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kojitakenの日記

2018-06-19 大阪の地震、女児を殺したブロック塀は「違法建築」だった

大阪の地震、女児を殺したブロック塀は「違法建築」だった

昨日(18日)朝に大阪府北部で起きた直下型地震で、またしてもブロック塀の下敷きになった犠牲者が出た。

ブロック塀の倒壊による死者といえば、なんといっても1978年6月12日に起きた宮城県沖地震で18人がブロック塀の下敷きになって亡くなったことだ。当時私は神戸市在住の高校生だったが、この地震のあとしばらく、ブロック塀から距離を取って歩こうとしたものだ。「6月12日」という日付もよく覚えている。東北人以外でこの日付をしつこく覚えている人間は珍しいかもしれないが。

ところで、今回女児を下敷きにして殺したブロック塀は違法建築物だった。つまり、プールの目隠しをしようと学校や建築業者が違法行為を働いていなければ防げた犠牲だった。

学校のブロック塀、耐震調査の対象外 対策行き届かず:朝日新聞デジタル

学校のブロック塀、耐震調査の対象外 対策行き届かず

2018年6月19日05時00分

 ブロック塀の危険性が認識されるきっかけは、1978年6月に発生した宮城県沖地震だ。同県によると、倒壊が相次ぎ、18人が犠牲になった。この地震を教訓に、81年の建築基準法改正に併せ、塀の高さの上限は3メートルから2・2メートルに下げられた。

 だが、その後も対策が不十分なブロック塀は多く、2005年3月の福岡地震で倒壊によって1人が死亡。16年4月の熊本地震では益城(ましき)町で2人が下敷きになり、1人が死亡した。

 教育現場での対策はどうか。文部科学省はこれまでも校舎や体育館の耐震化を促し、取り組みの状況を調査。17年4月現在、公立小中学校の約11万6千棟の建物のうち98・8%が耐震化されていたほか、講堂などの「つり天井」の落下防止対策も97・1%の建物で済んでいた。

 しかしブロック塀は、この調査の対象外だった。

 高槻市教委によると、倒壊した寿栄小のブロック塀は地面からの高さが全体で3・5メートル。建築基準法施行令では、高さが1・2メートルを超す塀は一定の間隔ごとに強度を高めるための「控え壁」を設置することが定められている。今回の塀は、控え壁がないことに加え、高さも「2・2メートル以下」という基準を超えていたという。

 福岡大の古賀一八教授(建築防災学)は、熊本地震後に益城町内のブロック塀258カ所を調査。基準を満たさない塀は、230カ所(89・1%)だった。昨年調べた福岡市内の通学路でも、645カ所のうち、95%が基準未満。控え壁は69%で必要だったが、1%しか設けていなかった。

 古賀教授は「多くの地域で対策が取られていない。住宅の耐震基準のように、ブロック塀にも安全基準があることが一般に知られていないのが問題だ」と指摘する。

朝日新聞デジタルより)

40年前の大きな犠牲から多くを学んでこなかったこの国のありようが、防げた犠牲の原因となった。

2011年の東北での大地震をきっかけに、日本列島は「大地動乱」の時代に入った。この時代はしばらく続く。どの火山が噴火してもおかしくないし、どの土地で地震が起きても不思議がない。不可抗力による犠牲は防げないかもしれない。しかし、今回のブロック塀倒壊による犠牲のように、不作為または違法行為が原因となった犠牲には猛烈に腹が立つ。

この国の人間は、いい加減起きた事実を直視してそこから学ぶ姿勢を身につけなければならない。それができていないから歴史修正主義に走って国際的に孤立し、限界が明らかな原発にいつまでも固執し、今回のように避けられた犠牲者を出してしまうのだ。

2018-06-18 ヤクルトの交流戦「最高勝率」が確定

ヤクルトの交流戦「最高勝率」が確定

サッカーW杯に埋もれて世間ではほとんど注目されていないが、個人的に気にしまくっていたプロ野球交流戦で、ヤクルトスワローズの「最高勝率」が無事確定した。

このところずっと交流戦では悪い思い出ばかりだったので全然知らなかったのだが、2015年から「交流戦優勝」を表彰する制度はなくなり、リーグ対抗色を強めて「勝利数の多かったリーグの勝率1位」が最高額(1000万円)の賞金をもらい、全体の勝率1位球団はその半分の500万円をもらう仕組みになっているらしい。また、ずっと前には同率で並んだチームがあった場合前年度の順位が上のチームを上位とするルールがあったが、今では直接対決の結果で順位を決めるらしい。リーグ対抗戦としては今年もパ・リーグ勝ち越しが決まっているが、オリックスパ・リーグ勝率1位はまだ確定していない(1ゲーム差西武ソフトバンクロッテの3球団が並んでいる)。

