okatakeの日記

2012-02-10

藤田加奈子さん「日用帳」で関西行脚による成果を、数々の図版とともにアップ。これが瞠目すべき調べぶりと対応で、ただ口をあんぐりと開けてみる。どうすれば、こんなことができるんだろう。恐るべき人である。

http://d.hatena.ne.jp/foujita/

ぼくはその一万分の一ぐらいの力で、昨日は上野周辺の東側を歩く。上野駅正面の写真を歩道橋から撮り、稲荷町地下鉄入口を撮り、都内で唯一現存する同潤会アパート「上野下アパート」のお姿に感動する。そのあと、あちこち巡りながら鶯谷へ。カマトトぶるわけではないが、鴬谷駅周辺が、こんなにラブホテルで埋め立てられているとは知らなかった。突飛なデザインの集合に、秘境ということばが思い浮かぶ。このあたりで、尾崎一雄が玄関で風呂をたてていたはずなのだが。

池袋リブロ古本市を覗く。館内が暑いのは、熱気のせいか。各店がチカラを入れて出品しているのがよくわかる品揃えで楽しい。もっとも買えたのが「にわとり」さんで、昭和30年代の東京絵葉書12枚入り500円、石黒敬七『空気投』500円、これは持って居るがあんまり安くて現代ユウモア全集漫談レヴィウ』300円だったか? あと「明日」さんより大人の本棚吉屋信子を400円で。すべて500円以下の買い物。『空気投』は珍しい本だが、例のT橋T弘ハンコ本で、悪性の伝染病のように指名印が押してある。ぼくは読めればいい、と思って買ったが、古書界では有名な本だ。

夜は銀座茉莉花」で、有志メンバーで飲む。楽しかった。最寄り駅まで帰ってきたが、自転車をこぐ気力なく、タクシーで帰還。

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2012-02-08

okatake2012-02-08

むとうりょうこさんの2月7日分日誌は、もう少し書き足せば、すぐれた短編小説のように読める。大したものだと感心しました。これはもう天性のものでしょうね。会ったこともない貧しい演劇青年の姿が、実感をもって起ちあがってくるのだ。

http://d.hatena.ne.jp/mr1016/

エリック・アレキサンダーのバラード

大人の隠れ家古本屋特集、東京で、スカイツリーから間近ということで「業平駅前書店」を選んだのだが、まだ行ったことがない。ネーム量は少なく、「古ツア」さんの報告を借りて書けるのだが、事実、そうしようと思ったが、ううん、こういう手抜きからライターは腐っていくのだと思い、午後外出。スカイツリーはでかかった。あ、ウルトラマンだ、と思いました(でもウルトラマンは40メートルぐらいなんですね)。「業平駅前書店」では、ご主人からあれこれ話を聞いた。役得ですね。すると、店に入ってきて買い物をした男性が、「岡崎サン」と声をかけてこられた。「みちくさ」でお目にかかった方だという。どうもどうもと名刺交換。広い東京で、ありえないような話だが、古本屋ではざらにある。みんな、行く所、限られているからね。業平駅前書店は、いい古本屋でした。見るべきところが多いし、買い易い値段。海野弘モダン都市東京』の単行本を、もう、何冊買うんやってことだが、また読みたくなって買う。980円は安い。藤浦富太郎『明治の宵 円朝菊五郎大根河岸』光風社書店が600円。少し、おまけしてもらいました。

ついでに鐘ケ淵へ。歩いて「長瀬ゴム 軟式野球資料室」を訪問。専務といった風情の偉いさんが、つきっきりでガイドして下さった。ありがとうございました。ここ、井上ひさし『下駄の上の卵』で、焼跡の東京へ上京してきた少年たちが、軟式ボールを買いに行く工場なのだ。『上京する文學』の取材。歩いて「玉ノ井」跡のいろは商店街をきょろきょろしながら歩く。いやあ、こういう町歩きはじつに楽しくて、若返る。国立「ブ」で、ゲイリー・マクファーランド「ソフト・サンバ」を。聴くと、これはラウンジミュージックだった。かっこよく言えば。大阪なら「風呂のなかで屁(え)こいてるような」音楽。

「みちくさ」で、『多摩の百年 下』200円と、ビクターミュージックブック「〇戦はやと」を200円で。後者は、ソノシート欠、とあったが、家に帰ってなかを見ると、ちゃんと二枚入っていた。ページが袋になっているのを気づかなかったなだな、得しちゃった。

家族で夕食は「くら寿司」。昭島「ブ」で、新潮朗読CD「中原中也詩集」(風間杜夫)と、山本周五郎「ちゃん」(名古屋章)を買う。その他、もろもろ。買い過ぎや。

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2012-02-07

okatake2012-02-07

そうそう、先日、京都で善行堂とカラオケに行ったとき、彼が歌ったのがサザンの「慕情」。これがよかった。感心しました。難しい歌ですけどね。たっぷり情感をこめて、善行堂はみごとに歌い上げた。それからサザンの「バラッド3」を何度も聴いたぐらいです。もし、善行堂が東京へ来ることあったら、山本の「慕情」を聴く会を開きましょう。桜井くんカバーのがあったので、貼付けておきます。

