ごめんね日常 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-07-23

[]「銀魂

f:id:peat:20170723223115j:image:w360
原作未読です。勘九郎さんがぐいぐい変態性まる出しで脱いでるらしいよ(言い方!)という情報がいろんなところから漏れ聞こえていたのでどれどれと足を運んで…いやいや、そんなわけないじゃないですか〜、ファンとしてちょっとでも興行収入に!貢献出来たら!いいなって!(主演映画に足を運んでない人間のつく底の浅い嘘)

私のように原作をぜんぜん知らない人でも楽しめるように作ってくださってるんだなーというのがひしひしと伝わる、親切な構成と手厚いフォローはさすがサービス精神旺盛な福田監督!という感じでした。小ネタもいろいろ、関係各所に怒られる!と自虐をかましながら怒涛の如く繰り出していて、飽きなかったです。個人的ナウシカをぐいぐいおしてきたところ好きでした…(笑)なんかああいときガンダムは今までもわりとネタになりやすいというか、あるある〜という感じなんだけど、ジブリしかナウシカをぐいぐいおしてくるところがさすがだな!と思いました。

しかし、小ネタは思う存分楽しめる一方、物語妙味みたいなものはやっぱりちょっと不完全燃焼という感じ。そこはこの世界観が気に入ったら原作読んでねということなのかなー。個人的に、○○の想いが…!みたいなのより、物理的な一撃必殺の逆転技みたいなやつを待ち望んでしまうタイプなのもあるかもしれない。福田さん仕事として映画を拝見したのは初めてで、あとは舞台もいくつか拝見しているんですけど、それよりもテレビドラマのサイズで見るお仕事いちばん好きかもなーと思ったり。

とはいえ、この映画の眼目はもしかしたらそういった全体の展開よりも各々のキャラクターの魅力爆発ぶりかもしれない!と思うぐらい、それぞれのキャストを楽しむだけでもじゅうぶんに元は取れるという感じです。私のお目当ては勘九郎さんで(一応)(一応とか言うな)、それはそれは男子に二言なしの見事な脱ぎっぷり、頼まれてもいないのに前バリを断ってふるちんこスープモザイク越しにご披露しているだけあります。モザイクが薄いので、巷では兄の兄が見えそうと話題だそうです。よかったねお兄ちゃん!あとは岡田くんのヅラじゃない桂の佇まいもよかったし、福田組常連はみなさんいい仕事してはりました。あとはやっぱ土方の柳楽くんじゃない!?くわえタバコってなんであんなカッコいいんだろうね!?声よし顔よし姿よし。勘九郎さんと柳楽くんと吉沢くんの出番もっとちょうだい!!と思ってしまったので、dtv配信ミツバ編とやらを見るべきなのかこれは…と逡巡しており、なんというかまんまと術中にはまっている感じがします…!

2017-07-16

[]「七月大歌舞伎 昼の部」

今月の松竹座は昼夜ともに舞踊狂言構成。昼の舞踊は「二人道成寺」で孝太郎さんと時蔵さんの組み合わせ。孝太郎さんの道成寺、たぶん初めて拝見しました。時蔵さん今月ほんと大車輪だなー。

さて、「夏祭浪花鑑」。勘三郎さんが亡くなってから夏祭」見るの、思えば初めてでした。今まで、勘三郎さん以外では、吉右衛門さんと海老蔵さん、そして勘九郎さんの団七を拝見したことがあり、最近では海老蔵さんがおやりになる回数が多いような感じですね。とはいえ、私にとって「夏祭」の団七はやはり勘三郎さんのものとして深く刻まれているところがあります。でもねえ、もうこれはしょうがないと思う。あの扇町公園での平成中村座でこの演目を見ていなかったら、私は絶対こんな風に歌舞伎に足を運ぶようになっていない。私にとって夏祭はなんというか、もはや骨絡みで記憶された永遠の一本というようなものからです。

染五郎さんはしかし、そういうファンの気持ちを知ってか知らずか…いや、ぜったい、それをわかってくださったうえで、今回の団七は中村屋のおじさんとお兄さんを思い出しながらやりたい、中村屋夏祭はよかったよねと皆さんに思い出していただけるものにしたい、とか仰ってくれちゃうもんだから、私もお言葉に甘えて、存分に自分の愛した芝居を重ねながら見させていただいたという感じでした。

