そこがミソ。-ドラマや特撮感想などを気ままに

ブログ、感想は見た日の分にアップしたいので過去ログがいきなり埋まってることもあるってよ。

東京喰種 トーキョーグール

http://tokyoghoul.jp
監督:萩原健太郎 脚本:楠野一郎 原作:石田スイ

 

週刊ヤングジャンプ」連載の石田スイによる人気コミックで、アニメ化もされた「東京喰種トーキョーグール」を実写映画化。
人間社会に紛れ込んで人を喰らう怪人「喰種(グール)」たちがはびこる東京。事故で重傷を負った青年カネキは、一緒にいた喰種の少女リゼの臓器を移植されたことで半喰種になってしまう。人間でありながら人を食べることでしか生きられなくなったカネキは、人間と喰種の狭間で苦悩しながらも、喰種を駆逐しようとする人間たちとの戦いに巻き込まれていく。
「MARS ただ、君を愛してる」の窪田正孝が主人公カネキを、NHK連続テレビ小説「まれ」の清水富美加がヒロインのトーカをそれぞれ演じる。これまで多くのCMやミュージックビデオを手がけてきた萩原健太郎監督がメガホンをとる。(「映画.com」より)

 

主役が窪田くんなせいか、メチャクチャ今やってるドラマの「僕たちがやりました」と被ってくるんだけどw 窪田くんって見た目のビジュアルいじらなさすぎだよw
原作未読…なんだけど、映画のために1,2巻めの試し読みを読んでいったらむしろ原作通りすぎて驚きがなかったので、未読の人は未読のまま見ることをオススメ。オレはちょびっと後悔したw
映画自体は原作知らないからかなりわからないところもあったけどけど、映像はそこそこカッコ良かったし、アクションも見ごたえあったし喰種や赫子の描写のVFXはかなりリアルで良かった。この辺はセンスもあるけどわりとハリウッドレベルに違和感なかったと思う。ウネウネして鱗がザワザワ動くカネキ(リゼも同様)の赫子は良かった。全体にはむやみにグロ描写あるけど気持ち悪い感じではないかなあ。よだれはヤダけどw
話というかストーリーは原作読んではないんだけど、出来はいいと思う。ただ好みとしてまとまりすぎてて面白味はないような気も。
たぶん原作既読写向けだから仕方ないとは思うけど説明少なめ。原作情報なしにこの映画を見る人には何が何やら。
原作でもたいして説明がないっぽい喰種の説明がないのはそういうものとして扱うしかないんだけど、そこに説得力があるかないかって映画見る人に限って言えば多少は影響する気はするような。映画向けにそういう設定作れなかったのかなあ。映画を見に来る人は色んな理由で見るんだから原作を読んでないとわからないってのはどうかと思う(というか喰種の発生理由については原作にも説明ないのかな?)
ただ映画が出来が良いなと思うのは、カネキの人間の青年としての普通っぽさや喰種になって戸惑う様子、喰種に生まれついたトーコの哀しみや怒りなど、そういうある意味普通の感覚を持った観客側の登場人物に対して、大食い神代利世がいかに凶悪なのかはきっちり描写されてるから説得力はあること。手を抜かずに丁寧にカットを積み重ねているから、彼らの感情に寄り添えるくらいには共感出来るとこかなあ。ただそのせいで前半のテンポが悪いのは残念。
そして喰種になったカネキの戸惑いを描くからこそ、CCGの捜査官たちの正義キチガイっぷりも肩入れできず、やっぱりカネキのやることを肯定するようにできてるのは上手いかな。
というかCCGの捜査官の真戸にしても亜門にしてもキャラ付けとしてはエクソシストだよね。キリスト教的な絶対正義で弱者(喰種)をぶっ叩く、しかも狂気じみてるって意味で。
真戸がキチガイっぽいからこそ亜門がこの世界は間違ってるのかも?と疑問を抱くことも理解できるし、人間じゃないというだけで喰種が排除され駆逐されるこの世界は間違ってるというカネキの言い分も正しいと思えるし。たぶんそう思えるような話になってるならこの映画は正解なんだよね?w

