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2012-02-09 たった一度の人生だから

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たった一度の人生だから

たった一度の人生だから

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先月母と次女とで星野富弘 花の詩画展に行ってきました。

群馬県の富弘美術館まではるばる行かなくても(いつかは行きたい!)間近に原画が見られて感激でした。

美術館セレクトの11枚特別セットの絵葉書を購入。

その中で、印象的だった詩を一番上にして部屋に飾っています。

>私にできることは 小さなこと でもそれを 感謝して できたら きっと 大きな ことだ

優しい色のぐみの実の絵が添えられています。

生かされていることに感謝、改めて一日一日を大切に生きたいと感じました。


久々に星野さんの本が読みたいと思ったので母に日野原重明さんとの対談集を借りました。

母はずいぶん前から星野さんの本を購入していて学生の頃から読ませてもらっていましたが、本書は2006年に出版されたもの。

対談した時、星野さんは還暦直前の59歳、日野原さんは94歳。

2006年の5月、日野原さんが星野さんの故郷を訪ね、富弘美術館と童謡ふるさと館(童謡ふるさと館は公開対談)した記録と対談を終えての星野さんのインタビューが収められています。

親子くらい年の違うお二人ですが、楽しそうに対談されている様子が伝わってきました。

星野さんも日野原さんも痛みや辛さをたくさん経験されたからでしょうか・・・一つひとつの言葉に優しさや強さを感じました。

ユーモアあり、しみじみする場面ありでとてもよかったです。 

最後に「ふたりの言葉抄」というページがあり、自然の写真と共に対談の言葉が改めて紹介されています。

美しい写真と言葉が深くしみ込んでくるようです。

文字は大きめでページ数も少ないのであっという間に読めてしまうけれど、何度でもじっくり読み返したいと思いました。

2012-01-23 流れ行く者

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流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36)

流れ行く者―守り人短編集 (偕成社ワンダーランド 36)

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守り人短編集です。

浮き籾、ラフラ<賭事師>、流れ行く者、寒のふるまいを収録。


バルサとタンダの子ども時代のことが書かれています。

久々に守り人の世界を堪能できました。


ラフラは雑誌ユリイカで掲載されたものを加筆したそう。

だいぶ前に読んで記憶が薄れかけていたので、今回改めて読むことができて懐かしかったです。


バルサが過酷な暮らしをしていることは簡単に想像できたけれど、タンダもなかなか生きにくい子ども時代だったことを感じられたのは大きな収穫でした。


二人が魚釣りをする場面がとても印象に残っています。


流れ行く者の結末は壮絶で読みながら震えてしまいました。

バルサの気持ちはもちろん、ジグロの気持ちも痛いほど伝わってきて涙が出そうになりました。

『炎路を行く者』の発売も近々のようで読めるのが楽しみです。

2012-01-12 人生がときめく片づけの魔法

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人生がときめく片づけの魔法

人生がときめく片づけの魔法

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今話題のこんまり(近藤麻理恵)さんの本です。

図書館に予約していたもののかなりの予約件数で読めるのはずっと先だと覚悟していました。

思いがけず母が購入していてすぐに読むことができ感謝!


著者は27歳(TVで紹介されていた)とのことでとても若いんですが、片づけ暦は子どもの頃からというからすごいキャリアです。

きっかけは5歳の時に母親が定期購読していた主婦向けの雑誌(オレンジページやESSE)を読み始めたことからだそう。


これまでいくつかの片づけ本を読んできましたが、リバウンド率ゼロ=リピーター率がゼロというのが素敵。

「本来片づけで選ぶべきものは残すものであり、それは触った時にときめくか(持っていて幸せかどうか)だ」という考え方もとてもいいと思いました。


片づけでやるべきこと二つ「モノを捨てるかどうか見極めること」「モノの定位置を決めること」はとてもシンプル。

片づけは過去に片をつけるということ、マインドが九割というのも納得でした。

「一気に、短期に、完璧に」片づけるのがコツというのは目からウロコでした。


場所別・部屋別に片づけるのではなく、モノ別に片づけることが大切。

そして片づけるにも(洋服→本→書類→小物→思い出品)という風に順番があるということもポイントだと思いました。

縦に収納する方法や衣類のたたみ方も参考になりました。


この本の一番の特徴は、著者が感覚を大切にしている点ではないかと感じました。

例えば洋服をたたむことについて。

>洋服をたたむことの本当の価値は、自分の手を使って洋服に触ってあげることで、洋服にエネルギーを注ぐことにあるのです。

>モノはパッケージから出して初めて「買った」ことになるのだと思います。


またストッキングや靴下のたたみ方にしても、丸めると苦しそうとかモノを擬人化しているところに興味が湧きました。

モノを丁寧に扱うことは長持ちすることにつながるし、自分が本当に持っておきたいモノに対する感覚を磨くということになるとも思います。


本来の目的は片づけた後、どう生きるかであり、自分の基準を作ることが大切だということ。

何を持つかはどう生きるかということ・・・片づけって深い!