住吉鳥居前で、あの床屋から見違えるような男前(こういう場面に使う言葉ですよねー、男前って!)になって団七が出てくるところ、何回見てもワクワクしますね。また染五郎さんが本当に絵に描いたようなすっきり男前なもんだから!松也さんの徳兵衛、ちょっと声がかすれ気味だったのが奏功というか、やくざ者の雰囲気を醸し出していてよかったです。この2人で九郎兵衛内と屋根上も見たかったなーと思ったりしました。今回、お辰は時蔵さんがおやりになっていたんですが、今まで団七は違う型で見ていても、お辰は勘三郎さん、福助さん、勘九郎さん、七之助さんという面々でしか見たことなかったんですね。なので、実のところ時蔵さんのお辰がめちゃくちゃ新鮮でした!時蔵さんのお辰を見ると、なるほど中村屋の芝居は濃口だったんだなーなんてことを思ったり。いやそこが好きなんですけども。時蔵さんが薄いというわけじゃなく、さらっと見せて歯切れ良し、という感じ。改めて同じ芝居でもこう変わるか!という楽しみを味わわせてもらえました。

長町裏、いやその前の駕籠を追いかけて団七が飛び出していくところから、びっくりするほど勘三郎さんの姿を重ねながら見ていました。泥場で、殺した義平次に足をかけてぐっと泥に沈めていくときの顔や、あの鍔鳴りのする刀が手から離れず、肘を打ってようよう手から離す仕草や、近づいてくる高津宮の鉦の音や…。おやじどん、ゆるしてくだんせ、とあの沼に声をかけるようにしていたことを、ほんとフラッシュバックのように思い出したり。染五郎さんの団七が物足りなかったというわけではなくて、なんというか重ね絵のように見えるというか、違うんだけど、思い出す、思い出せる、そういう不思議体験でした。

やっぱり、この芝居が好きだし、この芝居をやるとき太陽のように輝いていたひとのことを思い出すし、でもそれが悲しいわけじゃなくて、こうしてまた新しく受け継がれていくんだなということを実感したりしました。見ることができてよかったです。

2017-07-15

[]「七月大歌舞伎 夜の部」

夜の部、舞踊は「舌出三番叟」。鴈治郎さんと壱太郎くん。三番叟、いろんなパターンを見たと思ってもまだまだ知らない三番叟が出てくる!ところで、何年か前に猿之助さん(当時亀治郎さん)と染五郎さんでやった「寿式三番叟」がすごく好きで、また見たいなと思いながらなかなか機会がない。

「盟三五大切」。仁左衛門さまの薩摩源五兵衛です。盟三五大切は以前コクーン歌舞伎で拝見したことがありますが、仁左衛門さまで拝見するのは初めて。いやー、すごかったですね。語彙力!どこ!って感じですが、すごかったしか言えないですよ。芸の力というもの人間、あそこまでいけるのだという、そのきわを垣間見させていただいたような感じですよ。

仁左衛門さまの源五兵衛は入れあげた小万の話をするときはどこか呑気なというか、人の良さがうかがえるのだけど、おじ上から百両の金をもらって、いざ敵討ちに同道せん、という話の時にはぴりっとした話しぶりに変わる。小万の身請けの話を聞いても、そこには手を付けず帰ろうとする。だが好きな女が命を捨てるという事態を見過ごすことができなかった。そもそもが百両だまし取るための芝居だと気がつく前から、すでに源五兵衛はどこかで絶望している。「好きな女を連れ帰れる」とただ浮ついているわけではない。そこで明かされることの顛末…。「好きな女に騙された」ことだけではなく、「自分の生きる希望を絶たれた」ことが源五兵衛の絶望をより深くする。「人ではない」といいながら、自分がその人ではないものになっていってしまう。

五人切の場でのあの丸窓に映る影、ぬっと足を踏み込むその姿の、絵としての完璧な美しさもすごいし、鬼か修羅かというような佇まいもすごいですが、やはりなんといっても小万殺しの場面の凄さが忘れられません。赤子を貫く刀に母の手を添えさせる残虐さ、小万の首を落とす時の、地の底から響くような声。そして、落とした首を抱え、篠突く雨の中に佇む源五兵衛…。あの、降り出した雨のなか、懐の首を濡れないようにぐっと深く抱える仕草首に添えられた手の表情、傘をひろげ、見上げるその視線の先。まったく台詞のないシーンですが、全観客が毛筋一つもうごかすことがためらわれる、というような緊迫感でしたし、効果音の雨の音が最初効果音に思えず、本当に今あの舞台には雨が降っているのではないかと錯覚すらさせるような。これは源五兵衛と小万の道行きなのだと思いましたし、人ではないものになってようやく、すべてをかけた女と落ちていくことが出来た男の哀しさで胸がつまりました。

