「強制的な規範」や「法」を抜きに、安定した社会関係を結ぶことができる人間集団などの数として主張されている仮説。
提唱者のロビン・ダンバーは「霊長類大脳の新皮質の占める割合」と「それぞれの群れの構成数」には相関関係があると主張している。
ダンバーの論文。 http://www.liv.ac.uk/evolpsyc/Evol_Anthrop_6.pdf
そこから、人間における「ダンバー数」は「150」程度だとする主張が多く、ビジネス書などにも組織論のひとつとして引用されることがある。
夏の甲子園が始まり、連日熱戦が繰り広げられています。 コロナ禍で選手が感染してしまったチームが複数出てしまい、運営側は感染校の試合日程をずらすなど、異例の措置をとっての開催となりました。 高校生活のほぼすべてを、練習に費やしてきた球児たちへの、運営側の配慮の跡が見て取れます。 コロナウィルスとの闘いも足掛け3年となり、その間子供達は、貴重な体験を積む機会を奪われ続けてきました。 高校球児たちもその例外ではなく、今回甲子園出場の切符を手にした選手たちのプレーぶりを見ていると、喜びが体全体からあふれ出しているように感じます。 彼らにとって、チーム一丸となって勝利にまい進した時間は、今後の人生の中で…
日本人に共通してみられる行動の背後にあるものは何でしょうか。それによって日本人の行動を予測できる、シンプルな原理や仕組みがあるのではないでしょうか。 日本人の行動を説明する要素として、仮に、次の2つをあげてみます。 (a)ヒトには上下があるという本能 (b)貧弱な想像力(即物的に考える傾向) これとは反対に、近代人が備えていると思われる要素をあげるとこうなります。 (a´)ヒトは平等であるという信念 (b´)豊かな想像力(抽象的に考える傾向) 人間は、文字を発明することによって、高度に抽象的な概念を操作することが可能になりました。また文明が発達するのに伴い「個人」といった概念が現れ、「平等」が…
最近は、読書記録をX(旧Twitter)で簡単に読書記録として残し、ブログを書かなくなっていたので、久しぶりに書いている。やっぱり今日みたいに休みの日じゃないとなかなか書くことが出来ない。 この頃は、進化論などの本をよく読んでいる。 私は現実的に役に立つ本、特に人間についての科学的な本が心から面白いと思うことが多い。 橘玲さんのこの本を読んで、やっぱりそうかそれでいいんだと思った。 「読まなくてもいい本」の読書案内 ──知の最前線を5日間で探検する (ちくま文庫) 作者:橘玲 筑摩書房 Amazon 哲学の古典はやはり今働きながら読む本としては、私には困難を極める。 古典は、フルタイムで働く必…
最近SNSの使い方を改めなければいけないなと思い始めてきている。 私が「潮騒」というハンドルネームでTwitterを始めたのがおそらく2019年とかその辺りだと思う。5年も経つのか...。時の流れが早過ぎて恐ろしい。最近歳をとるのが本当に怖い。歳をとって老けるのが怖いというより、若さで許されている部分が徐々に許されなくなるということが本当に恐ろしく感じている。歳をとることについてもどこかで話そう。 メンヘラ特有のリセット癖が発動して何度もアカウントを作り替えたが、繋がっていたいと思う人たちはその度にフォローしているので、フォロワーはあまり変わっていないと思う。 リセットしたいと思う理由はいくつ…
時代は変化のスピードをより加速させていく。 賃金アップの波がようやく来たと言われているが、 本質的には人口オーナスの時代を、まだまだ生きていくことになる。 産業革命に世界人口は爆発的に増え、その経済成長に適応した社会を 我々の祖先は構築していった。 しかし、これから日本は、人口が減っていく。 同じセオリーが通用しない時代がもう既に来ている。 今までの社会の仕組みや在り方、人の生き方や価値観。 その全てに「NO」を突き付けられる時代が来ている。 しかし、人類史を振り返れば、我々ホモサピエンスは 「徒党を組み、変化を恐れない生物」と言い表すことができるのではないだろうか。 赤道直下から南北極まで、…
