男子フィギュア。グランプリ・ファイナルはパトリック・チャンを抑え、高橋が1位、羽生が2位

ソチ冬季五輪のテスト大会を兼ねたフィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは8日、男子フリーを行い、ショートプログラム(SP)1位だった高橋大輔(26=関大大学院大)がシーズンベストの177・11点をマーク。合計269・40点で日本の男子選手としては初めてGPファイナルを制した。 日本勢は4人出場。SP3位の羽生結弦(18=宮城・東北高)は2つ目の4回転ジャンプが回転不足で2回転となったものの、177・12点、合計264・29点ともにパーソナルベストで2位に。2度目のGPファイナルで初めて表彰台に乗った。

 無敵かと思われたパトリック・チャンがまさかの不調。怖いもの知らずだった時代が終わり、優勝へのプレッシャーを感じる年頃になってきたのだろうか。日本勢の後塵を拝し、3位。一方、伸び盛りの羽生は、ひょっとしたら優勝かという滑り。フリーの得点だけを見ると、高橋177.11に対して羽生が177.12と、ほんのわずかながら、羽生がリードしているから、今までの大会のようにショートで完璧な演技を見せていたら、初優勝も夢ではなかった。しかし、チャンにしても、高橋にしても、この18歳の台頭は脅威だろうなあ。羽生は俄然、来年の冬季オリンピック・ソチ大会の主役のひとりになってきた。日本の代表選考も熾烈だなあ。小塚もうかうかしていられない。
高橋大輔 カレンダー 2013年 羽生結弦 カレンダー 2013年 International Figure Skating [US] December 2012 (単号)

キム・ヨナ、恐るべし。1年8カ月ぶりの復帰戦のSPで今季世界最高スコア

女子ショートプログラム(SP)が行われ、約1年8カ月ぶりに実戦復帰した10年バンクーバー冬季五輪金メダルの金妍児(22=韓国)が、「吸血鬼の接吻」がテーマの演技をほぼノーミスで滑り、11月のNHK杯で浅田真央が出した今季世界最高の67・95点を上回る72・27点をマーク。「演技には満足している。朝起きて緊張したけど、普段からやっていることをやって本番を迎えることができた」と喜んだ。

 うーむ。キム・ヨナ、恐るべし。1年8カ月、実戦から遠ざかっていて、復帰した試合で、いきなりの今季世界最高スコア。ノーミス。すごい精神力と技術力だなあ。これはショートプログラムだから、問題は、体力を必要とするフリーで、この集中力を持続できるのかどうか。フリーでも高スコアを叩きだすようだと、これは本物だなあ。韓国・中央日報の記事を読むと、フリーの曲は「レ・ミゼラブル」だという。年末から映画も公開されるわけで、キム・ヨナマーケティングがしっかりしているなあ。コーチは誰になったのだろう。
★<フィギュア>キム・ヨナが完全復活、浅田真央の点数超える | 韓国・中央日報 => http://bit.ly/WRyLmQ

ビル・エモット『なぜ国家は壊れるのか』

なぜ国家は壊れるのか

なぜ国家は壊れるのか

 副題に「イタリアから見た日本の未来」。『日はまた沈む』『日はまた昇る』で知られる英「エコノミスト」誌元編集長のビル・エモットのイタリア・レポート。原題は『GOOD ITALY, BAD ITALY』で、こちらのほうが内容をよく表している。ユーロのお荷物の一つとなっているイタリアの経済・政治・社会レポート。60年代〜70年代にかけて高成長を続けていたイタリアがなぜ、いまのような停滞の中にあるのか。労使そろって既得権益層が支配し、停滞する構図は日本に似ている部分がある。それで「なぜ国家は壊れるのか」というタイトルがついているのだろう。プロローグを除くと、特に日本との比較が出てくるわけではないのだが、その病巣は似ている。
 目次で内容を見ると…

続きを読む

冨澤良子『TOKYO図書館日和』

TOKYO図書館日和

TOKYO図書館日和

 東京の図書館の写真入りビジュアル・レポート。東京都現代美術館に行くたびに美術図書室は気になっていたのだが、ここに限らず、美術館の図書室はいろいろあるのだなあ。このほか、企業が公開している専門的な図書館、ドイツ、フランス、ロシアなどの海外情報専門図書館、メディア系の図書館など、特徴ある図書館が数多く紹介されている。閲覧は無料、内部のデザインが洗練されているところが多く、読んでいると、訪問してみたくなる。
 紹介されている図書館を目次で見てみると…

暮らし
 OZONE情報バンク ライブラリー/住まいの図書館/日清食品 食の図書館/食の文化ライブラリー/LOFTY快眠スタジオ ライブラリー/HOUSE OF SHISEIDO ライブラリー/ハウスクエア横浜 ライブラリー
海外
 東京ドイツ文化センター 図書館/東京日仏学院メディアテーク/日本ロシア語情報図書館/イタリア文化会館 図書室/中近東文化センター付属三笠宮記念図書館/カナダ大使館・E.H.ノーマン図書館
文学・絵本
 国立国会図書館 国際こども図書館/ちひろ美術館・東京 図書室/日本近代文学館
芸術
 東京都写真美術館 図書室/早稲田大学坪内博士記念演劇博物館 図書室/東京国立近代美術館フィルムセンター 図書室/東京都現代美術館 美術図書室/世田谷美術館アートライブラリー
メディア
 大宅壮一文庫アド・ミュージアム東京 広告図書館/NHK放送博物館 図書・史料ライブラリー/放送ライブラリー
総合
 目黒区民センター図書館/東京都中央図書館/中央公園文化センター図書館/目黒区立八雲中央図書館
その他
 旅の図書館/江戸東京博物館 図書室/紙の博物館 図書室/横山開港資料館 閲覧室

 東京の図書館は多彩だなあ。いくつかは行ったことがある。で、巻末に地図もついている。