ヤクルトの場合、明日(19日)予定されている最終戦ソフトバンク戦@神宮)に負けてオリックス20日の最終戦阪神戦甲子園)に勝てば両球団の勝率が並ぶが、ヤクルトオリックスに2勝1敗で勝ち越したために順位が上になる。このため「最高勝率」が確定した。昔なら同率で並べば去年交流戦で最下位だったヤクルトが下になるから両球団が並んだ場合には「交流戦優勝」はオリックスになるところだった。よくわからない話だが、読売がいるセ・リーグ全体の勝敗なんてどうでも良いから(というより読売は負ければ負けるほど良い)、ヤクルト交流戦で無事勝率1位で逃げ切れたのは良かった。

今年は2カード目のパ・リーグホームゲームの相手が楽天だったことが運が良かった。あそこで3連勝したのが、次の週のソフトバンクオリックス相手のホームゲームに勢いをつけた。ソフトバンク戦での連勝が交流戦勝率1位の決め手になった。

最後のパ本拠地6連戦は、ヤクルト交流戦前のリーグ戦でロードわずか6勝、それもDeNA戦4勝2敗、阪神戦2勝3敗(倉敷での1敗を含む)の他は、広島に5連敗、中日に4連敗(金沢での1敗を含む)読売に3連敗というぶざまな成績だったことから、負けまくるのではないかと恐れていたが、チームの勢いが3勝3敗で乗り切る(しかも西武に2勝1敗で勝ち越す)結果を生んだ。楽天戦と合わせた交流戦でのロードゲームは6勝3敗で、リーグ戦でのロードゲームの勝ち星と並んだ。想像もつかなかった好成績だった。

交流戦の終盤では投手陣がかなり乱れたが、途中まで防御率1位と投手陣、特に中継ぎが踏ん張った。打線では山田哲人西武戦で故障したが、川端や畠山が戻ってきたので(畠山は低打率だが)なんとか打線の形になってきた(山田も戻ってきた)。セ・リーグの順位も2位から5位までが毎日のように変わるが、昨日の白星阪神と同率2位に並び、首位広島との差も4.5ゲーム差になった。交流戦セ・リーグではヤクルトの独り勝ちで、他球団はDeNAが残り2試合に連勝すれば勝率5割になる可能性を残すが、他の4球団はすべて負け越しが決まった。中でも読売交流戦5割到達を目前にしてロッテに逆転サヨナラ負けを喫してめでたく負け越しが決定した。

しかし、リーグ戦はその読売東京ドームで、しかも敵の先発が菅野という、最大級の難関の試合で再開される(22日)。勢いなどあっという間に吹っ飛んで元の木阿弥になるのではないかと恐れる今日この頃なのだった。

2018-06-16 カジノ法案、衆院委員会で強行可決。小沢一郎長年の宿願の実現近づく

カジノ法案、衆院委員会で強行可決。小沢一郎長年の宿願の実現近づく

今週はまた仕事に謀殺、もとい忙殺され、働かせ改革法案を初めとして米朝首脳会談だの東電福島第二原発廃炉だの本田圭佑がむかつくだのヤクルトスワローズ交流戦優勝が怪しくなった*1だのについて何も触れられなかったが、まずこのふざけた国会の動きから取り上げる。

カジノ法案の採決を強行 与党など、衆院内閣委で:朝日新聞デジタル

カジノ法案の採決を強行 与党など、衆院内閣委で

2018年6月15日15時25分

 カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案が15日午後の衆院内閣委員会で、自民公明両党と日本維新の会の賛成多数で可決された。立憲民主党など野党は採決に反対し、審議継続を訴えたが、山際大志郎委員長自民党)が職権で強行した。与党は19日に衆院を通過させる方針。20日までの会期を延長し、今国会中に成立させる構えだ。

 カジノ実施法案は、カジノを含むIRの設置基準などを定めた。カジノ刑法で厳格に規制されている賭博罪に当たるが、法案ではカジノ管理委員会の免許を受けた民間事業者を適用除外とする。ギャンブル依存症マネーロンダリングへの対策も盛り込まれている。