ぐさっときたのは本の片づけに関する項目。

未読の「いつか」は永遠に来ないという部分は思い当たること多々(笑)

年末から始めた自分の部屋の片づけ祭り。

洋服、本、書類まではできたのであとは手強い小物→思い出品を頑張って早く気持ちいい部屋にしたいと思います。

2011-12-30 2011年 ベスト本

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2011年

1.私のベスト5

『原発のウソ』小出裕章

『聖夜』佐藤多佳子

富士日記』上・中・下巻 武田百合子

『抱擁、あるいはライスには塩を』江國香織

『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル


(コメント)

順位をつけず印象に残ったものを5つ選びました。

『原発のウソ』は、原発についてあまりにも知らなかった(知ろうとしてこなかった)自分を痛感させられました。

しんどい読書ですが、これからも少しずつ原発関連本を手に取りたいです。

『聖夜』は大好きな佐藤多佳子さんの作品。

自分が合唱をしていたこともあるけれど、音楽をテーマにした作品はやっぱり好きだと思いました。

人とつながる喜びを知っていく主人公の変化がよかった。

『第二音楽室』も印象に残りました。

『富士日記』は去年の11月から少しずつ味わって読みました。

やっぱりただの日記とは違う・・・

あちこちにハッとする表現、感性のきらめきが感じられる文章でした。

武田百合子さんご自身が天性の才能を持っていたんだろうと思いました。

『抱擁、あるいはライスには塩を』はこれまで読んだ江國作品の中で(数少ないですが)ベストと言えるほど気に入りました。

なぜか三世代の家族の物語って惹かれます。

時代を経ていく中で変わるもの、変わらないもの・・・万華鏡のように色々な角度から柳島家を見る面白さ。

物語を堪能しました。

『夜と霧』はずっと読みたいと思っていたけれどなかなか手に取る勇気が出なかった作品。

驚いたのは、とても冷静な語り口で一歩引いた立場から書かれていたこと。

著者が心理学者なのもあるかもしれませんが、解放されてけっこう早い時期に書かれたものなのにそう感じられないのはすごいと思いました。

ユーモアを持つこと、自然への畏怖の心、自分を見失わないこと、未来を信じる気持ち・・・

自分を見失わないための魂の武器、心に盾をいかにたくさん持つことができるか、それが生死の境目になると感じました。

深く心に留めておきたいと思います。



<児童書編>

『僕は、そして僕たちはどう生きるか』 梨木香歩著 理論社  

『小惑星探査機「はやぶさ」宇宙の旅』佐藤真澄,渡辺勝巳著 汐文社  


(コメント)

『僕は、そして僕たちはどう生きるか』は久々に直球の梨木さんを読んだように思いました。

「考えなければいけない」という言葉もですが、他にも心に響く言葉がたくさんありました。

『君たちはどう生きるか』もぜひ読みたいです。

『小惑星探査機「はやぶさ」宇宙の旅』は読みやすく書かれていてよく理解できました。

月以外の天体表面からサンプルを採取したのは人類初の偉業だということ以外にもたくさん知らないことがありました。

「はやぶさ君」と擬人化して呼ぶ気持ちも納得。

『ナージャ希望の村 チェルノブイリ、いのちの大地』本橋成一著、『いちねんせいになったあなたへ』江國香織詩、井口真吾絵もよかったです。 



<絵本編>

クリスマスのまえのよる』クレメント・C・ムーア詩 ロジャー・デュボアザン絵 主婦の友社

『地球のかたちを哲学する』ギヨーム・デュプラ作 博多かおる訳 西村書店

『にぐるまひいて』ドナルド・ホール作 バーバラ・クーニー絵 もきかずこ訳 ほるぷ出版

『おやすみ、ぼく』アンドリュー・ダッド作 エマ・クエイ絵 落合恵子クレヨンハウス

『しげちゃん』室井滋作 長谷川義史絵 金の星社

『どろんこのおともだち』バーバラ・マクリントック作 福本友美子訳 ほるぷ出版

『ひみつのカレーライス』井上荒野作 田中清代絵 アリス

『ぶたにく』大西暢夫 写真・文 幻冬舎

どれも図書館で借りた本なのですが、特に『クリスマスのまえのよる』『地球のかたちを哲学する』『にぐるまひいて』は手もとに置いておきたいくらいお気に入りになりました。


