- 作者: 繁田信一
- 出版社/メーカー: 柏書房
- 発売日: 2005/09/01
- メディア: 単行本
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- 中関白藤原道隆の孫、宮中で蔵人と取っ組み合う
- 粟田関白藤原道兼の子息、従者を殴り殺す
- 御堂関白藤原道長の子息、しばしば強姦に手を貸す
- 右大将藤原道綱、賀茂祭の見物に出て石を投げられる
- 内大臣藤原伊周、花山法皇の従者を殺して生首を持ち去る
- 法興院摂政藤原兼家の嫡流、平安京を破壊する
- 花山法皇、門前の通過を許さず
- 花山法皇の皇女、路上に屍骸を晒す
- 小一条院敦明親王、受領たちを袋叩きにする
- 式部卿宮敦明親王、拉致した受領に暴行を加える
- 三条天皇、宮中にて女房に殴られる
- 内裏女房、上東門院藤原彰子の従者と殴り合う
- 後冷泉天皇の乳母、前夫の後妻の家宅を襲撃する
大見出しがこれだけあって、その中に小見出しがそれぞれ6〜10くらい。徹頭徹尾、週刊誌の三面記事のような暴力沙汰。そのうち飽きてきますマジで。でもこれ読んでると、頼長が家成んちぶっ壊すくらいべっつにー、な気になってくるわ(苦笑)*1。
ソースは主に藤原実資(957〜1046)の『小右記』。朝廷による正史がなくなってしまった平安時代以降、個人の日記は貴重な歴史的資料でございます。が、あくまでも日記です。たとえ道長や定家のスーパービッグネームが書いたとしても、客観性には欠けるんではないかと。誇張・見栄・贔屓・嘘っぱち・単なるミステイク、etcetc……。何が嘘やら誠やら。でも、そこから誠を見出し、嘘を利用し、書かれていないことをでっちあげ、うまいこと料理できたら儲けもん。お話を創る、というのはそういうことだと思います。と、大河の脚本家に言いたい。今年じゃなくて去年のね(笑)。
*1:ありゃあ相手が悪すぎたけども。