ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

水上飛行機

 シドニーで水上飛行機が途中で川に落ちて沈没し、乗客6人が死亡した。(乗組員のことがわからない。)お金持ちの一家がコテッジ・ポイントからローズ・ベイに帰るフライトだったそうだ。コテッジ・ポイントはSydney北部にあって、入り組んだ湾の、そのまた奥にある。波一つ立たない湾で、知らない人はこれは湖だと思うのだけれど、しょっぱいので海水だとわかるというくらいの奥まったところにある。
 昔はここへ良く釣りに行った。春にはサヨリが釣れた。鯛や黒鯛は海岸から釣っていたのでは規定を超える大きなものはつれないが、規定に達しないものはいくらもいる。その度にリリースをする。ウマヅラハギはいやというほど釣れる。しかし、皮をむくのがとても面倒だから、避ける。他には鰺や、食べられないダイヤモンド・フィッシュがかかる。
 現地の連中はとんでもない釣りをする。大きなフックに鶏肉を引っかけて、沖へぶんぶんと振り回して投げる。そしてそのままただ待っている。実に原始的だ。そんなところにサビキを持ち出したりすると、彼らが目を丸くしているうちに鰺がひょいひょいとかかる。
 そんな貧乏人を尻目にRose BayやDouble Bayといった高級住宅街にするお金持ちは水上飛行機やヨットでやってきて、ランチ・ディナーを優雅に取っている。貧乏人は陸路を目をこすりながら車でやってくる。その日のテーブルに載せる魚を捕りに。

なんもやっていない

 いわゆる年頭所感なるものが官邸のHPに上がっています。

  • 「今また、日本は、「少子高齢化」という国難とも呼ぶべき危機に直面しています。」

 バカが正月からとんでもないことをいっております。「少子高齢化」は今始まった話じゃありません。20年も30年もこの命題で議論をしてきました。だから、社会的手段によって高齢者介護システムを構築しなくちゃならんといってきたのに、こいつは今ここに来てその作用を後退させてまでいます。今更なにをいってんだ、なにもやってこなかったじゃないか。

  • 「この5年間のアベノミクスによって、名目GDPは11%以上成長し過去最高を更新しました。生産年齢人口が390万人減る中でも、雇用は185万人増えました。いまや、女性の就業率は、25歳以上の全ての世代で、米国を上回っています。」

 ここで取り上げた数字は全部始めから終わりまで、すり替えた数字ばかりでございます。正社員をどんどん切って、非正規に移し替え、安い賃金で外国人を導入していることを知らない社会学者はどこにもいません。安倍の言葉を肯定する連中は皆、御用学者だけです。

  • 「未来は、私たちの手で、変えることができるのです。すべては、私たち日本人の志と熱意にかかっている。」

 まるで東条英機の演説のようです。責任は日本国民にあると彼はいっています。こんな姑息な年頭所感は空前絶後です。小泉純一郎が竹中と一緒に言いだしたような気がします(ということは空前絶後じゃないな・・・)。

  • 「子供たちの未来に大胆に投資する。子育てや介護の不安に向き合い、社会保障制度を「全世代型」へと大きく改革する。」

 だったら生活保護を削減することなく国民の生活レベルを向上させてみて欲しい。「良くなった!良くなった!」というだけで、国民の生活を追い詰めていっているのがまさに現場の感覚だ。

もし・・どうするの?

 憲法9条を削除して、自衛隊を日本軍として正規に存在させようとするのは一体何の為なのか、と考えてみましょう。
 中国や北朝鮮が日本領土、つまり、尖閣諸島や沖縄に攻めてきたらどうするんだ、その時に武装をしないでいたらどうするんだ、といいますね。
 なんで彼らがせめて来るという前提に立つのか、という疑問がここに浮かびます。どうして彼らが日本の領土を侵害しなくてはならないのか。可能性があるのは中国以外にはあり得ないだろうと思います。中国は領海を拡げて、資源をできるだけ多く取り込もうとしています。なぜならそれだけの人口を食べさせなくてはならないからです。
 そうして考えると、日本人は人口があの国に比べたら少なくて(国も小さいけれど)その分恵まれているってことになるのかも知れませんねぇ。しかし、そう考えたら、豪州やNZなんかもっと人口少ないですよ。そこまで行かなくても欧州の各国だって(小さい国だけれど)人口少ないですよ。となると、人口があふれかえっている国に地球上の資源をそれ相当に分配するべきなんじゃないですかねぇ。ここまで来ると、あぁ、そうかということになる可能性もあります。しかし、問題は政治がそれを正義に立って差配できるかどうかにかかっていて、それが必ず実現できずに私利私欲でむちゃくちゃにしてしまうわけです。
 つまり、各国の政治は他の国に渡すと、私利私欲でむちゃくちゃにされちゃうから国境、領海を守っているわけ・・・・そんなわけはありませんね。
 実際にはなぜか、本能的に自国の領土は大きい方が良いと思っているわけですね。その証拠にどこの国も隣と揉めます。いやいや、国だけじゃなくて、個人個人も自分の家の領土(この場合はそうは呼びませんけれど)を少しでも大きくしておきたいと無意識に思っています。それって、なんだろうか、といったら、結局「欲」です。本能だと思われている「所有欲」「独占欲」って奴ですね。俺が金を出したのはここからここまでだ!と主張します。隣が子ども13人の15人家族だからうちの土地も半分渡すよ!とは誰もいいませんね。でも、本来的に地球上には境界線なんてなくてね、必要なだけ占有して暮らせればいいわけですよ。しかし、金を持てば持つほど、だだっ広い土地にだだっ広い家を建てて、占有して暮らそうとします。それが「セレブ」とかいって「凄い!」とかっていうってことが当たり前になっています。だったら、中国なんて「凄い」の典型じゃないですか。日本へたれっすよ。しかし、あっちは人口凄いです。もっとこういう議論をしたら良い。習近平にいうんですよ、安倍晋三は。「うちはこれだけしか土地がなくて、これだけの人口を養ってんだから、嫌がらせすんな!」って。ま、そしたらもっとたくさんドイツよりも移民を受け入れろと他の国からいわれるかも知れませんけれどね。
 つまり、憲法9条を削除して、どんどん戦争に備えることができるということは、ま、人間の強欲を発揮する為、ということになるわけですよ。仏教も、そんな阿呆なことやっちゃなんねぇぞといってございますな。公明党さん、よく考えて下さい。あなた方はジェネコンに金をばらまく為に国土交通大臣を輩出しているわけですか?ちょっとちがっちゃってんじゃないのかなぁ。
 あ、自民党さんは逡巡しなくて良いですよ、古来、オタクは私利私欲そのものの政治集団ですからね。つまり、中国の習近平とまるで同じ、ってことですからね。

新年

 新年が明けました。今年はどんな年になるのかと思うものですが、こんなに希望のない年はないなぁという気が致します。いやなことが次々に起きる年になりそうです。せめて、もう5ヶ月も監獄に入れられたままのあの夫婦を娑婆に帰してあげたいと思います。彼らのことは基本的に嫌いですが、彼らを踏み台にしている卑怯者を許せない気持ちで一杯です。
 正義が行われる年になって欲しいと切に願います。

2017年12月31日のツイート