 カジノ利用者が条件付きで事業者から借金できる制度などもあり、野党側は依存症対策などが不十分だと批判衆院内閣委で50時間の審議を求めていたが、与党が応じず、18時間10分にとどまった。

朝日新聞デジタルより)

小沢一郎の長年の念願がようや実現する運びだ。下記は5年前(2013年)の産経新聞記事。第2次安倍内閣が発足して1年ほど経った頃の話だ。

自民、維新、生活の3党がカジノ法案提出 - 産経ニュース

自民維新生活の3党がカジノ法案提出

 自民党日本維新の会生活の党の3党は5日、カジノを中心とした統合型リゾート(IR)の整備を政府に促す推進法案衆院に提出した。来年の通常国会での成立を目指す。

 推進法案のとりまとめを行った超党派の「国際観光産業振興議員連盟カジノ議連)」は、議連参加者のいる公明党民主党みんなの党にも共同提出を働きかけてきたが、慎重論が根強く3党による提出となった。

 推進法案議員立法で、IR施設の整備を進めるための推進本部を内閣に設置すると規定。推進法成立から1年以内に政府が施設整備のための関連法を定めることも義務付けている。

産経ニュース 2013.12.6 08:25更新)

そもそも小沢一郎カジノ推進議連の最高顧問だ。

「カジノ議連」の名簿に「最高顧問・小沢一郎」の名が(呆) - kojitakenの日記2016年12月3日)より

カジノ推進法案には朝日・毎日ばかりか読売産経までもが反対や慎重な審議を求める社説を出したようだし、過去しばしば行われたマスメディア世論調査でも反対の意見が常に6割かそれ以上あった。

それがなぜろくすっぽ国会の審議も行わずに強行採決されるのか。安倍晋三自民党の極悪な独裁政治はエスカレートする一方だ。

ところで、その安倍と自民の暴走に手を貸した国会議員は少なくない。中でもその親玉ともいうべき極悪政治家、それはおなじみ小沢一郎である。

下記は「カジノゲーム、海外のカジノ、日本のカジノ動向をわかりやすく説明」と銘打たれたサイト「カジノル」に掲載された2014年の記事。

http://casinolu.com/who/

カジノ合法化を目指してるのは誰?

2014/10/14(2015/01/25更新)

ここ最近、カジノ解禁に関する記事(主に反対する記事)が多く出てきています。いろいろな意見が出てきていますが、そもそもなんでカジノ合法化しようとしているのか?

まずカジノ解禁の議論が進む前に、いまカジノ合法化を目指す人たち、反対する人たちは誰なのか、おさらいしておきましょう。


カジノ合法化を目指す人たち

国際観光産業振興議員連盟IR議連 通称:カジノ議連)

IR議連は、カジノを含む統合型リゾートIR)を観光産業振興のために日本に作ることを目指しています。現在、継続審議となっているIR推進法案を作成し提出しました。この議連の最高顧問には、安倍晋三総理麻生太郎副総理石原慎太郎議員小沢一郎議員が就いています。

安倍総理は、最高顧問を辞任する意向を表明。麻生副総理は、顧問からは外れる意向を示していますが、現状は継続しているようです。(後略)

(中略)

IR推進議連」のメンバーの中には、当時東京10区選出議員だった小池百合子の名前もあったし、今年の民進党代表選に出馬した前原誠司玉木雄一郎の名前もあった。(後略)

ところが今国会では国民民主党国民党)も自由党カジノ法案に反対した。しかし、党代表の玉木雄一郎IR推進議連に名を連ねている国民党は当初反対をためらっていたようだ。

その国民党の尻を叩いたのがカジノ議連最高顧問の小沢だったというから呆れるほかない。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018061201166&g=pol

国民民主に苦言=自由・小沢氏

 自由党小沢一郎代表は12日の記者会見で、カジノを中核とする統合型リゾート(IR)実施法案をめぐる国会対応に関し、国民民主党を念頭に「法案に賛成だか反対だか、どちらだか分からないようでは野党としては困る。きちっと足並みをそろえて反対し、国民に分かるように言動をはっきりすることが大事だ」と苦言を呈した。同法案をめぐり国民民主党には賛否両論あったが、今月になって幹部がようやく反対を表明した。

時事通信 2018/06/12-19:23)

