また一人お亡くなりになられました

85年に兵庫県姫路市と神戸市で母子ら計3人が殺害された強盗殺人事件で、死刑が確定した向井伸二死刑囚(42)の死刑が12日、大阪拘置所大阪市都島区)で執行された。死刑は昨年9月に名古屋、福岡で計2人に執行されて以来で、大阪拘置所では95年5月以来、約8年ぶり。

ここ最近、死刑が執行される頻度が高くなっている。何が原因でそうなっているのかは知らないが。


相変わらず死刑廃止論者の主張は訳がわからない。死刑を廃止する根拠がまったく説明されていなくて、何が言いたいのかよくわからない。


探してみた中でももっともマシと思えた意見をちょっと引用してみる。

私はもちろん死刑反対ですけれども、それを無理に人に強いることはしません。日本で足りないのはディベートだと思うんです。死刑って何なんですかって。反対・賛成ということの前に、まず、死刑について討論の場を持たないといけないという考え方で。

確かに議論が少ない。賛成派は現状維持を訴えるだけ、反対派は感情論を唱えるだけ。双方に交流があると思えない。憲法改正論議もそうだけど、なぜ公開された議論の場が整備されないのか、不思議に思う。せいぜい政治家が密室であれこれ語り合ってるだけで、世論をうまく誘導しようという狡猾な人間が見つからない。議論の場は説得の最大の機会だと思うんだが。


上で引用したフローラン・ダバディー氏の意見はバランスのよい意見で、耳を傾ける価値があると思う。しかしそれでも「復讐をする権利はないんですよね。誰にも人を殺す権利はないんです。神にもない。」と死刑廃止の根拠としては本末転倒なことを言ってしまっている。殺された人の権利はどこにいったんだろう。*1


続けて「あとは国の法律があるわけですが、人を殺す権利を保障する法律は成り立たないと思うんです。私は、そこにはディベートの余地はないと思います。」と、議論を避けている。ここが一番大事な所だし、ここを肯定するか否定するかで死刑の是非が決まる。「ディベートの余地がない」なんてあまりにひどい。逃げだとしか思えない。他の何をディベートする気だろう。


オレの意見は死刑賛成です。人命ってのはそんなに尊いものじゃありません。もちろん尊い命も多いと思っていますが、どうでもいい命、消え去るべき命もあると考えます。*2ただそれを判断するのは公平さを備えた公的権力であるべき。


罪を背負ってしまった命を消し去るという罪を、みんなで背負っていくのが正しい道で人間の限界でもあるんじゃないかな。

*1:ついでに言えば、神様ってのはよく大虐殺していますけど、これについてはどう思ってるんだろう?

*2:決して少なくない命が犠牲になるだろうことを承知で電車や自動車を容認してるって認識している人は少ないだろうな