ごめんね日常 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-02-23

[]「ナイスガイズ!」

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ラッセル・クロウライアン・ゴズリング凸凹?バディもの示談屋と私立探偵コンビなんですが、ごずりん演じる私立探偵がんもうほんとにできない子ちゃんで、飲んだくれでここぞというときに役に立たない…わけでもなく結構役に立つ!かと思えば立たない!セクシーなのキュートなのどっちがタイプよと言われれば秒でキュートと答えるタイプの役柄でした。あの橈骨折られた時のピャーーーーーというハイトーンボイスさいこうでしたね。そしてトイレのシーンね!ああいうの大好き!!

ラッセル・クロウはなんというか文字通りのレイジングブルというか当たったらしぬというか重量感ハンパなかったです。しかしどことなく愛嬌のあるキャラだったのもよかった。あの熱帯魚ふくめて家に愛着ありそうなのもいい。場所愛着を持つ人かどうかはキャラクターを作るうえでわりと重要ファクターだと思うけど、ふたりとも場所愛着を持ちタイプだったよね。

ポルノスターの死からはじまる、映画を巡る意外な謎と陰謀を解き明かすというか、ごずりんが謎に自分からぶち当たりにいってるー!という感じなんですけど、鮮やかな黄色ドレスの女、キュートガール、絵にかいたようなクール殺し屋、とぐんぐんみせてくるので飽きさせません。このクール殺し屋マット・ボマーだったんだけど、前髪をすっかりおろしスタイルで、意外なほど若いころの升毅さんの面影が!っていうのを誰かと共有したいけど分かり合えないかなしみ!この殺し屋とのファーストコンタクトコンビがすたこらさっさと逃げ出そうとするとこよかったなー。

ごずりんの娘ちゃん役ちょうかわいかったし、かわいいごずりんと楽しいラッセルとかわいい娘ちゃんで最高の絵面ではあったんですが、ブルーフェイスもジョンボーイも殺しちゃだめ(うるうる)だったのはなんでなんだろう。ブルーフェイスはともかくジョン・ボーイがあそこで助けられたからといってそのあとの危機を招くとしか思えないが!っていう。

しかし次週はいよいよラ・ラ・ランドの公開だし、ライアン・ゴズリング主演作を見に来てライアン・ゴズリング主演作の宣伝を見る…というなかなか稀有体験だった!かもしれない!

2017-02-19

[]「ザ・コンサルタント

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コンサルタントっていうタイトルなんですけど、劇中でみんな彼のことをアカウンタント会計士)としか呼ばないし実際会計士だしでなんかタイトルが一瞬思い出せなくなる病。ベン・アフレックが高度機能障害で昼は有能な会計士、夜の顔は…というやつなんだけど、暗殺者としてのワンショットワンキルぶりもめちゃくちゃかっこよかった(あのヘッドショットを決めるときの銃の角度が何とも言えず絶妙)んですが、いちばん興奮したのは実はあの15年分の帳簿に取り掛かるところでした。赤のマーカーと黒のマーカー、数字数字数字。わたし会社の帳簿とか見るのほんっとてんでダメなんで、あなた能力の100分の1でいいからくだせええええってなった。デイナと数字を介して分かり合うところもよかったし、あのシーンほんと興奮したなー。

しかし、ファーストシーンにものすごくたくさんの情報が詰め込まれている映画で、なんとなくツイッターのTLで明確なバレは踏まないまでも察するところはあったにせよ、わりと終盤うおおおおおいそういうことかい!!!ってなったのですごいです。以下ちょっと展開バレ書きますよ。

回想シーンでずっと弟が出ていて、しかもあの母親が出て行ったときに中指を立てて見せた(ブラインド越しに見えるようにわざわざ!)のも弟で、その弟がたぶん展開に絡んでくる、んだろうなってのは思ってたんですけど、ほんとおまえかーい!になったし、しかも会った後の急速なメロドラマ化がすごくて…すごかったです。なんなの。君なんなの。膝抱えてなんなの。これ見せられてる依頼主に「どんな気持ち?ねえねえ今どんな気持ち?」のAAはよ…って思いましたし、もはや来週会うの会わないのの話のほうに重きを置かれながらの最後のヘッドショットっていう。

