浅沼ヒロシの書評ブログ 晴読雨読日記 RSSフィード

2017-02-13 脇坂副署長の長い一日

[]脇坂副署長の長い一日 脇坂副署長の長い一日を含むブックマーク


著者:真保 裕一  出版社集英社  2016年11月刊  \1,728(税込)  371P


脇坂副署長の長い一日    ご購入は、こちらから


書店の棚を巡っていて、「おいでおいで」と呼ばれているような気がして手に取った。


著者の真保裕一氏の作品は、『ローカル線で行こう!』を3年前に読んだことがあり、真保氏原作映画ホワイト・アウト』、『アマルフィ』、『アンダルシア』を見たことがある程度で、特別にファンというわけではない。


『ローカル線で行こう!』は、新幹線カリスマアテンダントが赤字ローカル線の経営を立て直す物語


ホワイト・アウト』は一人でテロリスト達を倒すという、日本版ダイ・ハード』のような映画で、『アマルフィ』と『アンダルシア』は誘拐事件銀行不正融資を舞台にしたヒーローものだった。


内容は違うが、ハラハラ、ドキドキしながら最後まで目を離せない作品という共通点があった。


この本の帯にも、

「刻一刻と迫る危機!」

予測不能の24時間

とある


今回もジェットコースターのような展開を期待してレジへ向かった。

続きを読む

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/pyon3/20170213

2017-01-08 ゲルダ・タローの評伝

[]ゲルダ・タローの評伝 ゲルダ・タローの評伝を含むブックマーク


書名:ゲル

副題:キャパが愛した女性写真家の生涯

著者:イルメ・シャーバー 高田ゆみ子/訳  出版社祥伝社  2015年11月刊  \2,268(税込)  457P


ゲルダ――キャパが愛した女性写真家の生涯    ご購入は、こちらから


書名:ゲルダ・タロー

副題:ロバート・キャパを創った女性

著者:ジェーン・ロゴイスカ 木下哲夫/訳  出版社白水社  2016年9月刊  \5,832(税込)  322P


ゲルダ・タロー:ロバート・キャパを創った女性    ご購入は、こちらから


日本でも、世界でも、あまり知られていない女性写真家の評伝を取りあげる。


彼女名前ゲルタ・ポホリレ。

1910年8月にドイツのシュトゥットガルトで、ユダヤ人家庭に生まれた。


22歳のとき、弟が反ナチスのビラをまいて逃げたことから、ドイツに居られなくなり、フランスのパリに逃れる。


まだ無名だった写真家のロバート・キャパと24歳で出会い、25歳から仕事生活パートナーになる。


スペイン戦争が勃発すると、カメラマンとしてキャパと共にスペインへ赴き、各地を取材して回った。


何度かキャパとの共同取材単独取材を行ったあと、1937年7月、前線取材中に暴走する戦車に轢かれて死亡した。


27歳の誕生日の一週間前。早すぎる死だった。


ドイツとイタリアのファシズムが勢力を拡げるなか、当時のスペイン内戦ヨーロッパ中の注目を集めていた。


そのスペインの戦況を伝えていたうら若き女性カメラマンの死は、当時のマスコミで大きく取りあげられた。盛大な葬儀がパリで行われ、時の人となった彼女だったが、やがて月日とともに忘れ去られていく。


今日取りあげるのは、彼女の死から50年以上経ってから書かれた2冊の評伝である

続きを読む

本が好き!運営担当本が好き!運営担当 2017/02/09 21:35 突然のコメント、失礼いたします。はじめまして。
書評でつながる読書コミュニティ「本が好き!」を運営しております、和氣と申します。

貴ブログを拝読し、ぜひ本が好き!にもレビューをご投稿いただきたく、コメントさせていただきました。

本が好き!:http://www.honzuki.jp/

こちらのサイトでは、選ばれたレビューアの方が本をもらえるようになる「献本サービス」を行っています。レビューをご投稿の上ご連絡いただけましたら、通常は審査を通過した方のみ申し込み可能な献本に、すぐご応募いただけるようにいたします。

