kojitakenの日記

古寺多見(kojitaken)の日記・はてなブログ版

宇都宮健児氏が都知事選出馬を正式表明

宇都宮健児氏が都知事選出馬を正式表明した。

http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20140106-OYT1T00925.htm

都知事選、宇都宮健児氏が記者会見で出馬表明


 前日本弁護士連合会長の宇都宮健児氏(67)が6日、東京都庁で記者会見を開き、猪瀬直樹・前東京都知事の辞職に伴う都知事選(23日告示、2月9日投開票)に出馬することを正式表明した。

 宇都宮氏は無所属で立候補する予定で、共産党社民党東京都連合は6日、宇都宮氏の推薦を決めた。

 宇都宮氏はこの日の会見で「世界一働きやすく、暮らしやすい東京にする」と語り、「防災・減災の重視」「原発のない社会」など五つの基本政策を発表。2020年開催の東京五輪パラリンピックについては「環境に配慮したシンプルな五輪を実現する」と述べ、競技施設の建設計画の見直しを訴えた。

(2014年1月6日20時33分 読売新聞)


今朝(1/7)の朝日新聞社会面(38面)を見ると、民主党鳥越俊太郎氏に出馬を要請したが断られ、独自候補擁立が困難になったと書かれている。それはそうで、鳥越氏に限らず、「民主党推薦」となった時点で大惨敗は確実であり、選挙後テレビ局にも敬遠されて収入が激減するに決まっているからである。民主党は自公が舛添要一を立てればそれに「相乗り」するか、さもなくば自主投票になりそうだ。海江田万里と距離がある前原誠司が自公との相乗りを否定しているあたりから類推すると、自主投票だろうか。

また、社共と同時に宇都宮氏推薦を発表するかと思われた生活の党は今のところ沈黙している。自公との相乗りを考えているのか独自候補がいるのか自主投票にするのかそれとも遅れて宇都宮氏を推薦するのか、それは知らない。

自民党の候補選びは結構難航しているようだが、著名人の「後出しじゃんけん」を恐れているのだろうか。無難な線で行けば舛添要一を立てて、公明のほか民主、みんな、結いの相乗りで圧勝を狙うのだろうが、安倍晋三はもっと冒険に出たいと思っていそうだ。舛添は安倍と同じ新自由主義系の政治家だが安倍と違って「極右」ではなく、靖国にも消極的であり、そのためにネトウヨから攻撃されている人間だからである。

もっとも安倍が観測気球として田母神俊雄の名前を出させたのではないかという一部の憶測は誤りだったようだ。田母神俊雄が今日(7日)正式に出馬表明の記者会見を行うらしい。私は、田母神は上記のように必ずしも「極右」とはいえない舛添の擁立に反発して跳ね上がったものと見ていた。だから正式出馬表明は予想通りである。ただ、仮に安倍晋三が内心田母神にシンパシーを持っているにせよ、自公が田母神を推すことはあり得ない。極右の田母神では自公の内部でもまとまるはずがなく、いかな安倍晋三でも田母神を押し込むことは不可能だ。田母神自身、極右文化人として「旬」を過ぎており、泡沫候補として大惨敗するのは確実だろう。

前回宇都宮氏選対 vs. 澤藤統一郎氏のバトルのその後

きまぐれな日々 宇都宮健児氏の前回都知事選選対に見る同調圧力・全体主義 のコメント欄に、「鍋パーティー」ブログ編集長のTakky@UCさんからコメントをいただいた。


http://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1329.html#comment17467

>澤藤氏父子の告発を黙殺し続ける宇都宮氏選対の体質には強い不信感を持つものである。

宇都宮陣営がこの件について黙殺し続けていると言うことですが、以下に今回の件についての見解があります。

「澤藤統一郎氏の公選法違反等の主張に対する法的見解」
http://utsunomiyakenji.com/pdf/201401benngoshi-kennkai.pdf

すでにご存知でしたらご容赦ください。

2014.01.06 19:04 Takky@UC

この件は知りませんでした。教えていただきありがとうございます。

私が記事を書いたのは1月5日夜から6日朝にかけてですが、リンク先の文書(中山武俊、海渡雄一((文書には「海度雄一」と記載されているが、誤変換であろう。)、田中隆3弁護士の連名)は1月5日付ですが、翌6日付の澤藤統一郎弁護士のブログ記事は、下記のような書き出しになっています。


澤藤統一郎の憲法日記 » 宇都宮健児君、立候補はおやめなさいーその17(2014年1月6日)

宇都宮健児君、立候補はおやめなさいーその17

本日、「澤藤統一郎氏の公選法違反等の主張に対する法的見解」(1月5日付)という文書が、「人にやさしい東京をつくる会」のホームページに掲載になった。(以下略)


「本日」というのはブログ記事の日付である1月6日と思われます。
宇都宮健児氏を支持する前にやるべきことがある(3): 醍醐聰のブログ(2014年1月4日)に、

 この連載記事の(2)で触れたように、私は澤藤統一郎氏の連載記事「宇都宮健児君、立候補はおやめなさい」で指摘された宇都宮健児氏の政治団体「人にやさしい東京をつくる会」の選挙運動費用収支報告書」の記載内容、およびそれと関連する同会の「政治資金収支報告」の記載内容に関心を寄せている。そして、関係する法令、報告書の写しは入手し、ひととおりの検討は終えているが、同会によると、公選法専門の弁護士団が公式見解をまとめ、この6日に発表する予定とのことである。

とあるので、文書は5日付ですが、ホームページへの公開も6日は行われたものでしょう。

いずれにせよ、澤藤氏のブログに最初の告発が掲載された昨年12月21日から半月が経過しています。その間、一昨年の都知事選における宇都宮氏の選対の人たちは、澤藤氏の告発を黙殺していたと言われても止むを得ないのではないでしょうか。

なお、選挙違反の問題については、「きまぐれな日々」の記事にも書いたように、私は論じませんし、現時点では宇都宮氏選対と澤藤弁護士のどちらの側に立つものでもありません。「宇都宮健児氏を支持する前にやるべきことがある」と仰る醍醐聰東大名誉教授(会計学)の第三者的な論考に注目したいと思います。私は、醍醐聰氏の下記の指摘に共感するものです。


宇都宮健児氏を支持する前にやるべきことがある(1): 醍醐聰のブログ(2014年1月4日)より

市民運動全般に通じる悪弊の氷山の一角
 辞退の返答を思案する過程で私が入手した旧宇都宮選対の体質に関わる情報、それを正すために宇都宮氏がどのように対応したかを示す情報は、私自身が近年、市民運動に係わる中で体験したいわゆる革新陣営(個人か団体かを問わない)の中に少なからず存在する言動の内外落差――対峙する陣営に対して向けるのと同じ反民主主義的体質、個の自立の欠如、身内の弱点を自浄する相互批判を回避・抑制する悪弊に染まっている弱点――を感じた。