しかし、父親きょうだいに対するふるまいには肯じ得ないものがあるのだけど、そこを描こうとしてないのはなんでだったのかなー。それでも父は息子を愛していたってことなのかもしれないが、うーんしかし。

デイナはいちおうヒロイン、ではあると思うけど、最後にほっとけなくてついてきちゃったからの主人公危機、みたいな展開一切ないのが逆にすがすがしい。あと捜査局側が彼の正体を暴こうとする展開が若干ストーリーラインに沿わないかなというか、うまくはまってない印象ありました。とはいJKシモンズはかっこいい。

主人公の周囲に一癖も二癖もあるキャラが残っているので、なんか普通にアンチヒーローものシリーズ化できそうです。とりあえずお兄ちゃんは弟に来週連絡してやってくれ。

2017-02-14

[]よく知らない彼女のこと

彼女のことはあまり、いやほとんど、よく知らない。彼女名前世間に広めたドラマも見ていなかったし、彼女出世作と言われる作品も見ていない。舞台では一度拝見したのだが、その作品そのものがわたしにとってはあまりにもぴんとこず、彼女の印象も薄いまま終わってしまっている。

こんなことになって、だからべつに何かを言いたいというような強い気持ちがあるわけではない。彼女のことをよく知らないし、思い入れもない。このまま彼女が表舞台から遠ざかったとしても、それほどの感傷に浸ることもなく、淡々とそれを消化するだろうと思う。

けれどひとつだけ、彼女名前を聞いて思い出すことがある。去年の夏、自分の好きなバンド特集してくれたのがきっかけで聴くようになったラジオ番組に、彼女ゲストで来た。地方のAMラジオにやってきたのは、彼女がその局でラジオドラマに出演していたからだ。

音楽が好きで、たくさんいろんなバンドライヴを観に行っていると言っていた。もともと、音楽に造詣が深いというわけではなくて、そういうお仕事をいただくようになって、ちゃんと聞いてみようって思ったのがきっかけです、と話していたのが印象に残っている。そういうことを、かっこつけず正直にちゃんと話すひとなんだなあと思ったからだ。ラジオドラマの収録で大阪に来ている間でも、時間があれば、観に行けるライヴがないか自分で探して、当日券で行ったりするんですよ、そう言っていた。そして実際、彼女が好きなバンドとして名前をあげたそのどれも、私はまったく知らなかった。番組のコーナーで一押しのニューカマーを挙げたときも、彼女DJのひとでさえ知らないインディーズバンドのことを、熱を持って語っていた。

正直なところ、あの事務所宗教法人も、わたしにはよくわからない。どんな正当性があるにせよ(あるかどうかはともかく)、ある一人の才能ある女性から名前を剥ぐようなことをするところを信用する気にならないし、どんな緊急性があったにせよ(あるかどうかはともかく)、あらゆることを投げうたせてあんな直筆の手紙公衆にさらすようなところを信用する気にならない。もちろん、彼女自身のことだってよく知らないのだから彼女自身のことも信用できないというべきかもしれない。

でもあのラジオ番組ゲストできた短い時間のなかで、彼女が語った音楽への愛情情熱、そして、そうやって音楽でも芝居でもなんでも、楽しみを自分で探しにいくことができるひとりの女性と、あの直筆の文面の9行目から唐突さが、どうしても線で繋がらない。

ほんの少し前、羽生理恵さんが自身ツイッターで、ご自身経験からメディアネットでの紋切り型報道の怖さを語っておられ、それを読んだひとはおそらくほとんど皆、そうだよなあ、メディアってこわいよなあと思ったはずなのに、こうしてまた先行する報道になにかをわかったような気になっている。わかっているのだろうか?ほんとうに?

