国鉄、JRでは特別な急行列車のこと。LimitedExpress。通称・特急、特別急行。
基本的に乗車券の他に特別急行券(通称・特急券)が必要。
本来は特別な急行列車のことだったが、殆どの急行(普通急行)が特急に格上げ、又は廃止されたことにより、今では急行の方が特別な列車になってしまった。英語の"express"には「急行」の意味があるが、急行列車が絶滅しかけている日本では「特急」と訳した方が良い場合もある*1。
初の特別急行列車は1912年(明治45年)6月15日の新橋駅(正確には汐留駅)〜下関駅間を1等及び2等で編成された列車で走らせたものとされる*2。列車番号は1列車(1レ)、2列車(2レ)。後に富士と命名される*3。
L特急とも。より本数が多く設定されていて、単なる「特急」より利用しやすい場合が多い。実際キャッチフレーズは「数自慢・かっきり発車・自由席」であった*4。
数自慢の昼間の特急の愛称で、特急料金は特急と同額。時刻表や列車のヘッドマークでは「L」を図案化した記号で表される。
旧国鉄時代の1972年10月のダイヤ改正で、昼間、毎時同じ分に発着する25の特急が「エル特急」と名附けられた。この年は米原〜青森の電化が完了し、全国特急網が完成したのを機にニックネームとして附けられたもの。「L」は特急(Limited Express)や直行便(Liner)の頭文字を取ったと言われている。
JR東日本では、「特急」との区別が判り難いということで、エル特急を全て特急に変えた(JR東海から乗入れる「しなの」を除く)。
【列車】
エル特急の一覧を参照。
寝台の座席が中心になっている列車を寝台特急という。寝台特急と呼ばれるのは、主として寝台車のみで組成されている列車であり、寝台車に混じって編成中に1両だけ座席車が連結されているものは寝台特急と呼ばれるが、座席車ばかりの編成の中1両〜2両だけ寝台車が連結されているようなものは、寝台特急とは呼ばないのが普通である。駅の時刻表や車内放送で特急寝台と書かれていたりアナウンスされたりもする。
急行列車の場合は、寝台急行と呼ばれる。
JR貨物の貨物列車では旅客列車の特急に相当する列車としては高速貨物列車Aと高速貨物列車Bがあり、やはり列車番号の百位はゼロである。
JNR EXPRESS―昭和50年代を駆け抜けた国鉄特急・急行列車たち (NEKO MOOK (945))