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2016-09-30

未明に外に出て空を見上げたら、すっかり秋の星座。くっきりした輝き方が美しい。

[]老人と海 06:14 老人と海を含むブックマーク

老人と海 (光文社古典新訳文庫)

老人と海 (光文社古典新訳文庫)

これまでの翻訳とは一線を画する落ち着いた主人公像だそう(当方初読)で、なるほど海という予測不可能な事態が起こりやすい場所で漁をする男として自然な口調で統一されている。静謐でありながら刻々と色を変える海の描写が美しく、後半の意外な展開とその淡然とした顛末ともども深呼吸するような気持ちで読んだ。

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2016-09-28

セロトニン受容不振気味かなー 視野が薄暗く感じられるし。まあプレ更年期といえる状態なのかも。「ゲーム・オブ・スローンズ』風に言えば「冬来たる」。

[]ドラマ「ディアスポリス 異邦警察」全10話視聴完了 02:20 ドラマ「ディアスポリス 異邦警察」全10話視聴完了を含むブックマーク

30分枠という短さに不足(ゲストキャラクターがヤクザに追われるようになった詳細が省かれていたり)を感じることもいくつかあったが、原作の雰囲気を活かすことに関しては健闘していたし、主要キャラクターも外見にとらわれずイメージを再構築できていた点に関してはじゅうぶんに及第点だった。ぜひ続編が視たい。

[]ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS- ('16/監督:熊切和嘉) 02:49 ディアスポリス -DIRTY YELLOW BOYS- ('16/監督:熊切和嘉)を含むブックマーク

かつては経済の繁栄からくる熱気を持っていたであろう東京も、異邦難民からの目、そして日本人自身からも冬の弱い陽射しに薄い影を落とす生気のなさが目立つ。ロケスケジュールの都合もあっただろうが、自分にはこの映画のコンセプトがそう見えるのだ。そしてクライマックスの場は、現在の日本のひびわれた光景の原点ともいえる阪神大震災の起こった場所、神戸

ひと気のない商店街、なぜか潰れない洋品店が隠れ蓑となっているそこは、不法滞在外国人たちの地下銀行である。設定単体はユーモラスで胸躍るものがあるが、そこで行われる銃撃戦は、マイノリティ同士の喰い合い。何に昇華もできないむき出しの生のあがき、虚しい面子の張り合いでしかない。そこで叫ばれる主人公の「ちゃんと裁いてやる!」という言葉に妙に救われた気持ちになる。警察に護られ、警察に捕まることすら許されない人々の寄る辺なさを救済しようとする試み。祈りにも似た試みが今現在この国にもっとも必要なのかもしないと感じた。普段は積極的には観ないアウトロー・バイオレンス作だったが、観てよかったと思っている。また時期を連続させたドラマシリーズとやや角度を変えた趣向も良く、その点をTVCMでアピールできてなかったのは勿体無い。

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2016-08-31

この8月は鬱々とした期間になった。家族の問題、仕事の状況、かててくわえて自分の老いへの認識。…まあごまかしなだめすかしつつやっていくしかない。それは前から分かってる。後退戦よーそろー!

[]有情・余情・風情の旅へ 18:09 有情・余情・風情の旅へを含むブックマーク

2006年に(株)浩気社の発行、非売品のアンソロジー北陸三県を題材にした小説家エッセイストの小品で構成されている。テンションが総じてなだらかな印象が、実に富山・石川・福井の持つ雰囲気と合致していて心地いい。内容が特に記憶に残るのは、宮脇俊三の「神岡線富山港線氷見線越美北線(抄)」で、マニアの外からは理解されにくい時刻表へのこだわりからくるサスペンス、駅員や乗客との心理の温度差からくるうしろめたさの滲み具合がいい味。山口瞳の「湯涌白雲楼のヤマボウシ」での終わりの方の一節で、繊細優美京都とは似ていながら本質がことなる金沢文化を『金沢は、やっぱり能登だとしか言いようがない。それ以外に言えない』と指摘した鋭さには雷に打たれたようだった。

[]リップヴァンウィンクルの花嫁('16/監督:岩井俊二) 19:34 リップヴァンウィンクルの花嫁('16/監督:岩井俊二)を含むブックマーク

主人公である非常勤講師の20代女性の行動の隙の多さっぷりに、物語前半にはツッコミしかない。しかし彼女の精神が両親の不仲からくる複雑な家庭環境や、変化の速い社会状況に長い間じょじょに追い込まれていった事は展開の中で十分に伝わってくる。ネット結婚で得た一見平穏な新婚暮らしを唐突にうしなってからの彼女の彷徨、に一種の解放感があるのを認める人は多いのではないか。キーキャラクターとなるのはふたり。一人は彼女に「自分と友達になる契約をしてほしい」と認める風変わりな女性(Coccoが配役。主人公と歌声喫茶でデュエットするシーンは心に残る)。もう一人はさらに重要で、SNS時代の悪意と善意を同時に体現したようなうさんくさい多角的詐欺師。この映画の優れている点はこの二人が、主人公に対して与える影響がときに悪影響であり、ときには生きる力を与える精神や経済面の援けとなっている事。時代に取り残された伝承の人物である『リップヴァンウィンクル』とは、Cocco演じる女性が用いていたアカウント名だが、これはむしろ時代の変化に惑っていた主人公を指す意味の題名だったのかもしれない。ラスト、郊外のなんてことはないが窓からの眺めがすばらしいアパートの室内が非常に爽やかだ。ロードムービーのような味わいもある、猥雑ながら美しい映像は岩井監督ならでは。

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