⽂字の不思議 私は⼈の顔を覚えるのが苦⼿です。⼦供の頃からクラスメイトの名前と顔が⼀致するまでに時間がかかりました。⼤⼈になった今でも変わりません。初対⾯の編集者とたっぷり2時間の打ち合わせをして、帰りの電⾞の中ではすでにどんな顔だったか思い出せなくなっている……なんてことが珍しくない。そして2回⽬の打ち合わせのときに「そういえばこんな顔だったかなあ?」と思い出すわけです。 私のこの⽋点は、私が作家であることと関係があるかもしれません。 というのも、脳の読み書き能⼒と顔認識の能⼒にはトレードオフの関係があるらしいからです[1]。もちろん私は三島由紀夫のような美⽂家・名⽂家ではありません。それで…
■性善説と性悪説はどちらも信仰 人は本質的に善か? それとも悪か? この問いについて古今東西で万巻の書物が記され、議論されてきた。しかし、決着はついていない。 当然だ。この問いに答えることは信仰告白なのだから。人は明らかに善行も行うし、悪行も行う。1つの行為にも、善悪さまざまな動機が入り混じっているのが普通だ。 つまり、完全に善であることはあり得ないし、完全に悪であることもあり得ない。そして、それを証明することもできない。脳内で善ホルモンや悪ホルモンが分泌されていれば話は早いのだが、そのような物質は見つかっていない。道徳的現象は存在せず、道徳的解釈のみが存在する。ニーチェの言う通りである。 し…
は~~金になりましたよ=== 昨夜はまあなんとなんとかなんちゅうかかんちゅうか眠れ ましたよ それはいいことだね へいへい そうだぜ 今日は今庄と大野を観たいなあ そして洗濯と明日は伊東 そしたら明後日(日)に旭川にいるという計画 だよ~ でもそこまでしないかもね~~ どうだろう^ とりまいま冷蔵庫にある鶏皮はほんとうは14が期限なのでさっさと加熱して食う がいいぞ そうだぞ へいへい== 朝から洗濯しちゃうもんね鼻水タオルがたくさんあります 昨日その『スタンダード所得税法』『力と交換様式』 をかりてきたのだが なんちゅうかね 柄谷先生は たとえば業界から嘲笑されてたりするの>? それとも真に…
ダンバー数という概念をご存知だろうか。そのダンバー数を提唱したロビン・ダンバー氏の著書『宗教の起源―私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか』を読んだ。ちなみに、ダンバー数の1つの数値として、「ヒトの自然な共同体の大きさは150人」というものがある。同著で個人的に注目したものは、「宗教の進化的基盤の分析」と「ダンバー数の理論の宗教教団の発展論への応用」の2点。人間の認知の仕組み、集団における心理をもとに、宗教というものがなぜ成立したのかを、さまざまな研究をもとに解き明かしている。
訪問いただきありがとうございます! この本は以下のような課題をお持ちの方にオススメです。 全体最適の必要性が分かる具体的な事例を探している サイロ化を打破して、組織として成果を上げたい これらの課題について、本書の概要と社内DXに取り組んでいる私の学びを書きます。 全体最適の必要性が分かる具体的な事例を探している ソニーのサイロ化:同時期に発表された同じ機能の互換性の無い3つの商品 殺人予報地図の作成:各部門の持つデータをクロスする 私の学び サイロ化を打破して、組織として成果を上げたい メタ(旧フェイスブック):横串人材の創出と専門外に挑戦する仕組みの導入 病院の専門を廃止:患者目線で医者の…
あるゼミ生と話しながら思いました。恋と愛は違います。恋は、ホモサピエンスが子孫を残すためにパートナーに執着する数百年前からのDNAのくびきです。愛はダンバー数を超えた人との関わりを維持するための方略です。 恋の延長上に愛があると思っている人が多い。世にあるドラマは普通そうです。しかし、そもそも違います。恋はDNAに支配された「狂い」です。愛は数十年かけて、理性で形成するものです。 恋に迷うなら、迷いなさい。やがて、出口がないことがわかります。願わくば、それを比較的早く気づけばいいと思います
