編集者、作家。 1958年東京生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、1982年新潮社に入社。「小説新潮」「SINRA」を担当したあと、1998年「新潮クレスト・ブックス」を企画、創刊。2002年「考える人」を創刊。2006年からは「芸術新潮」編集長も兼任。2009、2010年度慶応大学SFCにて特別招聘教授。2010年6月新潮社を退社。2012年小説『火山のふもとで』を発表。*1
*1:以下のサイトを参考にしました。 http://www.fujisan.co.jp/interview/kangaeruhito/ http://www.junkudo.co.jp/hensyusya_tana.html http://www.1101.com/sfc/2011-05-02.html
本日に野暮用から戻る時には、激しく雪が降っておりまして、これは自宅に たどり着いたら除雪にかからなくてはいけないなと思っておりましたら、自宅 周辺は雪が降っておりませんでした。7キロほどしか離れていないですが、それに してもずいぶんと雪の降り方が違うことです。 そういえば、本日は当方の亡き母の誕生日で、家人の母の祥月命日でありま した。生きているときは誕生日で祝われて、亡くなると命日に思いだされます。 本日は特別なことはなしでありまして、静かに過ごすことになりました。 さて夜になって、本日の本を読むことになりですが、本日に手にしたのは、 乗代雄介さんの「旅する練習」の講談社文庫版でありました。…
天気予報通りで、夕方すぎから雪になることです。気温はマイナス5度で さらさらとした雪が降り続いています。この降り方であれば、ひどい雪には ならないだろうとは思うのですが、ちょっと早い目に一度除雪をしてしまう ことにしました。19時半くらいに外にでて、やく30分弱の作業でした。 夜に休む前に、また雪の降り方をチェックして、ひどくなりそうでしたら、 もう一度除雪ですね。それをやっておけば明日の朝に楽できるのであります。 本日は図書館から借りている乗代雄介さんの「最高の任務」を読むこと にです。2019年に発表された作品で、2020年1月単行本になっています。 まずは、乗代さんのこれまでの芥川候補作…
生きて、食べて、眠る部屋があって、ひとりになる時間があればそれでじゅうぶん 泡 作者:松家 仁之 集英社 Amazon 適応障害(?)ぽい、不登校男子高校生「薫」が、紀伊半島のどこか(たぶん白浜温泉)でジャズバー(&喫茶)をやっている大叔父「兼定」のところで暮らし、ほんの少しだけ元気になる。 そのジャズバー(&喫茶)「オーブフ(ロシア語で靴の意)」には少し前から大叔父に拾われるようにして働いて、店を切り盛りする青年「岡田」がいて、岡田との関係の中で「薫」が少しだけ大人になる。 大叔父の兼定はシベリア抑留者で帰国後は東京の実家になじめず白浜に流れ着いて「オーブフ」を始めた。シベリア時代の記憶の断…
泡 作者:松家 仁之 集英社 Amazon 高校2年で不登校になった少年がひと夏を 祖父の末弟である大叔父の暮らす海辺の街で過ごす。 親族とは一線を画している大叔父だがその飄々とした様子が繊細の少年には好ましく感じられていた。 大叔父の営むジャズ喫茶で働く青年岡田は人当たりもよくこなれた性質だが謎が多く背景も不明。 そんな岡田に料理なども教わるうちに少年薫にも少しの変化が現れる。 青春小説と呼ぶにはあまりに静かな少年の成長物語。
泡:松家仁之著のレビューです。 泡 (集英社文芸単行本) 作者:松家仁之 発売日: 2021/04/05 メディア: Kindle版 人生のひとこまひとこまは、「泡」の粒のように消えては現れる 松家さんと言えば「火山のふもとで」がとても素敵な作品で、一気にファンになった作家さん。いつも次作を待ちわびている。今回も新刊欄にお名前があがったのを見て発売日を指折り数えて待っていました(笑) 発売日以外はなんの情報も見ずに読みはじめました。「泡」と書かれたシンプルな表紙からは内容が全く見えず。わくわくします。 主な登場人物は以下の通り。 兼定は海の近くでジャズ喫茶を営むシベリア抑留帰りの元復員兵。大叔…
