ロハでHDRパノラマ (8): HDRの味付け
WinやMacの御仁は、Adobe PhotoshopやPhotomatix PROを使ってHDR写真、というのが大方の線だろう。この場合、プラグインが豊富なので、ゼニさえ用意できれば話は簡単だ。試してみたいのは、Topaz Adjustというプラグイン。JPG一発からでもいい感じのFake HDRを叩き出す、らしい。なんせ、手元で確認出来ないので指を咥えて見てる訳だ。
Photomatix PRO、amazonで買えるのは日本語版バージョン3だが、バージョン4は動体除去が強烈らしく、英語版しかないものの、こちらがお勧めとのこと。
なんとかならねえのか、と調べ回ってると、ありましたよ。Topaz-y Adjustってやつ、GIMPのプラグイン。インストールは簡単、ダウンロードしたpythonスクリプトとELFバイナリを、~/.gimp/plug-insにコピーするだけ。GIMPの再起動を行えば、メニュー > フィルタ > MM Filters > Dynamic range compression... と認識されているはず。
元のTopazもTopaz-yも何やってるのかよく解らないが、見たところ、いずれもディテールの陰影の強調と彩度の強調に特徴がありそう。Topaz-yのバイナリ部分、drc (dynamic range compression)のソースを確認すると、Fattalのアルゴリズムを元にしているらしい。なるほど、fattal02はディテールの強調に特徴あるわな。Topaz-yの作者のページ見ると、さらに彩度の調整なんかを行って仕上げた、などとある。
試してみる。元となる画像は、0EVのJPG画像、±2EVから合成したenfuse、mantiuk06、fattal02とした。飽くまでも感覚なんだが、fattal02を元にしたものがグッときた。手順は以下のとおり。
- fattal02の画像を準備する。createHDR.shを使っているなら、出来上がったGIMPファイル (.xcf)から抜けば良い。
- 上の画像にインストールしたフィルタを適用する。α = 1.0, β = 0.5で、"Current layer"で。
- フィルタを適用したレイヤーをコピーし、ソフトライトに設定する。
元の写真の具合にも因るが、物足りなく感じる (wash-out)こともある。可視部をレイヤーにしてから、彩度をグッと持ち上げ、明るさ・コントラストをイジるといい具合になるんでは。
お題は東京国際フォーラム。上がcreateHDR.sh改での出力、下がイソキチTopaz (α=1.0, β=0.5)、どうだろう、っぽく見えるだろうか。
Topaz-yの方は、パラメータが二つしかなくて寂しい、なにも調整できない。元のfattal02のパラメータ、
をイジるしかないか。最近は薄味のHDRばかりだったが、こういうゲロゲロもたまには悪くない。気を良くしてもう一枚。こっちは彩度を結構イジった。
何れも素材はPowershot S95での手持ち撮影。
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