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民兵

(一般)
みんぺい

militia (英)

民兵制下における兵士のこと。民兵制とは兵制の一種であり、平時は民間人として普通の仕事に従事しており、戦時になってはじめて軍隊(軍事組織)を構成することになる。
中世などの国家権力が弱体であった時代には、民間(地方)が独自に組織した自衛力である*1。また、古代ギリシャ世界などの古代共和制においては、国防は市民の義務であり、(職を持ちつつ)戦時には武装を自弁して外敵と戦う市民たちが国家の担い手であった。

が、のちにフランス革命をへて徴兵制度が確立し、さらに予備役などの制度が整備されると、それらは「徴兵」や「予備(予備役兵)」となり、従来の「民兵」とは異なる扱いとなっている。現在ではどちらかというと、中央政府が弱体かあるいは崩壊した状況下での「武装勢力」とか「軍閥」とかその種の存在として登場することが多いか。

アメリカの民兵

アメリカ独立戦争にあたっては、志願した民兵たちはミニットマンとも呼ばれた。彼らは「大陸軍」として組織され、イギリス軍と戦い、(フランス軍などの協力を得て)勝利を収め、合衆国の独立という大目的を達成する原動力となった。このため現在でも合衆国憲法では「大統領は、合衆国の陸海軍および合衆国の軍務に実際に就くため召集された各州の民兵の最高司令官である」との文言が存在している*2
合衆国における銃器所有の根拠とされる修正第二条では「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから」と重視されている。これを根拠として武器を蓄えて徒党を組み、連邦政府とかリベラルとかグローバリズムに対する警戒感を持つ集団も「民兵(militia)」と名乗っている。これらは日本では「ミリシア」とカタカナ表記して、通常の民兵と区別していることが多い。

*1:現代においても、中央政府の崩壊や内戦といった混乱した状況下で民兵が組織されることはしばしば見られる

*2:ただし、制度としての民兵は、現在では州兵(ナショナルガード)という形に転換されて現存しないが

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