ティン・パン・アレーのSIDEWAYS

季節が流れていく。音楽が聴こえてくる。

曇り空ミュージック。

tinpan19732007-04-17

春分から夏至までの
曇った日に、聴きたくなる音楽がある。


太陽が北半球にあって、
来るべき季節が夏であることが大事のようだ。
来るべき季節が冬だと寂寥や感傷と向き合わねばならなくなって、
ちょっと事情が変わってくる。


そして、晴れでなく、雨でなく、曇り。
これがまた大切なようだ。
昨日の朝が、まさにそんな気候だった。


1時間弱の通勤時間にiPodで聴く音楽を選んだ。
ピーター・ガブリエル“Solsbury Hill”。
スティング“Shape of My Heart”


もうちょっと季節が進むと、
エルトン・ジョン“Goodbye Yellow Brick Road”や
ギルバート・オサリヴァン“Alone Again”が加わったりする。
一定の気分に持続的に浸りたいときは、
ピンク・フロイドプロコル・ハルムをアルバム単位で聴く。


英国なんだ。
ボクにとっての“曇り空ミュージック”といえば。
どこか憂いや翳りあるメロディーに、分数和音にテンション・コード。
プロコル・ハルムあたりの影響が大いに感じられる
はつぴぃえんど(はっぴいえんど)一枚目の細野さん作「飛べない空」や
荒井由実「ベルベェット・イースター」、
あるいは大滝さんソロ初期のシングル「空飛ぶくじら」
(こうなるとビートルズか?)
あたりを聴くことも多いけれど、
“曇り空”“紅茶”“ファッション”といえば、
ボクにとっては英国なのだ。


20年前の春先(春分より前だったけど)、
ロンドンに3日間だけ滞在する機会があって、
ちょっと寒かったけれど連日雰囲気たっぷりの曇り空で、
精力的に動き回りました。


ちょうどポール・スミスやマーガレット・ハウエルや
キャサリン・ハムネットが 日本で騒がれ出したころで、
本国のお店をしっかり訪ね、
ブラウンズ・ホテルでアフターヌーン・ティーを洒落込み、
夜はMarqueeでロックを、BBCホールでクラシックを、
という具合で、自分の中のイメージとして存在した英国を
実体験することに努めたものだ。


その頃良く聴いた曲で、今iPodに入れたい曲がどうしてもある。
アラン・パーソンズ・プロジェクト『Eye in The Sky』。
同名アルバムの1曲目のインスト“SIRIUS”から2曲目“Eye in The Sky”へ
至る流れがカッコ良くて、去年ある日突然頭をよぎり、カセットを探し出して、
MDに録音して聴いていたけれど、約1年経ってまた聴きたくなった。
ボクにとって現時点のベスト・オブ“曇り空ミュージック”。


ナップスターあたりで購入してもいいんだけれどPC環境がなぁ。
amazonで中古とか探すか。