小沢はマッチポンプもいいところだ。今回の強行採決についても、口では批判しつつ、内心では舌を出しているのではないか。

こんな小沢と「共闘」する共産党も、かつてカジノ法案批判するのに「賭博は持統天皇以来禁止」などと言っていたことがあった(2016年12月*2)。天皇制を前提とした言い方だ。共産党議員によるこの発言の前年(2015年)に同党は「野党共闘」路線へと舵を切り、翌年、つまり「持統天皇」発言のあった同じ年の年初に行われた、天皇臨席の通常国会開会式に共産党議員が初めて出席した。

こうして日本の政治勢力全体が大きく右傾する中で、マッチポンプを働いた詐欺師が当初思い描いた通り、カジノ法案が成立へと突き進んで行く。

*1小川淳司監督といえば2011年のシーズン終盤に大失速して中日に逆転優勝をさらわれた印象(というかトラウマ)が強く、またあの逆転負けを再現するのかと戦々恐々としている(笑)。

*2https://mainichi.jp/articles/20161203/k00/00m/010/061000c

2018-06-12 新潟県知事選の敗因に関する立憲民主党「幹部」の分析は完全な誤りだ

新潟県知事選の敗因に関する立憲民主党「幹部」の分析は完全な誤りだ

新潟県知事選に関する立憲民主党「幹部」の発言を報じるニュースを知って、この幹部氏は大いなる勘違いをしているのではないかと思った。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018061101016&g=pol

野党共闘へ課題山積=参院選一本化、調整難航も

 立憲民主共産など5野党・1会派は新潟県知事選共闘態勢で臨んだものの、自民公明両党が支援した候補に約3万7000票差で敗れた。連携の必要性を改めて認識しつつも、自民票の切り崩しや無党派層への浸透が不十分だったとの課題も残った。戦い方への思惑の違いも浮き彫りになり、参院選1人区の候補者調整が難航する可能性もある。

 立憲の辻元清美国対委員長は11日、東京都内の会合で「負けてがっかりしたが、僅差だ。50万(票)取ったわけだ」と善戦を強調。国民民主党玉木雄一郎共同代表も記者会見で「野党が結束すれば与党と互角に戦えるということを示した」と前向きに評価した。

 ただ、中央政界での森友・加計学園問題を持ち込む戦術には「中央は中央、地方は地方」と野党内にも異論があった。また、「与党原発隠し戦略」(玉木氏)で、原発問題を十分に争点化できなかったことも響いた。

 野党各党は知事選敗北を受け、参院選1人区では候補を一本化して与党と戦わないと勝負にならないとの思いを一層強くしている。玉木氏は「各党で実務者を決め、候補者調整を早めに始めていくことが必要だ」と述べ、一本化協議を急ぐ考えを強調した。

 一方、立憲は知事選で「共産が前に出すぎた」(幹部)ことが支持の広がりを欠いた要因とみている。参院選では共産と適度な距離感を保つ考えで、共産に自主的な候補取り下げを促し、水面下での支援を期待する。

 これに対し、共産野党協力の強化を図る方針志位和夫委員長は11日の党中央委員会総会で、「全国でも共闘をさらに発展させるために全力を挙げる」と表明した。野党間で相互推薦・支援の態勢を求める共産は、一方的な候補取り下げを否定しており、野党間の温度差は残ったままだ。

時事通信 2018/06/11-20:16)

赤字ボールドにした部分からは、なんとなく福山哲郎あたりの顔がちらつくが、この敗因分析は完全な誤りだ。

共産が前に出すぎた」のではなく、小泉純一郎応援をその共産や立民の最高幹部が大歓迎したこと象徴される「新自由主義色が出過ぎた」ことが真の敗因だろう。

今後立憲民主党がかつての民主党のような新自由主義色を強めることがないかどうか、厳しい監視と批判が必要だ。

既に立民が新自由主義色を強める気配は出ている。たとえば、「働かせ方改革法案に絡めて同党が出した労働基本法改正案は、同党よりさらに右の国民民主党案と変わり映えがせず、同党の支持者や、現在は「失脚」中のこたつぬこ(木下ちがや)氏(共産系とされている)が「民進クラスタ」と揶揄した論客からも「共産案の方がすぐれている」(=立民案は大企業経営者側に寄り過ぎている)との評価が下される代物だった。

なお、今回の新潟県知事選において新潟市中央区で花角候補が圧勝したが、これは新潟県内の富裕層新潟市中央区に集中しているからではないかと思うのだが違うだろうか。最近の選挙では、東京都でも都心の港区中央区千代田区自民党が滅茶苦茶に強い。

