ジュリエット物語あるいは悪徳の栄え(l'Histoire de Juliette, ou les Prosperites du Vice)
マルキ・ド・サドの長編小説、代表作。悪徳に生きた美女・ロルサンジュ公爵夫人ジュリエットの半生を通じて、あらゆる悪徳と悪の哲学を語る大著。
澁澤龍彦訳が日本では初訳出だが、内容が猥褻であるという理由で訴えられ(サド裁判)、結局澁澤側は敗訴し、完訳版は発禁処分となってしまう。現在流通している澁澤訳は抄訳となっている。なお、完訳版は未知谷より佐藤晴夫訳で1992年に出版されている。
関連→澁澤龍彦、サド裁判、マルキ・ド・サド