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2018-12-28

[]*お知らせ* 02:35 *お知らせ*を含むブックマーク

2018年11月より記事更新は同名のはてなブログhttps://tataki.hatenablog.comにて行っております。

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2018-11-05

[]2018年9月に観た映画まとめ 04:57 2018年9月に観た映画まとめを含むブックマーク

菊とギロチン('18/監督:瀬々敬久)

宣伝のなさから想像もできないほど、大作と名乗るに値するエピソードのボリュームと完成度の高さのある秀作だった。キャストが脇まで含めて抜群にいいし、その演技指導も有名俳優だからとか若手女優だからとかといった忖度がまったく感じられない。大正期のアナーキズム運動、寄る辺ない女たちを土俵に立たせる巡回興行、双方の欺瞞性と真剣さが絡まりあい、そして現在への明かりが一筋見えてくる。

手をなくした少女('16 フランス/監督:セバスチャン・ローデンバック)

とにかく主人公の少女の生身さの印象が強められたつくりで、ふるまいや動き、言動もだが音響効果も容赦なく耳に迫ってきてやや気おされてしまうが、しかしすべてはラストシーンの清々しさのためにあると理解する瞬間、納得が行ってしまう。夫である王子が単独行の果てに少女の心を知った上で行う呪いには心動かされる。

ラッキー('17 アメリカ/監督:ジョン・キャロル・リンチ)

ドキュメンタリータッチのフィクションということでいいと思うが、自分はちょっとその境界線の在り処に戸惑ってうまくノレなかった。もっと主演のハリー・ディーン・スタントン自身の気持ちの吐露がほしかったかな。

ゴースト・ストーリー 英国幽霊奇談('17 イギリス/監督:アンディ・ナイマンジェレミー・ダイソン)

舞台演劇が元となった作品というだけあって、大道具を活用するかのようなシーンがあるが、不思議なことに違和感がなかった。シナリオの構築も心理学を駆使しつつ、リアルラインを自在に動かしながらも無理がないギリギリまでゴムひものように柔軟を利かしている。リアリストのテレビプロデューサーが遭遇する3つの幽霊談、それぞれがなかなかに恐怖をあおる趣向になっているが、脳の容量が大きくその作用が複雑化した人間には、もっと恐ろしいものがある。そしてそれは、実は怪談話の真髄そのものと裏側と繋がっているのではないかという怪異譚への考察としての側面もあり、これは拾いものな佳作だった。

寝ても覚めても('18/監督:濱口竜介)

偶然にも同じ顔を持ったふたりの男を、時間差で愛する事になった女とその周囲の人々の心模様を綴る。日本特有の湿気のこもった色彩、はっきりしない天候の多さ。しかし画面設計がうみだすのはカラリとした空気感であり、それは時の流れが運ぶ無常のしるしでもある。人は誰もが同じ場所に居続けられない。でも自分以外の誰かの幸福についてずっと考えることが在るとするなら、それこそが奇跡なのだ。

Netflixでの鑑賞)キングコング: 髑髏島の巨神 ('17 アメリカ/監督:ジョーダン・ヴォート=ロバーツ)

あきらかに「地獄の黙示録」を意識したジャングル空爆シーンが、人間側の蹂躙者としての側面を強調しており印象的。キングコングと敵対関係にあるトカゲ型のモンスターの醜悪さと凶暴さも。スケール感の出し方がとにかくうまく、単純なドカチャカものになっていない品のある作品だった。

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2018-11-01

[]10月に読んだ本まとめ 00:58 10月に読んだ本まとめを含むブックマーク

大正=歴史の踊り場とは何か

江戸時代からの脱皮、再構築であった明治を継いでの大正期には、現代に直接的に繋がる政治や文化のシステムの完成が見られた。さまざまな分野(なかでも“校歌”を取り上げる着眼点は面白い)での検証で照射される平成の日本の現状。

隣接界

プリーストのこれまでの作品のモチーフが散りばめられた長編SF小説量子論がうむポルターガイスト現象があらわになる瞬間の描写にはゾッとさせられて、やはりイギリス怪談の本場だなと思うなど。「夢幻諸島から」の不可思議な地理への理解が少し進んだような気持ちになれたのは収穫だし、「限りない夏」のラブストーリー性のよりすすんだ着陸点にエモーションを覚えた。登場人物が絡み合い収束していくくだりには、これまでのプリースト作品にはないストレートに近い感動がある。そういえば描写文体もこれまでになく直截的。

ワイルドフラワーの見えない一年

ワイルドフラワーの見えない一年

ワイルドフラワーの見えない一年

詩に近いテンポの短編集。雑誌連載を元にしているため、前衛的な趣向のものも多い。表題作は雑草とよばれる花々を市井の平凡な女性たちに例えていて、駅ですれ違う顔のない顔たちの点描があざやかに像を結ぶ。ユーモラスな作品も多く気軽に読める。

イギリス文学を旅する60章 (エリア・スタディーズ)

イギリス文学を旅する60章 (エリア・スタディーズ)

イギリス文学を旅する60章 (エリア・スタディーズ)

古代を題材にしたアーサー王伝説の舞台から、現代でノーベル賞を受賞したカズオ・イシグロゆかりの地までをガイドブック調に紹介しながらイギリス文学史を学べる趣向。いざページを繰り始めるとなかなかの読みごたえであった。

[]2018年10月に観た映画まとめ 01:04 2018年10月に観た映画まとめを含むブックマーク

きみの鳥はうたえる('18 監督/三宅 唱)

函館で夜毎に遊ぶ三人の男女。水面下で揺れ動くかれらの数ヶ月間をとらえた青春映画。地方都市のぽっかりとした朝の、むなしさとやさしさをたたえたラストシーンは不可解さを残しながらも深い余韻が残った。汗臭そうなシャツの本屋店長と小市民っぽさが憎みきれない先輩店員には主人公たち以上のドンマイを送りたくなる。

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