入力法に関する「速さ・楽さ」関連メモ。

 http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20070402/1175445988#c1175774809
 一連のコメントをいただきつつ、何となく「自分が思い違いをしていた」らしきことに気づいた……それと、「楽さ」が以下の話につながっているのかもしれない気がしてきたり。


 「今使い慣れている入力法での入力速度」と「今練習している入力法での入力速度」は比べてしまいがちなのだけれど(練習中は実際不安になる)、これを気にする必要がないことを明確に説明するため方法はあるのだろうか……。
 というか、ここに「楽さ」の説明が必要になるのかも……?
 新配列系の多くが何らかの方向性で「楽さ」を持っているはずだから、きちんとまとめれば「練習中の迷いや戸惑い」を最小限度に押さえる効果があるかもしれない。
 飛鳥まとめWikiで実験してみようかな……。


 とりあえず、「楽さ」を感じつつ習得していただき、最終的に習熟後には「速さ」を実感していただきたい……と。

2007年4月10日11:07:10追記。

 上の部分はケータイから記述&追記したので、つながり方が妙ですが……そのままにしておきます。


 お題を提供いただいたRayさんと、私の滅茶苦茶な記事(?)をお読みいただいた上でコメントしていただいたkouyさんとketttさんに感謝です!


 ……で、ふと見直してみて気になった、この部分。

 「今使い慣れている入力法での入力速度」と「今練習している入力法での入力速度」は比べてしまいがちなのだけれど(練習中は実際不安になる)、これを気にする必要がないことを明確に説明するため方法はあるのだろうか……。
( from この記事 )

 どこかで書いたことがあるなぁ……と思ったら、去年の正月に書いていました。


新たな入力方法など覚えられる気がしないのですが。

  • かなを出すために必要な手順の数は、JISかなと同じ・拗音を含めたローマ字入力よりも少ないです。
  • あなたがもしどちらかで既に文字入力できるのであれば、(キーボードのたたき方は解るわけですから)全くキーボードに触ったことがない方よりも早く習得できます。
  • 今「練習中」の親指シフトと、今「使い慣れている」入力方法を比較しないでください。誰しも「使い慣れたインターフェースの方が良く見える」わけで、その比較は正しいとは言い切れませんので。

(from 親指シフトの「欠点(質問)」と「それに対する反論(回答)」 http://d.hatena.ne.jp/maple_magician/20060104/1136314762 )

 当時から「速さ」か「楽さ」をこれに絡めて書いていたのかと思ったのですが、どうもこの件とは別々に書いていたようです……自分の日記を探すのも大変な状況なので、もしかすると書いていたりするのかもしれませんけれども。


 ……しかし、自分ひとりではなんら気づくことができず、かつ10日もかかってようやく……というのは、なんだか微妙ですね……。
 つくづく自分はバカだよなぁ……と、いまさらになって思い知らされてみたり。

納得できない事柄を見かけたときにはどうするべきか。

 ……その場で答えを見つけられるかどうかは解らないけれども、「なにが納得できないのか」を探しあてて、「なせ納得できないのか」を納得いくまで(真の原因を見つけるまで)考え続けるしかない……のかも。


 肝心なのは、いま表層的に見えている現象にとらわれてはいけない、ということ。
 それがなにをきっかけにして発生しているのかを探さないと、どうあっても真因にはたどり着けず、場当たり的(根本ではない)対策に終始する羽目になってしまう。


 ……って、これじゃあ「何がの後に何故がくる」と「なぜなぜ5回」そのままじゃないか……orz。


 #仕事でドツボにはまらない様にと、毎回自分に言い聞かせている……はずなのですが、なかなかうまくはいかないようで。

飛鳥カナ配列について、感じたこと。

(※これは、昨日朝の時点で投稿し忘れていたものです)


 毎回思うのだけれど、「Rayさんが飛鳥をよいと思う理由」と「私が飛鳥を良いと思う理由」には、だいぶ違いがあるような印象を受けるんですよね……。


 Rayさんの印象としては、今までの開発手法を拝見する限りでは「速く入力できることを意識して」設計していて、あとから(後年になって?)「指さん」が「楽じゃない運指が来たときに悲鳴を上げる」ことで補正してきたのではないかな……というふうに感じました。
 配列が収束に向かうにつれ、「アタマ」と「指さん」両者のギャップが埋まってきて今の形になった……とすれば、Rayさんが特に「試行錯誤と工夫の成果として得られた速さ」について優先して言及される姿勢というのは、こういう過程だと想定するととても自然なことだと思います。


