NYダウを支えるもの12800ドルへの挑戦
昨今の相場はますますトリッキーになっています。
指数に絡めた仕組債などがあると必ずそこまでの株価へ到達します、到達させます。
とくに個別株などは簡単で、さらにIndex系も、操り易い少数銘柄で構成されるIndexなどは絶好の対象です。
この仕組みがトリッキーなのは、そのターゲットの株価に一瞬届くだけでいい、ということなのです。
たとえば史上最高値に届くだけていいのなら、一瞬その株価をとって終わりです。
これをなんどでも使えば、ブブカのように、世界記録を惜しみながら更新することによって、稼げるわけです。
世界記録を50CM更新したという記録より、10CMずつ5回更新した方が、ビジネスになります。
それゆえに、最高値更新あとの動きを検証すると必ず、大きな押しがあります。
さてさてNYダウはどうでしょう。ちょうどそのポイントに到達しました。
債券相場は景気後退を先取りするか?
本来、景気過熱なら債券相場は下落するはずであり、米国市場も景気が順調に伸びていることでこの10年債(白のローソク)も順調に値下がりしていましたが、ここ数日はNYダウ高値挑戦にもかかわらず、買い物が入っています。
そろそろピークアウトをにらんで債券にも買い物が入って来たのかもしれません。
この債券の下落トレンドが転換するためには、109.20以上が必要です。
絶対に聞こえてこない情報
私もこの業界は長い方になりましたが、いつの時代でもこの金融界は、いかに顧客をだますか、に最終的には落ち着いてしまいます。
それがとても悲しいことなのですが。
さて、しかし真実を述べるとすれば、それは構造から来ているわけで、この業界の商売としての仕組みです。
亡くなった松下幸之助が、商売とは奉仕あってのもの、また物を作れない会社は仕事をしているとは言えない、ということを言っていましたが、ある意味、これは正論です。
物を売る商売は顧客と会社の利害が一致するからです。
しかし、金融市場は違います。売り手と買い手が一対一のゲームです。
単純にいって半分の人は判断を間違えることになります。
これはたとえば、投信を買ってみても、証券会社のアドバイスを聞いてみても、そこから経験による正しいアドバイスは得られません。
前回も書きましたが、たとえばこうです。
株式、通貨、金、に分散投資をせよ、海外と国内の株式に分散せよ、など分散という言葉があたかもリスクを取り除いてくれるように伝えられていますが、そうでしょうか?
落ちるときはみな一緒のはずです。テロの時に、どうだったでしょう?。
分散をするなら、基本的には、債券と株式の関係以外考えられなく、それ以外の組み合わせはリスク分散にはなりません。
賢い投資家になるには、販売員の言うことや、評論家言うことを聞いてはいけません。
金も原油もみんな一緒に上がって一緒に下がる構造となってしまっている、ということすら、気づかせないのですから。
押し目買い、と言う言葉はあっても、吹き値売り、というアドバイスは存在しません。
なぜなら、現金化することは、業界にとってはマイナスであり、損失だからです。
そして、だれも言わないことは、ドルが下がるかも知れないということです。
なぜなら、ドル預金はドル箱だからです。
ユーロ円目標値へ
月曜日から追っている
http://d.hatena.ne.jp/nakane2007/20070418/1176899759
動きですが、目標の159円が射程距離内に入ってきました。
日銀の利上げが材料でしょうが、材料がでてから考えても意味がありません。
それを捕らえるのがチャートです。
米国10年債の動きに注目
http://d.hatena.ne.jp/nakane2007/20070419/1176918872
に書いたように、本日のNY市場の注目は、株と債券の同時高が続くかどうかです。