晴耕雨読日記(仮)

以前、はてなダイアリーで書いていた「晴耕雨読」の引っ越し先です。今の生活は全くもって「晴耕雨読」ではないので、タイトルは現在思案中。

北回帰線を見に行く

今日は墾丁への移動の日。でも、その前に北回帰線を見に行かなくちゃ。
墾丁までは、嘉義→高雄は列車で、高雄からバスに乗って行きます。時間がかかるため、あまり嘉義でゆっくりしてはいられません。


旦那さんが地図を見て、「たぶん、そんなに遠くないと思うからタクシーで行こう」。え、ほんとに?大丈夫かなー、と思ったのだけど、タクシーで行ってみたら本当に近かった。嘉義駅の前を通過して、一度左折してバイパスみたいな幹線道路をずーっとまっすぐ行ったところにあります。タクシーで嘉義駅から10分くらい(記憶はあやふやである)、運賃も160元くらいでした。


入口のところで下ろしてもらうとそこは噴水エリア。地球儀が見える、と近寄ってみるとそこは太陽系の惑星が順番に並んでいるのでした。
嘉義北回帰線公園1 嘉義北回帰線公園2
北回帰線公園の入口にある太陽系惑星のオブジェ。左から水・金・地、右の写真は火・木・土、と来て次は海王星天王星冥王星は他の星のかげになって見えません。


でもこういう遊びは好きだなあ。
噴水エリアの向こうには堂々たる「北回帰線太陽館」が見えます。
夏休みも終わりに近づいていましたが、子どもたちが見学に来ていました。小学校低学年くらいかな。


嘉義北回帰線公園3 太陽館


北回帰線は北緯23度26分22秒にあります。地面に線は引いてありません。
でも思うんだけど、こういう公園を作るなら、せっかくだから地面に線を引いてみたらどうだろう。そうしたら、その線をまたいで「体半分は亜熱帯で、もう半分は熱帯〜」などという寒いコントもできると思うのだが。よくトンネルの中にある県境の線のところで記念撮影をしている人がいたりするけど(もちろん人道です)、そういう名所になるんじゃないかな?


さて、ガイドブックに出ている嘉義の北回帰線というと、これですね。


嘉義北回帰線公園4 北回帰線標誌


この周囲には、他にも背の低い4本の標塔が立っています。北回帰線の標塔は日本統治時代からあるのだけど、台風や地震で壊れるたびに立て替えられてきました。その古いものもまとめて立ててあるのです。
「なるほど、じゃこの5代目がいちばん新しいのね。うん、堂々としているなあ」
と感心していると、旦那さんが「ちょっとちょっと」と呼びます。
「それは最新じゃないみたいだよ」
「え、うそ」
「ほら、これが6代目らしいよ。書いてある」


嘉義北回帰線公園5 北回帰線標誌(実は5代目)


これは5代目の標識。後ろにちょっと切れてるけど2代目、3代目、4代目が見えます。
そして、


嘉義北回帰線公園6 北回帰線標誌 これが6代目だったのだ


………なんと、あの太陽館が6代目の標塔だったのだ!
もう絶対に地震や台風で倒されません!という確固たる意思を感じる建物であります。感心いたしました。
次は夏至の正午にここにいてみたい。自分の影がなくなる瞬間を見てみたいなあ。

お昼ごはんは名物を

北回帰線を堪能(?)した後は、タクシーで嘉義市内へ。「噴水までお願いします」「噴水ねー」。「噴水」で通用するらしい。


老店っぽい@噴水鶏肉飯


うちの旦那さんが「嘉義に行くなら噴水鶏飯だろう!」と3〜4年前からずっと言っていた、「噴水鶏肉飯」。文化路の途中にある噴水池円環のそばにある小吃店です。鶏肉を細く裂いたものがご飯の上に載っています。座れば自動的にこのご飯が出てくるので、その他に紫菜湯(のりスープ)も頼んでみました。
鶏肉飯はあっさりとした味で、大きさも小ぶりのどんぶりなので、ランチにちょうどいいんじゃないかな。お昼時ということもあって、地元のサラリーマンらしきグループもいました。
現在はこの店の他にもチェーン店でいくつか店があるらしい。みんなこのおそろいのどんぶりを使っているのだろうか。


嘉義名物 噴水鶏肉飯 紫菜湯@噴水鶏肉飯
どんぶりもかわいい@噴水鶏肉飯 マンゴーかき氷@文化路


お昼ご飯がすんで、夕べのあの豆花が今一度食べたい!と思い、屋台に行ってみたのだけど、なんと毎週火曜日は公休日なのだった。がーん……。しかたがないので、近くにあった「不2家」(←そういう名前らしい)でマンゴーかき氷を。これはこれでおいしかった。


さて、繰り返しますが、今日は墾丁に行かねばなりません。ホテルに預けておいた荷物をピックアップして嘉義車站へ。ちょうど10分後に復興號があったので、チケットをゲット。
ところで、駅のキップ売り場のあるホールには、阿里山鉄道の時刻表とともに、こんな看板もいまだ健在です。台北車站で見た覚えはないのだけど、それはあの駅が大きすぎるからなのだろうか。本当はどこかにあったりするのかな。