この記事の内容はYouTubeでもご覧いただけます。 youtu.be コロナの影響により釣りブームが到来。 しかしそれとは反対に釣り場は近年減少傾向にあります。 そもそも釣り産業はここ10年で衰退しており、コロナによる人口増加は嬉しいものでもありました。 ただ釣り場が減ることで結局人口も減り、売り上げも減ることになります。 なぜ釣り場が減っているのか、というのはみなさまもご周知の通り マナーの問題です。 ゴミ、騒音、違法駐車、不法侵入などマナー違反、法律を犯すものが多くあります。 マナーの悪い釣り人は日常生活においても犯罪を行なっているわけではありません。 社会的生活を営んでいます。 今回は…
宗教の起源作者:ロビン・ダンバー,小田哲白揚社Amazon 本書はダンバー数で有名な進化心理学者ロビン・ダンバーが宗教を語る一冊.これまでに宗教を進化的に説明するものとしては,(宗教が信者に誤信念を抱かせ,儀式等にコストをかけさせることから個体にとって適応度を下げるものであることを前提にして)進化的に形成された適応的な認知傾向による副産物だとするもの(アトラン,ボイヤーなど),原始宗教は副産物であり,さらに組織化された宗教にはミーム複合体の側面もあるとするもの(デネット,ドーキンスなど),文化進化として説明するもの(ライトなど),マルチレベル淘汰をもちだして集団や社会にとって適応的であると説明…
「たたくよ!」と怒りながら息子が手を僕にあげる。怒りの表情と、喜びの表情がまじりあったような、なんとも身に覚えのある顔だ。僕は叱る。「人を殴ってはダメだよ」「なんで殴ろうと思ったの」先日は、お迎えの時に保育士さんから報告があった。息子は保育園でお友達を叩いてしまったらしい。おもちゃの車の奪い合い。イライラが高ぶるとつい叩いてしまう。家では、人を叩くのはちょっと楽しいぞ、といった表情も見せる。人類は優しさを後天的に学ぶ。むかし、親友が「人間には人間を殺したいという欲望があると思う」と言っていたのを思い出した。 かつて、古代メソポタミア、肥沃な三日月地帯の人々が「神官」という概念を作り出したとき、…
day1に続き、終了直後に直さないままとりあえず投稿。 前日(day1) ichy.hatenablog.com day2 Keynote: Solving The Value Equation Regional Scrum Gathering Tokyo 2024 - Solving The Value Equation | ConfEngine - Conference Platform 今日の話は他と違う。いつもはレガシーコードとか技術負債の話が多いけど。アジャイルアジャイル言われる前から携わってる。 今日は価値について、ソフトウエア開発で価値がどのように発現するかを語る より良い組織化…
図書館で見かけて。 AI時代の感性:デジタル消費社会の「人類学」 作者:ダニエル・コーエン 白水社 Amazon 出版社の記事:AI時代の感性 - 白水社 著者の紹介も:ダニエル・コーエン | 著者ページ | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース なんかググったらこんな本もあるそうだが:21世紀の恋愛:いちばん赤い薔薇が咲く 、本書によると今どきの愛は"Just Fuck"*1ことに成り下がったそうだ。狂人にはわからんわ… デジタル馬鹿 - た-くんの狂人日記では、wikipedia:ソーシャル・ネットワーキング・サービスの登場で人々の論争が過激化している、という話があったらしい…
宗教の起源 作者:ロビン・ダンバー,小田哲 白揚社 Amazon ブクログによると読み終えたのは去年の12月4日だがブログには感想をまだ書いていなかったので簡単に書いておく。 以下、ブクログの感想をコピペ。 宗教は人間の脳が大きくなるにつれ、共同体の規模が大きくなるにつれ、必然的に生まれた。 宗教の最大の意義は共同体を安定的に維持すること。 人間が親密さを持って接することができる人数の上限は150人前後。共同体の人数がこの数を越えると帰属意識が薄れていく。それを防ぎ共同体を継続して維持していくために儀式を伴う宗教で人々を団結させる必要があった。儀式や歌は人々を高揚させトランス状態に導く。トラン…