時蔵さんの小万、染五郎さんの三五郎もとてもよかったです。三五郎、だめな奴だけど、個人的にそういう役をやっているいい男が大好きです。松也くんの六七八衛門も、声の掠れはちょっと気になったけど、純朴で源五兵衛に一途に尽くす姿がはまってました。いやはや、それにしても仁左衛門さまの素晴らしさたるや。何回言っても言い足りない、すごかったです!ほんとうに!

2017-07-13

[]「ジョン・ウィック:チャプター2」

f:id:peat:20170712232703j:image:w360
1作目をこの間Amazonプライムでふらっと見てしまって、おもろい…もうすぐ続編公開…見に行こ!と公開直後に拝見してまいりましたよ。ステッカーもろた。

1作目と比べると、あの世界観のリアリティラインもとうとう開き直ったというか、1作目はそこんとこでギリギリうまくわたりきっていたように思うんだけど、今作はもう完全に殺し屋ならだれもが夢見るワンダーランド裏社会ディズニーランドへようこそ!って感じだった。そこでだけ流通する金貨不文律。殺しのための仕立て屋。殺しのための本屋。殺しのための道具屋ホームレス世界の王。何でもそろう夢の国、どんな後始末もおまかせあ〜れ。

それはそれでもちろん楽しいんだけど(ホテル・コンチネンタルの世界は魅力的だし)、最後にそのルールをジョンが破ってしまうわけですが、その必要性というか、そこに至る描き方というか、そこがもう一歩なんかあればなーという感じ。あそこで撃たなきゃあとがない、というような切迫した事情もないし、ホテル・コンチネンタルのオーナーが実は!みたいな展開でルールを破らざるを得ないならともかく…と私は思ったのだった。

ジョンは家は手放してもいい気満々だったので、結局のところ奥さんとの思い出の品(車もあのバースデーカードが入ってたから取り返したかったんだね…)を灰にされたことについて絶対殺すマンになったんだろうけど、そのあたりは前回の動機のほうがすとんと納得できる感じがあったなーと思いました。

ジョン・ウィックアクションめっちゃ強い!っていうよりもなんでだか全然死なない!って感じの面白さがあって、ふっ飛ばされるし撃たれるし刺されるし痛そうだし、けれどそこからの異常な粘り腰アクションがすごく面白い。でもって必ずヘッドショットするまでやめないっていう執念深さがいいですよね。毎回銃弾の装填がトリッキーでかっこいいのも好きなところ。日本刀殺陣で刀を奪ってばんばん斬っていくっていうのは見たことありますが、どんどん銃を奪いながらばんばん撃っていくってのも面白かったなー。あとわんこかわいい。わんことのコンビはまた見たいんですけど、続編ほんとどうなるんだろう!ね!モーフィアスじゃなかったローレンス・フィッシュバーン絶対ぐいぐい来そうだよね!

2017-07-08

[]「髑髏城の七人 season鳥」

f:id:peat:20170708180552j:image:w360
しょっぱなから遠慮会釈なしにネタばれるよ!!!

阿部サダヲを捨之介に据えた「season鳥」。天魔王にはワカドクロでも同役だった森山未來、蘭兵衛も同じく早乙女太一。この三役だけの舞台経験数でいえば、花鳥風の中では鳥がダントツなのではないでしょうか。サダヲは本来の捨のキャラクターのニンではないですが、そこは捨をより「忍び」の世界に近いものとして描くという構想、かつ歌と踊りをばんばん入れます!という趣向が打ち出されてます

見終わった後の私の心の第一声が「あーー満足した!新感線を見たって感じ!!!」というものでした。なんでしょうね。満たされました。ものすごくツッコミどころも多いんですけど、満たされ感のほうが上回った。なんなんだろう。歌?歌なのかな。個人的に劇中に歌が入るのそれほど歓迎している人間じゃないので不思議なんですけど、でもいっぱつめの歌がはいったときの「こ、これやー!」感がすごかったのも事実劇中歌がまたすごくいいところでかかるんだ!そうだった…このいろいろ取り交ぜてとりあえず全部鍋の中に入れて煮る!みたいな姿勢!これが新感線!踊りはもっと踊ってもいいと思ったけど。もっと踊ってもいいと思ったけど(2回言った)だってーー未來がいるんだからさーーー!!