嘉義駅にて

高雄経由で墾丁へ

13:48、嘉義を出発。高雄までは1時間半の電車の旅。
途中、ところどころで高鐵(新幹線)の高架を見かける。高鐵の終点近くには車両基地のようなものもあり、きちんと整備されている様子が見受けられた。昨年の夏にこのあたりを通ったときは、車両が高架の途中(駅じゃないところ)にてきとーに停められていたりして、開業が延期になるのもさもありなん、という雰囲気だったけれども。開業は今年の10月31日、もうすぐなんだよ!という雰囲気でした。


15:26、高雄着。去年はここに2泊しましたが、すんません、今年は素通りします。
駅前にある小さいバス乗り場から、墾丁行きのバスに乗る。本当は高速道路経由のバスに乗ったつもりだったのだが、実は各駅停車というか、一般道をのろのろと行くバスでした。それはそれでOK。
高雄市内は割と渋滞。町中掘り返している感じ。高雄捷運(地下鉄)の建設がガンガン推し進められているようです。とはいえ、高鐵の開業には絶対に間に合わないんですが(笑)。ゆくゆくは高鐵の駅にも乗り入れるみたいです。
高雄空港を経由して、バスは国道を南下していきます。1時間ほど行ったところで、右に海が見えてきました。うおーー、海!リゾートに行くぞ!という気持ちが盛り上がってきます。


ひたすらに南下すること2時間40分。やっと、今夜の宿である夏都沙灘飯店に到着、長かった〜〜〜。

いかにもリゾート。

夏休みはリゾートしたいよね、と言っていたらなぜか台湾旅行になっていた今年の夏休み。では台湾でリゾートできないのか!?と追求してみたら、ありましたよリゾートが。台湾最南端の墾丁です。
リゾートに行くんだからホテルもリゾートなところに!と探したのがここ夏都沙灘飯店です。本当はオーシャンビュー(海景)のお部屋が取りたかったんですが、残念ながらずっと満室だったのでヒルビュー(山景)で予約。
実際に行ってみると、ヒルビューと言うよりは「駐車場ビュー」でした(笑)。でもまあ、部屋でのんびり一日過ごす訳じゃないからいいか。


荷物を置いて、夜市へ。ここは墾丁の繁華街からはちょっと離れています。ホテルの人も「夜市までは15分くらい歩きますねえ」と言っていたのだけど、実際には10分足らずじゃないだろうか?特に夜市と名乗っているようではなかったですが、行ってみたらあれは夜市だと思う。十分に。


墾丁大街夜景


墾丁は、サーフリゾートとして有名な土地。なので若者であふれています。夜市っぽくなっているところは墾丁大街という通りですが、Tシャツ屋さんやサーフショップなど、若者向けのお店が多いです。コンビニですら水着やバスタオルを売っていたりします。夏休みにグループで遊びに来ました〜って感じの若者も多かったです。


さて、晩ごはんは、海鮮。いちおう一通り店を眺めてみて、なんとなく決めただけですが、選択としては間違ってなかった。店頭のいけすの中身を見て、石斑と、あさりと、かきを選びます。二人だからそんなに多くは食べられません。あと、「青菜は?」と聞かれたので、何があるかを見せてもらって「チンザン」を選びました。


チンザン@佳珍活海鮮 墾丁のアサリ@佳珍活海鮮
石斑@佳珍活海鮮 絶品!カキスープ@佳珍活海鮮


店のおねえちゃんたちが「チンザン」と教えてくれたものの漢字表記がわからない野菜。これは台北の大來飯店に宿泊していたときも朝ご飯に出てきました。花のつぼみが長細くなったみたいな野菜、塩炒めするとほんのり甘みがしておいしい。台湾は青菜でおいしいのがたくさんあってうれしい。日本人と見ると空心菜を勧められることが多いけど、地の野菜を食べさせてください〜。
アサリのバジル炒めは台湾料理では定番中の定番。台湾ではバジル使うことが多いですねえ。しかも結構たっぷりと投入されます。バジルとニンニク(大きめに切るのがコツ)とがあれば日本でも同じように再現できるかな。台湾ビールとの相性もよし。
石斑魚は、白身であっさりしていることもあって、香港でも台湾でもわれわれはしょっちゅう注文する魚。香港だと何人か人数がいる時に食べるけど、この時は魚自体があまり大きくなかったので食べちゃった。われわれ夫婦はいわゆる「猫またぎ」なので、身の一かけも残しません(笑)。目玉までしゃぶりつくします。
そして、最後、カキのスープ!これが!絶品でした。調理はシンプル、カキで取ったスープにカキとショウガとザーサイと刻みネギ。以上。ザーサイから出てくる塩気とショウガのぴりっとした辛みが絶妙でした。おなかいっぱい〜〜〜、といいながら一滴も残さずいただきました(笑)。


こういう、なんとなく入ったところがアタリだと、いい気持ちになれますね。
この日は長旅の疲れもあって早々にダウン。おいしいご飯を食べて幸せな気持ちで就寝。