いすみ鉄道にいってきた

sa-502005-03-26

最近仕事で (∩ ゜д゜)アーアーアー状態だったので、ちょっくら気分転換に青春18きっぷを買って小旅行です.目的地は、前日の深夜に「いすみ鉄道で歩きながら菜の花を撮る、たしか去年は桜がもうおわりかけだったのでうまくいくと」ということに決定.
最近撮影、クルマ続きだったんですが、鉄ヲタなのに車というのは本来本末転倒ですからね.また車で行くとあせってしまって、ひたすら枚数ばかりがかさんでしまったり、なんか列車の写真ばっかりになってつまらないんですよ.たいしたことじゃないですが、なんかそこの場所の持つ雰囲気とか、そんなものに接するにはやっぱり歩くのが一番なんですよね.今年は出来るだけ歩こうと思っています.

さて、

  • 東京0806→蘇我0849 819A
  • 蘇我0902→大原0958 237M

とのりついであっさりいすみ鉄道の起点、大原に到着です.いやあ、東京から2時間、すっかり田舎ですねえ、失礼ですが.各駅で千葉方面に向かう列車を待っている人を見かけましたが、ぽかぽかと春らしい陽気の中所在無げに列車を待っている様子はなかなかのんびりしたものがあります.蘇我のホームではめずらしく駅弁なんかを売ってましたが、車内でとりあえず食べれそうな(食べましたが)長閑な朝です.

で、後の行程はこんな感じ.

  • 大原1038→(13D)→上総中川1058…(徒歩)…国吉1156→(15D)→久我原1217…(徒歩)…東総元…(徒歩)…総元1756→(23D)→上総中野→(26D)→大原1908

4駅間で大体10キロ弱の歩きと手ごろな距離です.里山の田にははやくも水が張られ始め、用水からは水音.竹は青々と空には鶯の鳴き声ばかり、ところどころに混じるのは冬眠から覚めた蛙の声ばかりか、目を下に落とすと草の間に土筆にセリの葉と、千葉の大地はなんか全身で春といった感じでした.その中をぽくぽくと歩いていくのは幸せなものです.
なお、肝心の(まあココまで天気がいいともうどっちだっていいんですが)菜の花ですが、まだ3分咲き程度、折返し時間中にお話してくれた運転手氏の話では、今年は咲きがおかしい、ぱらぱら咲いて満開になりそうにない、ということで外れ年のようです.桜のほうも、まだ殆ど咲いていません.来週でも満開じゃないだろうなあといった感じでした.もし行かれる方はご参考に.

沿線にはまあまあ撮影鉄はいたんですが、なんかカップル率が5割超、あとなんだかよくわかんない女の子とかなりプロっぽい兄ちゃんとか、カメラ好きなおっちゃんとか変な取り合わせでした.まあ親しまれてるってことかなあ.カップルの男が彼女をなだめすかして来ない列車を待ってるのにちょっとw(ry
まあそういう人が多いもんで、基本的に殺伐ともせず、しかしまあ鉄じゃないのでフレーム内に入ってきたり、なんか妙な感じでの撮影でした.行かれる方はそのへん心づもりを.ただいいけど、菜の花を踏み荒らすのはやめてね.緑だけど、そこ生えてないんじゃなくてまだ咲いてないだけ・・・
セリつみ、土筆つみもやりほうだい>何しにいってんだか

いすみ鉄道について

国鉄の第1次廃止対象線だった木原線を転換したのがいすみ鉄道だが、23Dは東総元乗車時で地元の学生さん1人だけでした.返しの26Dは大多喜まで乗客0、運転手さんによると「いっつもそんなもん、お客さんいるのは今日のような観光客のいる日だけだよー」ということで経営的には相変わらず厳しい訳ですが、事態を切り開くためにとにかくまあ何でもあり状態です.

高校のころ昔「菜の花の根が堤防をダメにする」ツウ理由で、久留米は筑後川の堤防の菜の花を管理事務所だったかながいっきに刈り取ったのを覚えてますが、違う種類?とにかく沿線のあらゆる区間にコレでもかというくらい菜の花を植えています.で、手作りの看板を見ると他にもアジサイとか水仙とか、とにかく花でいっぱいにしようということみたいで、各種マスコミにも取り上げられて(もちろん営業してるんでしょう)るみたい.そのおかげか、日中の列車は上りも下りも観光客で座席がさらりと埋まる程度には乗ってました.
日中写真を撮っていたら、やってきたのはレールバスの2連.2連?とおもったら、貸切つき.

なんと大多喜始発で全線を一往復して、で「5人まで13,000円」.ちなみに乗った列車にも前についていた.いや定期列車に増結するだけとはいえ、一応直轄制御してるので燃料代もかかるし、定期には定期で運賃収受の運転手が乗るので、なんか限りなく薄利多売.そりゃ満員の団体だったらお得なのか・・・
いやでも5人で貸切ってなかなかええかも.
房総〜千葉県って首都圏に近いし、比較的人口密度が高いイメージがあったんですが、そんなこともないんですよね.この辺まで来ると、集落だって沿線にずっと途切れなくあるんですが、一つ一つの集落の構成戸数は小さいんですね.大きな農家が多いので大きい集落に見えるだけみたい、そしてまたたよりない国道が集落と集落を結んでいます.頼りないとはいえ、国道を走っていけば木更津にでも千葉にでも出れる訳で、大原なんかにしかでれないいすみ鉄道はやっぱり「日々の交通機関」としては頼りない、というか、大多喜の学校とか病院とかに通うくらいしか使い道見つからないなあ、というのが正直な感想です.そういえば沿線を歩いてみましたが、全線に渡って殆ど商店というものが見当たりません.国吉駅近くにセブンイレブンが一軒ぽつんとあったかしら、あと大多喜の付近に地元のSCがあったかな.やっぱりもともと人口が少ないうえに、少ない人口は車で移動するように出来てるわけで、ここをなんとか流れを変えるような・・・うーん、なんかないかなあ.
2004年度は観光誘致によって利用者がわずかながら増加していますが、実質債務超過状態であることにかわりはなく、今後の方向性については要検討(ソース:千葉県)ということです.地域として鉄道を保有する、という選択肢に行き着けばいいなあと思っております.

ちなみに、経費削減といえばもう限界といった感じでした.駅も国鉄時代そのままのものが多いし、一日乗車券は手作り感あふれるインクジェットプリンタ打ち出しのもの.駅員配置駅はなし、大多喜から先は1閉塞、いかにくるしいか、といった感じです.一時期首都圏で流れる深夜のテレビショッピングにくりかえし出演してましたが(オレンジグローつう洗剤だったか)・・・