パロップのブログ

TVドキュメンタリーの記録は終了しました

自分の事

至福の1ヶ月が終わった。ところでRに焼きながらドンキー編を観直した。亀山さんはドンキーと灰谷の距離が近づくのを見てもっとヤキモチを焼いてもよいと思ったのだが、灰谷の事が好きだったのは宇崎さんだけで、亀山さんは恋心より宇崎さんへのライバル心の方が強かったのだろうか。

BS2『世界・わが心の旅』「チェコ〜炎の女をさがして」

1999/10/23初回放送(2004/2/23再放送)、44分くらい、旅人:森まゆみ(作家)、コーディネーター:島津俊子、構成:樋口礼子、プロデューサー:鈴木由美子/朝比奈誠、制作統括:山登義明/茂手木秀樹、共同制作:オフィスケイ
「資料としてメモ」と思ったが、実は見た覚えがなかった。
タウン誌/コミュニティ誌制作のなかで培ったのだろう、メモを取りながら自分が関心を持てる範囲の事だけを質問する地に足の着いたスタイルが印象的。

『ETVスペシャル』「私は臆病者〜ロシア人の“プラハの春”」

2004/2/28放送、90分、構成:馬場朝子、制作統括:小出由美子/塩田純、共同制作:NHKエデュケーショナル
NHKサイトの

「圧倒的な武力を持っているからといって、他国に侵略していいのか」絶対的な戦力の違いの中で終結に至ったイラク戦争。世界の構造が起こした新しい戦争は、国家と個人の根源的な問題を突きつけた。その問題にどう対峙し、個人はどうふるまうべきか、そのことを考えつづけてきた人たちがいる。

というのはミスリードだと思う。番組の中でイラク戦争の話なんかしてないじゃん(辛うじてチェチェンか)。何でも時事ネタに結びつければよいというものでもなかろうに。
50分バージョンになかったネタは、2003年に放送されたデモ35周年を語るテレビ番組の映像、共産党員で粛清されたキム氏の父親等家族を巡る話、デモ裁判の顛末及びキム氏と同じくデモに行かなかった友人の作家ハリトーノフとの対話あたりか。今回もアメリカの仲間を訪ねる話はなかったのだが、アメリカ訪問自体が私の勘違いか。
いつの間にか「プラハの春」は市民がすごい抵抗をした事になっている。「圧倒的な武力の差」も何も、ドプチェク自身がチェコ市民にWTO軍に抵抗しないよう呼びかけたり、チェコ軍を制止したりしたような覚えがあるのだが、あれは全部プロパガンダ(誰が誰に向けて?)だったのか。「プラハ市内の通りの名称が書いてある看板を替えて戦車部隊を混乱させた」とか「戦車部隊のソ連人に対して市民が『周りを見ろよ、社会主義の敵なんてどこにもいないじゃないか』と話かけた」とか、如何にもチェコ人っぽい知性あるエピソードが私は好きだったのだが、イラク以降は「大国の蹂躙に対して武器を持って勇敢に立ち上がる小国」というイメージの方が受けるのだろうか。
ある体制下の当事者が「私は体制から非道い目に遭わされた」と言うのは当然の権利だと思うが、「21世紀の恵まれた金持ち先進国に住む私」という高見に立ちながら歴史的文脈を無視して「人権」「侵略」やらの観点から過去の政治体制を糾弾するのはマナー違反ではなかろうか。