中央線に乗っていると、榊原郁恵が前に座っていて、いきなり「微笑日記」を歌い出す。そんな夢を見た。どういう教えがあるのか。しかし、いい歌だなあ。

そして、この時期になると、こういう歌が聞きたくなる。伊勢正三のへなへなした歌唱がぴったり。

もう二、三週間ぐらい前にアマゾンで注文したCD「フランソワーズ・アルディ」がやっと届く。アルバム一曲目を聴いて、そうか、これがフランソワーズ・アルディか、と気づく。邦題は「さよならを教えて」。

http://youtu.be/EVLRSEyVdI4

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2012-02-06

okatake2012-02-06

「サンポマガジン」に、夏葉社レンブラントの帽子』、「新潮45」に『高峰秀子 暮しの流儀新潮社、「あった、あった。」に『テレビアニメ全集』について書く。今日は雨、か。平松洋子さんの『買い物71番勝負』を読むでもなく、ぱらぱらめくっていたら、「古書」の文字が。店名は明らかにしていないが、「なずな屋」のことが書いてある。「興居島屋」時代のことらしいが。

小満んが「二階ぞめき」の長い枕で、吉原のことを解説し、その歴史を340年とし、「アメリカ合衆国より歴史がある」と言っていたのが可笑しかった。

夏葉社の新刊は詩集。ヘンリー・スコット・ホランド 高橋和枝訳『さよならのあとで』は、原詩の英文は横組で一ページに収まる長さ。その訳詩を、一ページ一行ないし二行にばらして、絵をはさみこみながら読ませる試み。なんと、大胆な。しかし、二段組で詰めて組めば見開きで読めてしまうのを、わざわざ読者にインターバルを与えて、ページをめくる動作を強いる。カバーの裏側が凹むほどの強い押しの活版による文字といい、「紙の本」の特製を、これでもかと知らしめるできばえ。身近な人を喪ったばかりの人が読めば、心に沁み入ってくる詩行である。発行人というから島田くんだろう、の「あとがきにかえて」に、若林一美さんの名前が出てくる。ぼくは、20年近く前に、取材させてもらっている。懐かしい名前だ。

必要があって、藤森照信荒俣宏東京路上博物誌』を読んでいたら、華族の身で鳥学研究に熱をあげる人物、「なにをするか分からない御曹子」と見られた蜂須賀正氏のことを荒俣が紹介している(荒俣の『大東亜科學奇譚』に記述あり)。16歳で日本鳥学会に入会、イギリスで鳥学研究に熱中する。もとオーストラリア大使館は、蜂須賀家の本邸だった。彼は、熱海に広大な西洋館を建てる。この設計がなんとヴォーリズ。おもしろい人ですねえ。先日の中西悟堂といい、鳥研究者に変った人が多いのか。1953年50歳で死去。平凡社ライブラリーに『南の探検』という著作が収録されている。平凡社ライブラリー、えらい!

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2012-02-05

東京生活」吉祥寺特集号の第二特集「東京純喫茶」をパラパラ見ていたら、上野周辺が純喫茶の宝庫だと知る。「丘」「kent」「渚」「古城」、名前もいいなあ。「古城」は入ったことがあるが、あとは未踏。こんど、一つずつ制覇していこう。上野へ行く楽しみがこのところ増えている。高円寺の住宅街に「なかむら珈琲店」。いや、ぜんぜん知りませんでした。文庫センターのところを左へ入るのね。わかりました。今度,行きます。高円寺人の魚雷くんに言えば「なに、言ってんですか、いまごろ」と叱られそうだ。飯田橋のホームで電車を待っているとき、いつも見える「白ゆり」(その後、閉店したという情報がありました。ぜんねん)は、朝5時までやっている。200席もあるのか。終電を乗り逃がした人におすすめ。なるほど。こんなことでも、生きていく甲斐ができた、というものだ。心配なのは、情報がすでに5年前のもので、残っているかしらん、ということ。げんに、ここで紹介されている阿佐ヶ谷「プチ」、ジャズ喫茶下北沢「マサコ」はなくなりました。急げや急げだ。

「つん堂」さんブログ経由で知った、埼玉の店売りをしていない(古書モールに棚あり)の「古本ねこや」さんのブログを読み出したら、やめられなくなって遡って読む。うかがいしれない、というか、ぼくが無知なだけだが、埼玉の市場の話など、具体的に書いてあって、とてもおもしろい。開高健の蒐集で知られる店らしい。いちど、ゆっくり話をうかがいたいものだ。

http://nekoya222.at.webry.info/201102/article_3.html

昨年末に林哲夫大兄に書いていただいた『古本道入門』の「赤旗書評掲載紙が届きました。お礼が遅れました。林さん、ありがとうございました。がんばって生きて行きます。

「港の人」PR誌(008・創刊8号 2012年1月25日発行)内容 ◇「帯を捨てよ、書物の姿とは何か。」里舘勇治◇既刊紹介 をいただいています。

「古本ナイアガラ」の「旅のしおり」も、原くんからいただきました。遠足のしおり、みたいで楽しそう。元S社のチヨちゃんの文字がなつかしくて、読み易い。

「雲遊天下」は109号。特集の「ブレないふたり 鎌田慧小野民樹」が読ませる。岩波新書時代の小野さんの編集者ぶりが語られていて、この辺の回顧を、ちゃんと読みたいですねえ。ナンダロウくんの連載は、蔵書の整理の話。読みたいでしょう? 「雲遊天下」はたった500円です。お値打ちですよ。

こうやって届く、ミニコミや少部数の媒体を読むだけで、ぼくはもう手一杯。また、手触りを感じる情報が、いま、いちばんありがたい。

『マラマッドの帽子』を探すが見当たらない。しかたなく、在住の市の図書館で検索をかけると、いちばん遠い、これまで行ったことのない図書館で見つかった。自転車で、多少迷いながら三十分かけて借りに行った。

帰りに、数年ぶりに、近くの肉屋でコロッケを買う。1個60円。3個でいいから180円。これでは悪いと思い、トンカツも注文すると、肉を切り、卵を溶き、トレイにパン粉を入れるところから始める。かえって悪かったなあ。