先日からちびちびと読んでいる松家仁之さんの「泡」を楽しんでいます。 青春小説とありまして、主人公となる薫くんは高校2年生なのですから17歳 くらいの設定なのでしょうか。ジャズ喫茶のオーナーであります大叔父さん と、ジャズ喫茶で働いている岡田さんが登場するのでありますが、とても慎 重に、その人たちが出会った年の8月というのが、ぼかされています。 そのことによって、この作品はある世代の青春小説ではなくて、時代をこ えた青春を描こうということでありますね。 帯にあります「自分の居場所はどこにもない でもひとりでは生きていけな い」というのは、別に特定の時代の話ではなく、いつであって(特に最近の ほう…
このところ日が長くなりまして、17時をまわっても、まだまだ明るいので あります。ちょっと前までは17時といえば車のライトをつけて走ったほうが 安全という感じでありましたが、本日はお天気がよろしいせいもありまして、 サングラスをかけて西へと車を走らせておりました。 昨日はこの時間に、近所のコンビニ書店まで足を運び、目的の本が間違って 入ってはいないかとチェックしたのですが、これはやはり駄目でありまして、 そのことを知人に報告しましたら、コンビニ書店で本を見つけようというのは、 時間のムダといわれてしまいました。 ということで、本日は行きつけの本屋さんへといって、探してみることにし ました。この店…
本日は朝から青空が広がって春らしいお天気でありました。これは庭に でてすこし作業をしなさいということかなと思って、ぐずぐずしていましたら、 ピンポンとなって、注文してあった物が届くことになりました。 この物が届いたということは作業をするということではないかと、急きょ予 定を変更して、設定することになりです。 届いたのは通信事業者からのSIMカードでありまして、これは家人用のもので これまでデータSIMカードをいれてスマホと従来からの携帯電話2台もちで あったものを大手格安SIMにまとめたのであります。 用意してあったスマホに届いたSIMカードを入れて、それから手続きでありま すが、開通の手続き…
昨日からのニュースでは数年に一度の暴風雪に注意してとアナウンスがあり です。これは北海道でも日本海側でのことであるようで、これにあわせて北海 道の鉄道路線では、早々に運休となったところがあります。 当方のところは、本日の午後にさらっと雪が降ったくらいでありまして、暴 風雪には縁遠いお天気ありました。ほんとずいぶんと日本海側と太平洋側では 気象条件が違うことです。 数年に一度の暴風雪という予報をききますと、そうしたお天気の時に雪にま かれて命を落としてしまう青年が登場する小説のことを思い浮かべるのですが、 このことは以前にも話題にしておりました。(このような気象条件は、寒さの ピークが過ぎてから…
光の犬:松家仁之著のレビューです。 感想・あらすじ ある家族のアルバムを眺めているような小説 合わせておすすめ 光の犬 作者: 松家仁之 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2017/10/31 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (10件) を見る 感想・あらすじ ある家族のアルバムを眺めているような小説 新作まだかな、まだかなと心待ちしていた松家さんの作品。松家さんの小説はタイトルだけ確認して内容はまったく知らないままいつも読む。 家族が入るお墓の話から始まった。.....ある家族の話らしい。家族が飼っている北海道犬もちょこちょこ登場はするけれど、.....どうも犬の話でもなさそう…
