生きるのがラクになる「忘れ方」の秘訣

生きるのがラクになる「忘れ方」の秘訣 (講談社+α新書)

生きるのがラクになる「忘れ方」の秘訣 (講談社+α新書)

筆者はイヤなことや,楽しいことも忘れる「忘力」が大事だという。
仏陀も過去や将来のことに目を向けるのではなく,今に精一杯生きることが大事だと説いた。
そういった仏教的な視点から「ラクに生きる」生き方を紹介している。
たしかに,いつまでたっても過去の栄光にしがみついたり,将来を過剰に心配することは自らの身を自らで滅ぼすことになるだろうと思う。
ただ,人と言うのは生来将来を不安に思うように作られていると思うので,なかなかそういった悟りの境地に達するのは難しい。
人生は楽しいこともつらいことも起こる。
それをあるがままに受け止めて,身の回りに起こることはすべて正しいと考える生き方がいいのだろう。

独房・党生活者

独房・党生活者 (岩波文庫)

独房・党生活者 (岩波文庫)

『独房』
赤狩りをされ,独房内で過ごす生活を描く。
思ったよりも独房内の生活環境はよく,その光景を時に笑いを誘うような描写で書かれている。

政治色は薄い。アカの囚人の様子を朗らかさが伝わってくる。

賃銀・価格および利潤

賃銀・価格および利潤 (岩波文庫 白 124-8)

賃銀・価格および利潤 (岩波文庫 白 124-8)

マルクスの思想研究のために『共産党宣言』の次に読む。
マルクス経済学の手法を用いて資本家による労働者搾取の現状を分かりやすく説いている。
労働者は知らず知らずのうちに資本家から搾取されている。多くの労働者はそのことに気がつかない。
搾取からの抵抗として労働組合の必要性を説いている。
労働組合こそ,資本家と対等に闘争するための手段なのである。

マルクス・エンゲルス 共産党宣言

マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)

マルクス・エンゲルス 共産党宣言 (岩波文庫)

「万国のプロレタリアよ,立ち上がれ」
もし当時生きていたら,この言葉にどれほど心打たれるだろう。

その言葉は100年経ったいまでも労働者の心に共鳴している。