あと細かい説明はなくても状況から察するに真戸が喰種を狩るのは家族を殺された憎しみからだろうとか、リョーコさんが真戸のクインケで殺されるのをものすごく嫌がってたのはあれが旦那の赫子だからだっていうのはちゃんと分かったし、どうにも怪しいとしか思えなかったカネキの手術をした嘉納の怪しさからそもそも本当にリゼとカネキの事故はたまたまだったのか(いや仕組まれてたんでしょ?)ってとこまでは読み取れるんで、映画としてはちゃんと面白かったです。
主役の窪田くんは完全にカネキだと思うし(原作者自ら推薦してたのね)、予告編見たときはこの大泉は…(笑)とか思った真戸のキャラもすごく納得できたし。亜門に鈴木伸之を持ってくるとこも良い。
あとトーコの清水富美加はまあ残念な事になっちゃったけど(引退はしてないらしいが)、フォーゼの時から闇を抱えてる感じの人っぽかったんでとてもハマってたよ。ああ、もったいないよねえ…。
あと原作知らなかったから誰かは死ぬんだろうと思ってヒヤヒヤしながら見てたけど、大泉の真戸がお亡くなりになったってのも納得。あ、草場さんは蕎麦屋のとこでヤバイ死亡フラグだ!と思ったところで間髪入れずに殺されてとても気の毒だと思いました。あそこで亜門のキャラがなんとなく分かるのも上手い。
まあとにかく原作読んでないまま映画見ても現作の要素を余すとこなくいろいろ詰め込んでる丁寧な作りだなあとは感じるんで、これはこれでいいのかなって気もする。再現度は高いんだよね?
 
んで以下、オレのこの作品自体に対するネガティブな感想です。原作ファンは読まなくてもいいと思う。
 
帰ってきて試し読みで読める分(原作の1,2,4,5巻)読んでwikiでかなり頑張ってあらましを確認したんだけど、出来はとても良いこの映画を「すごい面白い!」って思えなかったのは、単純にオレがこの原作そのものをあまり面白いとは思わなかったからみたい。絵柄も好きじゃないし。
まあこれは好みの問題だし、進撃の巨人みたいに最初は絶対無理と思っていても読み始めたら超ハマった!ってこともあるから「絶対」はないけど、基本この作品をそんなに面白いと思えないんだ。
好き嫌いというより面白く思えないってのは細かいところでどうもモヤモヤするところが多くて、それは現実世界がベースの話だと思ってたらどうもパラレルな東京を舞台にしたファンタジーっぽいとか、喰種はいつからいてどう発生したのか(これが都会だけなのか日本全国なのかもわからない)、最初から喰種に生まれついてるくせに人間に混じって生活してるとか、戸籍がないって言うけどどうやって生きてるのとか?(個体数にもよるだろけど)そもそも喰種の習性が納得できないとか、いろいろ納得いかないからってのもあるし、実のところ陰謀だったカネキの特殊性ってのも都合がいい設定だなあとか、そもそもカネキに共感出来ないってとこでもやもやしちゃうんだよね。いやもう俺TUEE設定はお腹いっぱいなんだ、よほど美味しくない限り。
トーコが喰種として生まれてきて味覚がわからないのに、普通に女子高生として友達と飲み食いして生活してるのもよくわからない。それって耳の聞こえない人が音楽を評するみたいなもんじゃん。絶対周囲の人はオカシイって思うよね?その辺のリアリティレベルでなんかダメっぽい。
そういや仮面ライダーアマゾンズって東京喰種のパクリだよね?(笑)社会性は持ってるけど人間に紛れた亜人間で人間が餌で、レストランとか駆除班とか陰謀論とかモノスゴイ合点がいったわw
 
新宿ピカデリーのカグドンパネル(笑)