林芙美子研究プロジェクト・台湾へ四泊五日の旅(連載1)

平成25年4月30日(火)
二時頃寝て五時起き。七時五分成田行きの電車に乗る。車内で「新潮」掲載の山城むつみ小林秀雄論「蘇州の空白から 小林秀雄の「戦後」」を読む。京成成田駅まで歩く。八時半、成田空港第二ビルに到着。すでに山崎行太郎さんと窪田尚さんがドトールでコーヒーを飲んでいた。後から山下聖美さん合流。飛行機の中でも山城むつみ小林秀雄論を読み続ける。台北空港に到着。が、台北入国管理局で山崎さんがパスポートの余剰期限が二ヶ月足らずで事情聴取。一時間ばかりかかってようやくビザが発行される。淡江大学のリー・ウェンジュ(李文茹)先生に山下さんが携帯で連絡、事情を説明。リーさんにも入国管理局から問い合わせがあったとのこと。リーさんが保証人となることで解決。空港からタクシー。六時にロイヤル シーズンズホテル(皇家季節酒店)に到着。十階の六号室。十階の五号室に山崎行太郎さん。別棟に山下さんと窪田さん。六時半ホテルのロビーに集合。タクシーで東門駅入り口。一時間ほど街散策。リー・ウェンジュさんと待ち合わせの「秋恵文庫」へ。閉まっていたが、店のひとが開けてくれた。閉館時間が八時(現地時間七時)で、われわれが着いたのが七時半頃だったので見物のみ。リーさんが来て、歩いて近くの店で食事。ビール。会話がはずむ。リーさんには『世界文学の中のドラえもん』と『林芙美子屋久島』をさしあげる。リーさんからは論文の抜き刷り「植民地台湾で歌われたモダンと自由恋愛」(「立命館言語文化研究」2013・2・10 第24巻2号)と「南方憧憬と帝国男性的なオリエンタリズムーー台湾原住民族の表彰をめぐって」(「日本學」第27号 2008年11月)と「植民地的「和解」のゆくえーー戦後から七〇年代までの日本社会における霧社事件文学をめぐる一考察ーー」(「異文化としての日本ー内外の視点ー」国際日本学研究叢書11 2010年3月31日).をいただく。食事後、歩いて淡江大学台北校舎へ。山下聖美さんの「林芙美子と台湾」の講義を一時間ほど聞く。学生は十人あまり。山下さんの講義の後は、私、山崎行太郎、窪田尚が分担して学生の質問に答える。高橋お伝を研究している学生がおり、拙著『阿部定を読む』が話題になる。「ドラえもん」に関しても興味を持ったようである。二十分後に締めの挨拶をする。私、山崎行太郎、窪田尚の順で。外は雨。大学院修士課程の学生でタクシーの運転手をしているコウコンダ(黄坤山)にホテルまで送ってもらう。セブンイレブンでビールとつまみ。ホテルの私の部屋で四人で話す。

台北の街を散策

台北の街で記念撮影

リーウェンジュ先生と待ち合わせの「秋恵文庫」


リー・ウェンジュ先生と