劇画を知ったのは

nostalji2016-09-28

四方田犬彦:著の『白戸三平論』(ちくま文庫:2013年9月10日第1刷発行)を読了。移動や待ち時間利用のつもりが一気読みしました。
509頁に及ぶ大評論で、『忍者武芸帳』や『カムイ伝』といった代表作だけでなく、貸本マンガ時代のデビュー作から連載打ち切りになった作品まで、白戸作品の殆んど全てを解説しています。そして作品群の関連性を綿密に分析しており、白戸ファンだけでなく、白戸作品に興味を持って読み始めた人の必読書です。
私が白戸三平を知ったのは小学四年生の時で、『忍者旋風・風魔忍風伝』を貸本屋の棚で目にした時ね。当時、私が利用していた貸本屋は、平台に『少年』などの月刊誌と付録の別冊マンガ(5〜6冊を紐綴じ)が置かれ、貸本マンガは劇画コーナーとして棚に置かれていました。普段は平台を物色するだけでしたが目当ての本がなく、貸本マンガへ。少年雑誌のマンガにはない白戸三平の動きのあるリアリスティックな画風に魅了されました。ストーリーも面白く、大人の世界に導かれた感じでしたね。白戸三平を探して劇画コーナーを物色するうちに、平田弘史さいとうたかを佐藤まさあき水島新司などを知っていったので〜す。