戦争の話になると「歴史に学べ」とよく言われるが、現実には歴史を学ぶ機会がない。義務教育で行われる歴史の授業は縄文時代から始まり、記録の不確かな時代を延々学ばされ、太平洋戦争に入る頃には時間切れで肝心な所にほとんど触れられずに終わってしまう。 NHKの大河ドラマは繰り返し同じ時代、同じ武将を取り上げ続けているが、太平洋戦争は全然取り上げない。扱ったのは1984年『山河燃ゆ』の一度きりだ。 「戦争は二度としてはいけない」「だから歴史を学ぶんだ」と学校の先生もテレビに出ている知識人達も口ずっぱく言い続けているのに、その熱意はいつも言葉だけで終わってしまう。個人の悲惨な体験は頻繁に取り上げるが歴史とし…