今朝、散歩時の気温が18℃。ツバメを見た。これもまた春の兆し。 鶴間小学校ではグランドで始業式だろうか、児童が全員整列して坐っているのがみえる。 「また、学校始まるんだね」とMさん。 帰途、再び鶴間小学校。式はまだ続いている。離退任式でもやっているのだろうか。 40分以上経っているが、児童は地面に体育すわりですわったまま。 曇り空とは言え、そこまでしてやることだろうか。 意味のある我慢ならわかるけれど。 昨日、神奈川近代文学館で 「文学・どこへいくのか 第II期 作家が受け継ぐもの」 講師は作家の辻原登さん。編集者・文芸評論家の湯川豊さんと尾崎真理子さん。 通路側の座席を取ろうと早めに着いた。…
以下の4部構成 第1部 橋本治とその時代 第2部 作家のおしごと 第3部 橋本治美術館 Epilogue 若者たちよ! 以下個人的に目を惹いた展示品を列挙(4/6現在) 映画観賞記録日記 高校3年生時の体育祭準備写真 「映画の友」1967年5月号 ※東大合格発表当日に買ったもの 1968年11月駒場祭で高師直を演じた写真 お母様がやっていた喫茶店のメニュー(直筆) 卒業論文「鶴屋南北の劇世界」 「富嶽三十六景の構図分析」 ファラオの間再現(仕事机周り) VHS棚 森川那智子あて書簡 ワープロ 「明解大世界史年表」 「桃尻娘」原稿 「マドギワ語訳 徒然草」訳語カード 「少年軍記」原稿 鈴木力あて…
朝の新聞記事を見て、すこし驚くことにです。ちょっと意外というか、 早いんでないのというかであります。 その記事は文化庁が発表した芸術選奨の受賞者に関するものでありま した。芸術選奨というと、中堅どころからベテランに入りつつある人が受ける ものという思い込みが当方にはありました。 当方の馴染み深いジャンルでは大衆芸能部門というのがありまして、過去 には山下達郎さん、竹内まりやさん、数年前には宮本浩次さんが受けていま したです。宮本さんは50代前半でありまして、それでも若いなという印象を 受けました。 これは文部科学大臣賞というのを受けた人の話で、このほかに新人賞とい うのも用意されていて、こちら…
本日に注文してあった「読書アンケート 2023」が届きました。 これまでは「みすず」の特集号として出ていたものが、単行本(というか雑誌) の形ででるようになったもの。これが定着してくれましたら、これからもずっと 手にすることができるということですね。 この本を手にして一番最初に思ったのは、そういえば、昔の雑誌ではこのよう なのを特集にしたものがあったなということです。頭に浮かんだのは「リテレール」 でありました。安原顕が亡くなったのは2003年とありますので、もう20年も昔の ことになります。 読書アンケート2023――識者が選んだ、この一年の本 みすず書房 Amazon 今回も気になる方が何…
腰がとっても痛いので(もちろん月がとってもの節で)ありまして、本日は 図書館に本を返しに行く予定でありましたが、ひどく重たい本を含んでいる ことから、腰に負担が大きいので、本日は取りやめにです。明日はもうすこし 腰痛は良くなっていることを期待することに。今回の腰痛の引き金になった のは、風邪によるもののようですが、ここのところの気温差に対応することが できなかったのかな。 二月いえば、楽しみは「みすず読書アンケート特集号」でありましたが、 今年から「読書アンケート」は、一般書になって刊行されるということで告知 されていました。発売日は2月16日ということで、早いところは明日には店頭 にならぶの…