 一方、私の印象としては(21世紀-207版から始めて21世紀-290版で既に満足してしまっていることもあり)特に「速さ」については重視していなかったりします……というか、21世紀-290版が出てきた2005年1月18日の時点では「入力速度はボロボロ」でした。
 そんな状況ですらも「楽であるという恩恵を十分に受けているので、すでに飛鳥を止めよう……と思えるような不安要素はなかった」わけで、これは(ローマ字入力との入力速度差が逆転している)今でも全く思うところは変わっていません。
 「試行錯誤と工夫の一つ一つ(=プロセスそのもの)が楽であること(≒コンパクトであること)を意識して設計されていれば、入力速度は後から自動的についてくる」のかもしれず、結局私の場合は「(全般的に不器用なので)1年近くかかって、ようやく十分な速度を得ることができた」状況でした。
 達成時期が予想よりもだいぶ早かった(操作数を考えれば、ロマかな同等の時間──1年半とか、2年とか──はかかると思っていた)ことには驚いていますが、これは「良い作業手順(入力操作をよく観察して決定された配列)が定められていれば、作業習得は(その作業手順が適応する範囲においては)必ず容易になる」というアタリマエの原則がそのまま生きただけであって、なんら不思議はないかと。
 個人的に「Rayさんのここがすごい」と思う部分は、その「アタリマエの原則」を実現するために「トコトン工夫と評価打鍵を重ねてきたこと」だと感じています。
 ……そういう意味で飛鳥は、文字の並びとしての「配列」ではなくて、手順のカタマリとしての「入力法」と呼ぶべきなのかも?。

仙台市選管の「開票スピードアップ作戦」がOH!バンデスで取り上げられていた。

 短期決戦の作業であることを考慮してか、

  • 「立ち作業化*1&作業台である長机に下駄を履かせて高さを最適化」
  • 「平面だった仕分け(混合→再仕分けを必要とする事故があったらしい)をイチゴパック流用の立体仕分けに変更」

など、いくつか工夫してみたらしい。


 1時間の短縮にはならなかったものの、平均30分ぐらい短縮になった……とか。
 とはいえ映像を見ていると、作業台は複数人で共用するタイプの長机であったり、机そのものを平面的にしか使っていなかったり……と、色々ともったいないところは散見されるところが惜しいなぁ……と感じました。


 アナウンサーの人がまとめとして言っていたけれど、こういうときには「速くしようとして何かをするとミスをしやすい」ので、このあたりで道を外したりしないようにしつつ高速化するシステムを組んで欲しいところです。
 そのためには、

  • 「もっとコンパクトに」──机の個別化、立体的な使用など
  • 「もっと事前練習をしやすく」──やりやすい作業手順の決定や、前年の手順を基にした継続的な改善、紙ベースではなく動画ベースでの作業手順の表現など
  • 「広く手順を共有する」──ほかの行政区にも「作業手順を公開」しあうようにして、色々なところで行われる工夫をほかの場所でも生かせるようにする

あたりが有効かもしれません。
 キーポイントはあくまでも「速くする方法を考える」のではなくて、「楽になる作業を積み重ねることによって無理無駄ムラをなくしていき、最終的には速い作業を実現できる方法を目指す」ほうが、遠回りに見えるかもしれませんが大きな成果を得やすくなると思います。


 手順の改善というのは「(物品と違って)成果や手順をコピーしやすく、コピーしてもそれほど費用がかからない」という面白い特徴を持っている──つまり、基本的には日本語入力法の改善と同じ性質を持っている──だけに、うまく色々なところと連携していけば、そのうち「驚くほどの開票時間短縮」が実現できるかもしれません。


 さすがに「自働化」は難しそうなものの、「作業手順の練りこみ」でも結構いいところまではイケると思います。
 開票作業の高速化についてはバザールモデルを用いた改善手法がうまく適用できる可能性があるだけに、これは今後に期待したいところです。


 ……で、こういうのは仕分け作業を徹底的に行っているところに学ぶべきことが多いはずなので……やっぱり真っ先に見学するべきは「郵便局」なのかなぁ。

自働化へ向けてのヒント

 投票用紙を7文字×3行くらいの原稿用紙風にするとよいかも……郵便番号枠と同じで。
 電子投票化しても紙の票を数えなおす機会は残るだろうから、そこで流用可能な方法であれば更によいと思う。

*1:これは「楽じゃない作業は効率も悪い」の典型例であり、「立ち作業をすると効率的」という聞いた話を過信している気がする。立ち作業では腰の位置が固定されず「短期的な動作記憶性の向上を妨げる」ので、開票作業のようなアクションでは将来「立ち椅子を使った座り作業」に変化すると思う。