こういった最近の選挙結果を見ると、富裕層によるそれ以下の階級への挑戦という、デヴィッド・ハーヴェイが名著『新自由主義』で規定した新自由主義の定義を思わせるものがあって背筋が凍る。そんな時代の流れにあって、立憲民主党新自由主義色を強めることは、同党の党勢に下降線をたどらせる元凶となるばかりか、富裕層以外の人間にとって最悪の時代を招く恐れがきわめて強い。

強く警告しておく。

2018-06-11 新潟県知事選で「野党共闘」候補が敗北

新潟県知事選で「野党共闘」候補が敗北

やはり恐れていた結果になってしまった。

http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20180610398947.html

新潟県知事選、花角氏が競り勝つ

池田氏と3万7千票差

 米山隆一知事の辞職に伴う第21回知事選は10日、投開票され、無所属新人で自民公明両党が支持する元副知事で前海上保安庁次長の花角英世氏(60)が、無所属新人で立憲民主、国民民主共産など野党5党が推薦する前県議の池田千賀子氏(57)に、約3万7千票差で競り勝ち、初当選した。

 与野党対決となった今知事選。花角氏は自民公明両党のほか、大半の市町村長や各種業界団体などから幅広い支持を受け、分厚い組織戦を展開。保守層を徹底して固めた上で、無党派層東京電力柏崎刈羽原発の再稼働に批判的な層にも一定程度浸透した。

 花角氏は原発について「県民の納得が得られない限り、再稼働はしない」と主張。経済活性化や交通網の強化、観光振興などをアピールした。

 野党知事の辞職で県政が揺らぐ中、官僚として培った行政手腕や国とのパイプに期待が集まった格好。花角氏は10日夜、新潟市中央区のホテルで支持者らと万歳し、「ふるさと新潟を元気な、暮らしやすい新潟にすることを、あらためてみなさんにお約束したい」と決意を述べた。

 池田氏は立民、国民、共産自由社民野党5党と連合新潟が推薦し、知事選では初となる「オール野党共闘態勢」を敷いた。原発再稼働への否定的な姿勢を強調、安倍政権批判して無党派層の取り込みを図ったが、及ばなかった。

 無所属新人で前五泉市議の安中聡氏(40)は浸透しなかった。

 投票率は58・25%で、前回2016年よりも5・20ポイント上昇した。


 ◇県知事選開票結果(選管最終)

当546、670 花角 英世60 前海上保安庁次長 無新(1)

 509、568 池田千賀子57 前県議 無新

 (立民、国民、共産自由社民推薦)

  45、628 安中  聡40 前五泉市議 無新

当日有権者数 190万9379▽投票者数 111万2142▽投票率 58・25%▽無効 1万246▽持ち帰り 23▽不在者投票不受理 7

(『新潟日報モア』 2018/06/11 00:26)

昨夜はNHK開票速報とはる氏のツイートを追っていたのだが、郡部であまり差がつかなかった。だから、これはもしかしたら池田千賀子候補の勝ちもあるかも、と思ってみていたら、開票が50%近く進んだ段階でNHKが花角英世の当選確実を出した。なぜ?と思ったが、なんと新潟市内、特に同市中央区などで花角が圧勝したのだった。

最終的な両候補の得票差は3万7千票あまりで、これは「惜敗」というには差が大きすぎ、「惨敗」というには小さすぎる。だが、「完敗」だったとくらいにはいえるだろう。

なお、選挙戦中あるいは開票速報の最中、一部で「自公の票田」とされた長岡市の票の出方に注目する向きが多かったが、長岡市では僅差ながら池田候補が勝った。長岡市は前回の知事選では自公候補・森民夫の票田となったが、森民夫は長岡市出身で長年長岡市長を務めた人だった。つまり氏の「地盤」だったから長岡で圧勝しただけだった。今回は長岡市期日前投票が前回より際立って増えたので、これは期日前を締め付ける自公の戦術なのではないかと言われた。それはもしかしたらその通りだったのかもしれないが、長岡市自体は自公が特に強い自治体ではないようだ。選挙戦中には何も書かなかったが、実は私は長岡自公の票田」説をずっと疑っていたので、やはりそうだったかと納得した。