火曜日。朝8:15「あさイチ kirakiraキッチン 冬のあったか麺」に毎熊克哉。11:50「ぽかぽか」トークに梅沢富美男&NEWS小山慶一郎。「徹子の部屋」に安田成美。夜11:06「秋山ロケの地図」[TVer]は埼玉・熊谷市(峯岸みなみ ラッパーDOTAMA)。 夜10:00-10;45 Eテレ『先人たちの底力 知恵泉 伊丹十三 人を魅了するには 後編』 “はじまりは伊丹が36歳の時。宮本信子との結婚に遡る。実は宮本、結婚当初より「監督をして欲しい」と伝えていた。しかし伊丹は監督をするまでの15年、映画への思いを封印した。映画監督だった父への反発からだ。だが50歳の決意からは速かった。1週…
2024年02月18日号(通巻787号) 表紙:山口進さん(1948-2022) 2月18日(日)19:30 NHK総合 ダーウィンが来た! 『つながり合って生きている!写真家・山口進さんのメッセージ』 https://www.nhk.jp/p/darwin/ts/8M52YNKXZ4/ brutus.jp
久しぶりの大雪。走れないからいつもより早く家を出ないと(出れるのか?バスはくるのか?)。 火曜日。11:50「ぽかぽか」トークにマイケル富岡&黒田アーサー。「徹子の部屋」に新しい学校のリーダーズ。夜11:06「秋山ロケの地図」[TVer]は横浜・鶴見後編。 夜6:00-7:00 ★BS1『ヒューマニエンス「“口腔細菌” 知られざる運命共同体」』 “お口の中に棲みつくのは200種あまりの「口腔細菌」。遺伝子による解析が進み、彼らの生態が明らかになってきた。強固な城を築くモノ、穴を掘って栄養を得るモノ、合コンもあれば、勢力争いも日常茶飯事。さまざまな駆け引きが繰り広げられている。その結果が、虫歯や…
2024年02月11日号(通巻786号) 表紙:「記憶 反省 そして友好」の碑 (群馬県高崎市・県立公園「群馬の森」/2004年 群馬県議会の全会一致で建立) 2月10日(土)17:30~ TBS 報道特集『なぜ撤去?群馬「朝鮮人追悼碑」』 https://www.tbs.co.jp/houtoku/
文学関係の有力出版社の編集者だった人が、引退とかして本を書くと、お世話になった作家たちが選考委員をする文学賞を貰えるという現象があるのはよく知られている。人物別に一覧にしてみた。 半藤一利(1930-2021)文藝春秋「漱石先生ぞな、もし」新田次郎賞(1993)「ノモンハンの夏」山本七平賞(98)、「昭和史」毎日出版文化賞(2006)菊池寛賞(2015) 高田宏(1932-2015)(エッソスタンダード「エナジー対話」)「言葉の海へ」大佛次郎賞(1978)「木に会う」読売文学賞(90) 宮脇俊三(1926-2003)中央公論社「殺意の風景」泉鏡花賞(1985)菊池寛賞(99)石和鷹(1933-…
明日(1月17日)は第170回の芥川賞と直木賞が決まります。候補作は以下のとおりです。 ◆第170回の芥川龍之介賞候補作安堂ホセ「迷彩色の男」河出書房新社川野芽生「Blue」集英社九段理江「東京都同情塔」新潮社小砂川チト「猿の戴冠式」講談社三木三奈「アイスネルワイゼン」文藝春秋 ◆第170回直木三十五賞候補作加藤シゲアキ 『なれのはて 』講談社河﨑秋子 『ともぐい 』新潮社嶋津輝 『襷がけの二人 』文藝春秋万城目学 『八月の御所グラウンド』 文藝春秋宮内悠介 『ラウリ・クースクを探して』 朝日新聞出版村木嵐 『まいまいつぶろ』 幻冬舎 この誰もが知る賞のほかにも、作家のための登竜門というべき新…
◆2023年に読んだおすすめ本ベスト6 〇フィクション(読了順)「N/A」 年森瑛「植物少女」 朝比奈秋「地図と拳」 小川哲「木挽町のあだ討ち」 永井紗耶子「それは誠」 乗代雄介「ハンチバック」 市川沙央 2018年から続けている「私の読んだおすすめ本ベスト6」ですが、2023年のベストは上の6冊としました。 2023年に私の読んだ本は以下の通りです。(読了順) ベスト6に入れるのに苦慮した名作揃いです。どの本も、ぜひお勧めしたい1冊です。 ◆フィクション「赤と青とエスキース」 青山美智子「犬のかたちをしているもの」 高瀬隼子「悲しみのイレーヌ」 ピエール・ルメートル「ボタニカ」 朝井まかて「…