結局のところ、私たちにはなにもわからないし、できるだけそのことを忘れないでいたい。わかったような気になりたくない。大事なのは、ほんとうのことなんて、だれにもわからない、ということをわかっていることなんじゃないだろうか。

何がほんとうのことかわからないうちは、私はあの夏に聞いたラジオの向こうの声の彼女だけを信じていたいし、それは私の自由なはずだ。私の知らないバンドの知らない曲を大切そうに語っていた彼女のことを。彼女に今、そういう音楽が寄り添っていればいいのにと、願わずはいられない。

2017-02-10

[]「猿若祭二月大歌舞伎 昼の部」

「猿若江戸の初櫓」。先月観た「足跡姫」が、二代目だか三代目だかの出雲阿国がお城(江戸城)にあがって殿様に踊りを見せる、ことを夢見る部分がある、ということと、そのあとに描かれる展開と相まって、この演目自体はもちろん観るのは初めてではないんだけど、ちょっと猿若と阿国の心情が自分の身に入りすぎて、このおめでたい一幕で涙しそうになってしまった私でした。勘九郎さんの踊りは本当にいつ見ても魅力的。

 「大商蛭子島」。おおあきないひるがこじまと読みます初見。おそらく、今回の昼の部は中村座所縁の演目が選ばれていると思われ、おかげで今まで触れることのなかった演目が立て続けに観られておもしろかったです。松緑さんが女好き寺子屋師匠、じつは、という役どころなんですが、その旦那浮気ぶりに悋気する奥さんが話の中心にあったのがおもしろかった。正体を知って思い切ろうとするんだけどそれができずに気持ちに隙ができちゃうかなしい女性勘九郎さんは前半べらんめえな坊主の役で、後半は北条時政できりっと出てくるという一粒で二度おいしい役どころ。髑髏の杯で酒を飲め、というところで「あっ天魔王と蘭兵衛…!」と思った私がいてもしょうがない。しょうがない。

「四千両小判梅葉」。これも初見おもしろかったです!江戸城の御金蔵破りを描いているんだけど、普通の白波物とは一味違う「悪党」の描かれ方。主犯の富蔵の人物の大きさが気持ち良いので、楽しんで観られますし、なんといっても大牢の場面がすんばらしい!!実際に当時のディティールをふんだんに織り込まれて書かれているそうですが、まさに細部に神は宿る、って言葉を痛感しますね。番号を読むところ、金を出させるところ、牢名主存在感、圧倒的な縦社会と出来上がったルール菊五郎さん文字通りのはまり役!梅玉さんの情けないんだけどなんかほっとけない佇まいもよかった。おふたりとも声が良いので耳の御馳走でもあったなあ。

[]「猿若祭二月大歌舞伎 夜の部」

「門出二人桃太郎」。勘九郎さんとこのご子息が勘九郎さん・七之助さんと同じように桃太郎勘太郎・長三郎として初舞台。んもうね、歌舞伎座全体がお祝いムードというか、板の上も客席も、これから長い長い役者の道を延々と歩くであろうふたり大丈夫だよ、元気に行っておいで、って背中をそっと押してあげるような優しい空間でした。あーー勘三郎さんに、見せたかった!ってたぶんこれも誰もが思ってらっしゃると思うけど、でもきっとどこかからか見てらっしゃったよね…。二人を見つめる勘九郎さんの顔がねえ、もう、すんごい顔してた。あんな顔見たことない。そしてふたりの一挙手一投足をまさに笑顔がこぼれる、という感じで見守っていらっしゃった芝翫さんや菊五郎さんや時蔵さんのお顔にもぐっときました。自ら買って出たという犬彦の染五郎さん、雉彦の菊之助さん、猿彦の松緑さんの気合の入った拵えもすんごく良い!このお三方がこうして名を連ねてくださるなんて、なんとありがたいのかと勝手に身内気分。松緑さんがてこてこ歩く長三郎くんを終始フォローするような視線で見守ってくださっていたの印象深いです。

私が勘九郎さんのことを知ったときは、当然かれはまだ勘太郎だったわけで、でも年月が経って、勘九郎襲名して、そしてまた歌舞伎座勘太郎名前が戻ってくる…不思議な感じです。勘太郎くん、長三郎くんのほうを時々気にしながらも、ほんとにぐーっと必死に手を伸ばし、声を出し、板の上でちゃんとあろうとする姿にほんときゅんきゅんしたし、たぶんよくわかんないながらもそれについていく長三郎くんにもきゅんきゅんしました。本当に幸せな一幕でした。