それより何より、新潟市で花角英世の圧勝を許したことを「野党共闘」側は重く受け止める必要があるだろう。

たとえばこんなツイートがある。

https://twitter.com/kyoneshige/status/1005812058917560321

米重 克洋

@kyoneshige

争点別で補足すると、原発再稼働争点重視の層で池田氏米山氏よりも食い込まれていることは当初指摘の通り。ただ、それだけではなく最終の態度決定者の重視する争点が「景気・雇用」にウェートが移った。池田氏の最後の敗因は多分、無党派で逃げ切れなかったことだと思う。

7:00 - 2018年6月10日

このツイートなどを見ていると、選挙戦中に小泉純一郎が池田候補の応援新潟入りし、それを志位和夫辻元清美らが熱烈に歓迎したことが改めて苦々しく思い出されるのだ。小泉といえば、派遣労働の対象を製造業に拡大した2003年の派遣改悪を初めとして数々の「規制緩和」によって日本社会の格差を拡大させ、貧困と「過労デフレ」を生み出した戦犯新自由主義者だ。自公候補を支持せず野党候補に親和性の高い人たちの中にも、小泉の応援やそれを大歓迎する「野党共闘」における二大政党の党首や幹部の姿を知って「疎外された」と感じた人は少なくなかったのではなかろうか。

今回の選挙戦中には、上記の小泉・志位・辻元らの問題の他にも、「野党共闘」をめぐって、新潟県知事選とは直接の関係はないものの不可解な出来事があった。

それは、「野党共闘」の軍師であり、そのツイートが多くの野党政治家に参照されリツイートされていた木下ちがやTwitterでは「こたつぬこ」)氏が突如ツイートを事実上停止したのだ。

これには、いわゆる「しばき隊」界隈をめぐって木下氏がオフレコの場で行った性差別的発言が公にされた一件が端を発しているらしい。

しかし、それらは当事者に近い人たちその他を除いて触れられないし、その件に関する個々人の立場が表明されないことが多い(もちろん立場を表明する人たちも少なからずいるが)。これまで「しばき隊」界隈にはほとんどかかわりがなかった私から見ると、不透明極まりないように思われる。

一部の人たちは木下氏が「失脚」したという表現を使っていた。私は当初、まさかオフレコ発言で「失脚」なんて、と思っていたが、本当にそうなりそうだ。

こういう不透明さが「野党共闘」界隈にはある。

加えて、「野党共闘」では小選挙区制批判が事実上封じられている(時折話を出す人がいるけれども決して大きな議論にはならない)等の問題点がある。これについて、野党共闘を支える「市民連合」が事実上小沢一郎を理論的支柱としているからだとの指摘があり、その指摘がどうやら当たっているのではないかと思っているとは、少し前に書いたばかりだ。「野党共闘」はその小沢一郎共産党(党内において「民主集中制」を原則としている)のコラボであり、両者の結節点にいたのが前記木下氏ではないかと私はにらんでいる。

「信者体質」の強い小沢一郎一派と「民主集中制」を組織の原則とする共産党とが組むと、今の「野党共闘」のような、「下からの議論」を許さず、自らにまつろわぬ者には容赦ない罵詈雑言を浴びせかける体質が生まれてしまうのかと思うようになっている。昨年の衆院選で「下からの民主主義」を唱えて躍進した立憲民主党もしっかり上記野党共闘」の体質に組み込まれている。もともと同党は衆院の比例定数80減を唱えていた民主党から分かれた政党であって、党内には右翼新自由主義者も多く(後者については「みんなの党」出身議員を多く抱えている)、小沢一派と共産党とのコラボに容易に組み込まれる体質を持っているように私には思われる。

そんな「野党共闘」の一方の主役である小沢一郎は、昨年の衆院選でも小池百合子と野合しようと画策したことからも明らかなように、新自由主義者右翼と組むのは平気の平左だ(そもそも小沢自身が新自由主義的な傾向や右翼的傾向を持っている)。そんな指導者たちが有権者(特に労働者)を疎外しているのが昨今の「野党共闘」なのではなかろうか。今回の新潟県知事選は、悪天のせいもあったが投票率が上がらなかった。自公の候補にも、小泉純一郎応援される野党候補にも投票する気にならなかったと思った人は少なくなかったに違いない。

やはり「野党共闘」への支持は人々に全然浸透していない。現状の延長線上では、今後も同じような負け方を繰り返していくだけだとしか私には思えないが、各党や会派の責任者たちが発したコメントを見る限り、その反省は全く感じられない。

覚悟はしていたが、前途に光明が見出せない新潟県知事選だった。