構成としては歌と踊りを入れてでも上演時間は3時間半に収めているってことで、わりとばっつんばっつん切ってます。無界屋に沙霧を連れて行くための流れがむちゃくちゃショートカットされてますし、花の時にあった沙霧が目の前で祖父と父を殺されるってのもカットされてるし(ほんとカットになってよかった、あれマジ意味わからんと思っていた)、天魔王が捨に夢見酒飲ませるところもばっさりいっていた。しかしそれ以上に今回の「鳥」は今までの髑髏城と大きく方向転換をした一点がある。それは「天魔王と捨之介を対の存在として描かない」という点です。ご存知の通り、この役はもともと一人二役で演じられていたので、そもそも役柄からしても「天が信長、地が捨、人が天魔王」というトライアングルだったわけです。天が抜ければ残る二角は捨と天魔王。このふたりフューチャーされてしかるべき、なんですが、蘭兵衛という役が持つポテンシャルというか、設定もりもりなところに、キャストバランス的に蘭の役がどんどん膨らんでいって、結果「えっと誰と誰でトライアングルなんでしたっけ」みたいな感じになっていた。で、じゃあ今回は誰と誰が対なのか?というと、それは蘭と天魔王なんですよ。これ劇中のかなり核心部分のネタバレですが、今まで「光秀をそそのかしたのも実はお前」という設定はずーーっと残っていたんだけど、今回もしかしたら初めてといってもいいぐらい、そこに至る心中が描かれているわけです。なぜ、天魔王は信長を陥れることを考えたのか。これだけ尽くしても、天は自分のことを歯牙にもかけない。寵愛を一心に受けるものへの嫉妬。おれの理想とする信長はこんな人物ではない。理想でないなら滅ぼしてしまわねばならない…

じゃあ捨之介はなんなのか、というと文字通り地を這うものなんですね。その三人よりも、もっと地面に近い、低い所にいる。おそらく天魔王は捨の存在をもはや歯牙にもかけていない。「てめえが雑魚だと思ってる連中」のひとりに、捨も入っているってことです。そして捨は捨で天魔王に因縁がある。ここも大きな転換点のひとつですが、捨はぜんぜん「すべて流して捨之介」じゃないのよ。だって最初からバリバリ天魔王に意趣返しする気満々なんですもん。あのね、正直捨と本能寺にまつわる書き込みは、ちょっとさすがに安易がすぎるというか、もうちょっとなんかなかったのかよーと思わないでもない。だって忍びのものならそこはもう何をもってしてもお主大事でないとだめなのでは!?ってなりますやん。間に合わなかった事情にはもっとパーソナルな、だからこそ後悔が大きいものダークナイトレイチェルデントかみたいな、ああい葛藤)が欲しい気がしました。

ツッコミどころ結構あるんですが、それでもこの転換点はうまく作用していたような気がします。構図としてもしっくりきましたし、なによりそれに説得力を持たせるサダヲの力量!そして対として描いて絵になる未來と太一ポテンシャル

でもって、私が一番「満足した」理由はおそらく、笑いです。笑いがちゃんと作用してる。すごいどシリアスなシーンでもくすぐりを入れるその精神。笑って、それが次の興奮へのキックスターター役割果たしている。こ、これだよ〜〜〜〜〜!!!!いやーもうヒイヒイ笑いました。サダヲをはじめ、成志さん、転球さん、そして未來が貪欲に笑いを取りに行くの、ほんと感謝しかない。特にサダヲと成志さんのすべり知らず王ぶりったら!

演出としてはね、いちばん言いたいのは「セット…変えてほしい〜〜〜!!」ってことでしょうか…百人斬りステージ移動しながら見せるのはよかった(っていうか花の百人斬りは間口狭すぎ問題)し、あと「てめえが雑魚だと思ってる連中の力…」の台詞のあとで5人が駆けていくシーン、セット裏にどたどた去るんじゃなくてステージを走るようにしてたのもよい変更。とはいえ、主要なセットがそのままつーかマイナーチェンジしかしてないので、これ4シーズン全部この風景だったらさすがに飽きるよって気がしちゃうんですけども。