1.会員登録 
 こちらのフォームよりご登録ください。
 http://www.honzuki.jp/user/user_entry/add.html
2.書評投稿
 書籍を検索し【書評を書く】ボタンよりご投稿ください。
3.ご報告
 貴ブログ名をご記載の上、こちらのフォームよりご報告ください。
 http://www.honzuki.jp/about/inquiries/user/add.html

名前の通り「本好き」の方がたくさん集まって、活発にレビューを投稿して交流をされているサイトですので、よろしければぜひ一度ご訪問いただけましたら幸いです。

よろしくお願いいたします。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/pyon3/20170108

2016-11-28 校閲ガール トルネード

[]校閲ガール トルネード 校閲ガール トルネードを含むブックマーク


著者:宮木あや子  出版社KADOKAWA  2016年10月刊  \1,404(税込)  219P


校閲ガール トルネード    ご購入は、こちらから


毎週水曜日、夜10時から日本テレビ系列放送している『地味にスゴイ! 校閲ガール』の原作である


今日取りあげる『校閲ガール トルネード』はシリーズ第3作。


ぼくはシリーズ第1作の『校閲ガールからこの「読書ノート」で取りあげていて、第2作『校閲ガール ア・ラ・モード』のレビューに、次のように書いた。


みんなが応援すれば、3冊目も出るかもしれないから、買ってあげてね〜。


校閲部」という地味な職場を舞台にした小説から、少しでも盛り上げるつもりで書いたのだが、まさか石原さとみ主演でテレビドラマになるとは思わなかった。


ドラマに後押しされたように出版されたのが、この第3弾『校閲ガール トルネード』だ。

続きを読む

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/pyon3/20161128

2016-10-24 イサの氾濫

[]イサの氾濫 イサの氾濫を含むブックマーク


著者:木村 友祐  出版社:未來社  2016年3月刊  \1,944(税込)  158P


イサの氾濫    ご購入は、こちらから


東北を舞台にした短編小説である


主人公の将司は、40歳を過ぎて職を転々としている。


大学を出て小さな出版社や印刷会社に勤め、本に関わる仕事をしていたこともあるが、人間関係につまずいたり仕事がきつかったりして、さまざまな仕事をわたりあるくようになった。


フリーターや転職を美化する風潮もあり、30代のうちは「まだやりなおせる」と自分に言い聞かせることもできた。

しかし、40代をむかえてしまった今、自分が恐れていた事態に陥ってしまったことをはっきりと自覚した。


金もない、女もいない、友だちもいない、顔もよくない、服選びのセンスもない、夢もない、人づきあいもうまくできない、仕事もできない、機転が利かない、愛想もない、おもしろくない、人に好かれない、暮らしを楽しめない、つまり人としての魅力がない。ない。ない。ない……。


ないないづくしのなか、いつも決まって見る夢のなかに、叔父の「イサ」

が現れるようになった。

続きを読む

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/pyon3/20161024

2016-09-30 コンビニ人間

[]コンビニ人間 コンビニ人間を含むブックマーク


著者:村田 沙耶香  出版社文藝春秋  2016年7月刊  \1,404(税込)  151P


コンビニ人間    ご購入は、こちらから


このメルマガ芥川賞作品を取りあげたことはない。


直木賞が「大衆文芸作品中最も優秀なるもの」に授与されるのに対し、芥川賞は「純文学短編作品中最も優秀なるもの」に与えられる。


「純」文学ということばが、「不純」文学を見下しているようで好きではないし、芥川賞作品を読んでみても、すっきり割りきれないモヤモヤした終わり方を不満に感じてしまう体質なので、そもそも芥川賞受賞作品をほとんど手にとったことがない。


昨年話題になった又吉直樹著『火花』も、家族が読みたいというので買ってはみたものの、とうとうぼくは読み通せなかった。

芸人のピース又吉は好きな芸人の一人なので50ページくらい目をとおしたものの、作品が面白く感じるようになるまでガマンできなかったのだ。


しかし、この第155回芥川賞を受賞したこの『コンビニ人間』は違った。

読む前から著者に興味を持っていたので、すらすら読了することができ、「これは面白い!」と感じた。


賞の発表から2ヶ月がすぎ、少し古い話題になってしまったが、今日はこの芥川賞作品を紹介させていただく。

続きを読む

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/pyon3/20160930