浅沼ヒロシの書評ブログ 晴読雨読日記 RSSフィード

2017-05-22 ビジネスエリートの新論語

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著者:司馬 遼太郎  出版社文藝春秋  2016年12月刊  \929(税込)  200P


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帯に「20年ぶりの新刊!」と書いてある。


国民的作家として知られる司馬遼太郎新刊なのだから、未発表小説が見つかったのか! と期待する人もいるかもしれないが、残念ながらそうではない。


本書の内容は、サラリーマン向け警句集である

しかも、はじめに出版されたのが昭和30年から、厳密に言うと「新刊」ではなく「復刊」である


昭和30年に発刊されたもとの本の題名

  『名言随筆サラリーマン ユーモア論語

といい、著者名は「司馬遼太郎」ではなく本名の「福田定一」だった。


まだ司馬遼太郎産経新聞記者をやっていた時代で、直木賞を受賞する5年前のことである


その後、『坂の上の雲』の連載が終わる昭和47年に『ビジネスエリートの新論語』として復刊されたが、この時の筆者名は本名のままだったというから、「司馬遼太郎」は小説を書くときしか使わない、というこだわりがあったのだろう。


もし本人が生きていたら、有名になる前の原稿が「司馬遼太郎」の名前刊行されることもなかったのかもしれない。


そういう意味で、2度目の復刊であり、司馬遼太郎の「初の新書」でもある本書は注目すべき作品である

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2017-05-06 あしたを生きることば

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副題:33万人が涙! いのちが震えるフルートオカリナメッセージCD付

著者:さくらいりょうこ  出版社:SBクリエイティブ  2017年4月刊  \1,490(税込)  157P


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出版社さん、編集者さん、著者さんから書籍をお送りいただく機会が増えましたが、せっかくお送りいただいても、僕の読書スピードが追いつかず、レビューしきれません。

せめて、書名と内容の概略を紹介させていただきます

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2017-04-30 ツバキ文具店

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著者:小川 糸  出版社幻冬舎  2016年4月刊  \1,512(税込)  269P


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木曜深夜にTBSで放送している『ゴロウ・デラックス』という番組をご存じだろうか。


業界唯一無二のブックバラエティ」というキャッチフレーズ番組で、稲垣吾郎が本の著者をスタジオに呼んで、毎週1冊、ゲストの本の内容を紹介している。


ことし1月26日作家浅田次郎が出演した回の放送を見ていて、グッときた言葉があった。


浅田次郎原稿を書くときにパソコンを使わず、専用の原稿用紙に手書き原稿を書いている数少ない作家だ。

その浅田次郎が、なぜ手書きを続けているかと尋ねられたとき、

パソコンも覚えようとしたけど、エクスタシーを感じなかった

と答えた。


そうか。

手書き気持ちがいいのか。


もうずいぶん長いこと文章手書きしていないが、手書きで書いていたころは、たしかに心地よさを感じながら書いていた気がする。


でも、いまさら手書きにもどせないなぁ……、と思っていたとき、この『ツバキ文具店』という小説を手にとった。


先祖代々続いてきた代書屋(依頼人の代わりに手紙を書いたり、宛名を清書したりする仕事)の跡取り娘の物語である

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2017-03-08 罪の声

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著者:塩田 武士  出版社講談社  2016年8月刊  \1,782(税込)  409P


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昭和最大の未解決事件グリコ森永事件」を題材にした小説である


グリコ森永事件というのは、もう30年以上前の事件なので、知らない人のために説明すると、江崎グリコ森永製菓など複数食品会社脅迫した一連の事件総称である


始まりは1984年昭和59年3月江崎グリコの社長が、自宅で入浴中に拉致誘拐されることから始まった。


社長は数日後に自力脱出したものの、億単位の金を要求する脅迫状が何度も届き、その後も丸大食品森永製菓ハウス食品不二家駿河屋など食品企業がターゲットにされる。


青酸入りのお菓子小売店に置いたり、警察が現金受け渡し現場犯人を逃してしまったり、事件の推移が注目を集めたほか、犯人マスコミに送りつけた「挑戦状」が大きく報道された。


1985年8月犯人から一方的に終息宣言が送りつけられた。その後、表だった動きがなくなって事件終結し、2000年にすべての事件の時効が成立した。


以上が、グリコ森永事件概要である

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2017-02-13 脇坂副署長の長い一日

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著者:真保 裕一  出版社集英社  2016年11月刊  \1,728(税込)  371P


脇坂副署長の長い一日    ご購入は、こちらから


書店の棚を巡っていて、「おいでおいで」と呼ばれているような気がして手に取った。


著者の真保裕一氏の作品は、『ローカル線で行こう!』を3年前に読んだことがあり、真保氏原作映画ホワイト・アウト』、『アマルフィ』、『アンダルシア』を見たことがある程度で、特別にファンというわけではない。


『ローカル線で行こう!』は、新幹線カリスマアテンダントが赤字ローカル線の経営を立て直す物語


ホワイト・アウト』は一人でテロリスト達を倒すという、日本版ダイ・ハード』のような映画で、『アマルフィ』と『アンダルシア』は誘拐事件銀行不正融資を舞台にしたヒーローものだった。


内容は違うが、ハラハラ、ドキドキしながら最後まで目を離せない作品という共通点があった。


この本の帯にも、

「刻一刻と迫る危機!」

予測不能の24時間

とある


今回もジェットコースターのような展開を期待してレジへ向かった。

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