いや、しかし、阿部サダヲのうまさよ。おそろしい。もはやおそろしい。知ってたけど観るたび思い知りますね。瞬発力つーか、爆発力つーか、あのタイトルバックどーん!!のところ、なんの脈略もなくうおおー!!!って心が震えますもん。こ、これだよ〜〜〜!(こればっか)ものすごくやることがたくさんあって、しか殺陣も逆手で納刀も難しいし、まだちょっといっぱいいっぱいかなーと思うものの、それは回数を重ねて全部が体に入ってくればさら威力を増すだろうということは想像に難くない。あの最終対決のところもね、理屈でいえば「ん?」みたいな部分もあるんだけど、なにしろ「地を這ってからが本番だ!」っていうサダヲがかっこよすぎて、胸熱すぎて、完全に「こまけぇこたぁいいんだよ!」状態。そして笑いという笑いを外さない天性の勘…ほんとうにありがとう…。あの惚けたフリしてるところとか、「これ洋画でよくあるモブがなめてかかったおっさんめっちゃ強いパターンやーん!」って思って楽しかったです。ほんと、センターに立つために生まれてきたような役者だよね。格が違います

そして成志さんの贋鉄斎なー!たぶん、すでに舞台をご覧になった方なら頷いていただけるんじゃないかと思うんだけど、チケット代をその分上げてもいいから成志さんをタクシーで帰らせてあげて…っていう(笑)いやもうね、あの雷様見た瞬間に思いましたよ。「これは…回るな」と。回ったよね。そりゃ回るよね。全編にわたって体を張ったお仕事にもうひれ伏します。本当笑いました。っていうかいのうえさんは成志さんを不死身と思っている節がある(笑)今回の贋鉄斎が捨の依頼を素直に聞かないのも新しいよね。より滲み出るマッドサイエンティスト感。

未來くんの天魔王、英単語を混ぜ込んでいくスタイルでこれは笑いに振ってるのかどうなんだろう!?最初はとまどったんですが、ジパングからないシーンで爆笑しましたしそのあとは遠慮なく笑わせていただいておりました。だってどんだけオモシロに振っても、一瞬後にはどちゃくそカッコいい芝居に戻っているわけで、とにかく役者から出てくる圧がすごい。カーテンコールとき、その無言の圧にのまれまくってもう、かゆい!かっこよすぎて首がかゆい!て謎現象にもだもだしたし、なんなら私たぶん髑髏党に入っちゃうんじゃないかと思うもの。むしろ入りたいものあんカーテンみたいな衣装であの動き、あの立ち回り、そしてマント!もう!ずるい!赤い衣装太一くんと並んだ時の聖と邪な感じもよかったなー。あの二人が対になることで太一くんの中性的な魅力がより際立っていたように思いました。太一くんも「蘭丸」に戻ってからの方がより炸裂していたような気がする。立ち回りの華麗さはもはや並ぶものなしだしね!

兵庫の転球さんの役どころも実はちょっと変更してますよね。これは小路くんとの対比もあるけど、いい転換になってるんじゃないでしょうか。あとやっぱうまい。場数だなーと思わされるのはこういうところですね。個人的に私が髑髏城で一番すきな台詞をぐっと納得のいくトーンで聴けてうれしかったです(またここでかかる滝さんの歌がいい!)。善さんの狸穴もさすが(この役基本的うまいひとしかもってこないよねえ)、のんしゃらんとした味がすごく活きてました。最後結構大事なところで秀吉家康を言い間違えておられたので若干私が焦りましたが(なぜお前が)。粟根さんの渡京…算盤コロ助くんふたたび!そしてあの立ち回り復活!ありがとうございます!!!あのあとで起こった拍手は「同志」感すごかったです。またつまらぬものを数えてしまった…が聞けてほんと腰が浮きかけました。あと、松雪さんの極楽葉月ちゃんの沙霧も文句ないんだけど、やっぱ蘭が立って蘭と極楽を書き込んだことで沙霧が役としてちょっと沈む形になるのはどうにかなんないのかなーと思うところではあります

主要キャラ関係性を書き換えた中では、なんというか原石として磨いてみたいというか、この線でいったら違う鉱脈がみつかりそう!な気配のする改変で、できればもっとじっくり時間をかけて書いてみてほしかったなーというところはありましたが、とはいえ何度も言うようですが満足度は非常に高かったです。笑えて泣けてカッコいい。トゥーマッチでトゥーファット。新感線を見た!!!という気持ちで満たされまくった夜でした!