2.来年読みたいと思っている作品

源氏物語瀬戸内寂聴訳 残り9巻

今年やっと手に取ることができ面白かったので続きをゆっくり楽しみたいです。

『忘れられた花園』ケイト・モートン著

皆さんの評価がとても高いので。

『第九軍団のワシ』他 ローズマリ・サトクリフ著

映画の日本公開は未定だそうですが、楽しみに待ちたいと思っています。

これを機になかなか手に取れなかったサトクリフ作品(特に「ローマン・ブリテン4部作」)に挑戦したいです。


3.今年のベスト(映画・ビデオその他)

見たものが数少ないのですが^^;食に関する映画が印象に残りました。

「フード・インク」

「未来の食卓」

来年は次女が幼稚園入園なので映画館で何本か観たいと思っています。

2011-12-16 夜と霧 新版

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夜と霧 新版

夜と霧 新版

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長い間読みたいと思っていた作品です。

原著の初版は1947年、日本語版の初版は1956年

この新版は1977年に出た改訂版で、日本語訳は2002年に出版されたとのことです。


ページ数はそんなに多くないけれど、事実の重さに圧倒されページをめくるのも自然とゆっくりに。

噛みしめるように少しずつ読みました。


強制収容所体験記ということで読み始めるのに勇気がいりました。

驚いたのは、とても冷静な語り口で一歩引いた立場から書かれていたこと。

著者が心理学者なのもあるかもしれませんが、解放されてけっこう早い時期に書かれたものなのにそう感じられないのはすごいと思いました。


表紙の絵の番号「119104」はは強制収容所で著者に割り振られた番号だったんですね。

それまでの生活から一変、裸にされて全身の毛を剃られ、ただの数字として呼ばれる存在になってしまう恐怖。

劣悪な環境の中、生死を分ける決断が何度もあり、生き延びるために感情の消滅や鈍磨があったこと。

現実に比べたら悪夢の方がまだましという文章もあり、想像するだけで辛かったです。

ユダヤ人という言葉は2か所しか出てきませんが、数多くの人達が言葉に尽くせないほどの苦しみを味わってこられたのでしょう。


解放されてもうれしい感情がなかなか表れてこないという文章には、これまでの壮絶な体験がいかに重く辛いものだったのかということが強く感じられるような気がしました。

極度の精神的緊張から解放されて自由になったはずなのに精神の健康を損ねる人が多かったということも傷の深さが想像できます。




印象に残った文章がたくさんありました。


>人は、この世にもはやなにも残されていなくても、心の奥底で愛する人の面影に思いをこらせば、ほんのいっときにせよ至福の境地になれるということを、わたしは理解したのだ。


>人間の内面は外的な運命より強靭なのだと〜


>人間はどこにいても運命と対峙させられ、ただもう苦しいという状況から精神的になにかをなしとげるかどうか、という決断を迫られるのだ。


>人間が生きることには、つねに、どんな状況でも、意味がある、この存在することの無限の意味は苦しむことと死ぬことを、苦と死をもふくむのだ、とわたしは語った。


太陽が沈む様子に心奪われた被収容者達の様子を描いた文章と言葉「世界はどうしてこんなに美しいんだ!」には涙が出そうになりました。



ユーモアを持つこと、自然への畏怖の心、自分を見失わないこと、未来を信じる気持ち・・・

これは強制収容所という極限の環境に置かれなくても大切なことだと思います。

「病は気から」という言葉がありますが、心の健康を失うと体ももたないという例がいくつも書かれていました。


自分を見失わないための魂の武器、心に盾をいかにたくさん持つことができるか、それが生死の境目になるんですね。

深く心に留めておきたいと思います。


気合のいる読書でしたが、今回読めて本当によかったです。

機会を見つけて旧訳も読んでみたいと思います。

著者が触れていたドストエフスキートーマス・マンの『魔の山』も読んでみたくなりました。


これからもずっと読み継がれていくべき作品だと思います。

もっともっとたくさんの人に読んでほしいです。