「梅ごよみ」。勘九郎さんが久しぶりにがっつり女形!うれしいですねえ。丹次郎という二枚目をめぐって深川芸者の仇吉と米八が火花を散らす、という中にお家騒動が絡んでくるんですが、仇吉が菊之助さん、米八が勘九郎さん、丹次郎が染五郎さんという顔合わせ。いやーよかった。それぞれがそれぞれにはまり役。染さま、意外な役が来たと思ったって筋書で仰ってましたけど、いやこれすごくニンですよ。丹次郎は確かにだめな男なんだけど、でもモテるだけの何かがあるんですよ。顔だけじゃない。誠はあるけど実はないというか、いやそれだめじゃんってなるんだけど、でもそこを許せる人間愛嬌というか、そういうのが染さまにはちゃんとある

でもって仇吉の菊之助さんねー!ちょっと顔がいいからって、と米吉に言われた時の「あたしがいいのは顔だけじゃない」って返しの鋭さ最高でした。あの美貌で土下座して謝れとか言われるとその酷薄ぶりにぞくぞくきちゃう自分の中のM心が目覚めるといいますか…。勘九郎さん、ちょっと声が荒れてるなってとこは残念だったんですけど、深川芸者のキレのある居住まい佇まい、そして台詞絶妙な間(橋がたくさんあるからね、のとこ素晴らしいですよね)、そしてほんと虐げられて輝くのよねこの子…(子とか言うな)。勘九郎さんと菊之助さんのコンビ、すうううううううんんんんごく好き!!!!なので!!!!(強調)、これからもいっぱい共演してほしいです!!(言霊!)

2017-02-08

[]「ドクター・ストレンジ

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MCUドクター・ストレンジのお出ましです!今回が初登場(WSでちらっと名前は出ますけどもまあそれはそれ)、オリジンを描く映画なのでここから入っても全然大丈夫だよ!

今までの、スーパーヒーローはいえ基本、その力の根源は割と物理寄りだったMCUで、ストレンジが操るのは「魔術」。いやどうなんだろ、パワーバランス壊れちゃわない?敵のインフラ起こっちゃわない?と心配したりもしてたんですが、大丈夫でした。というか、ストレンジ先生の魔術、わりと物理寄り!

現実世界魔法を駆使するというよりも、魔法を駆使して現実とは異次元の扉を開く、という能力を描いているので、現実世界への干渉が最小限にとどめられているのもうまいところだなーと思いました。魔法でどうにかなることとならないこともわりとはっきり描かれていて、身体へのダメージをヒーリング魔法で癒す!みたいなことはないんですよね。ダメージはダメージ。

敵の親玉文字通り次元の違うキャラなので、最後が若干大味になった感があるのと、カエシリウス目的は一体…?(いや時間から自由になるってわかるけどその先見えてないのかなとか、そこまで時間に積年の想いがある書き込みがないっつーか)みたいな消化不良感もなくはないのですが、ぐいんぐいん曲がるビル、パタパタと形を変えていく床、展開する天地、と映像ならではの楽しさがつまっていて、こーれは映画館で見る価値あるなと思わせる楽しさでした。

しかし、ストレンジ先生事故の前が高慢だの傲慢だの言われておりましたけども、そこまで高慢ちきなキャラでもなかった。普通に自信家、自信家というか、培ってきた自分スキルプライドを持ってるひとって感じ。カエシリウスとその部下との対決という局面にあって「人を殺す」ことをよしとしないところこそが彼の中の「善なるもの」なのかなあ。モルドともそこで対立しますもんね。

エンシェント・ワンをティルダ・スウィントンが演じていて、仮に「500年生きてます」とか言われても「そうでしょうね」って納得してしまうあの異次元の佇まいがすごかったですね。だからこそ、あのアストラル体でのストレンジとの会話が切ない!「雪を見ていたくて…」うおーーーーん!!!ばっちんのストレンジ先生、やっぱりどこか天上天下唯我独尊みたいな雰囲気出すの、うまいよねえ。でもって、まさかマントが!ね!あんな!あんなだとは!ちょっと可愛すぎるんじゃないの!?

あと、エンドロールのおまけ(最後じゃないほう)、すっごい興奮しました。自分でもびっくりするぐらいギョピー!てテンションあがったから、やっぱり私それなりにアベメンバーに思い入れあるんだなーって!インフィニティ・ウォーにはストレンジ先生登板も予告されているみたいなので、いやーもうどうなっちゃうんでしょうねインフィニティ・ウォー。空恐ろしいわ!