(前回からの続き ) 彼を想いながら歩くカアラ 口をつぐんだ父と涙を流す子(カアラ)は、やがて緩やかで緑豊かなパラワイ盆地に足を踏み入れました(*1)。 しかし、今日の彼女はいつもとは違い、小径(こみち)の花を摘もうとしませんでした。 その代わりに、この花で花輪を編んで、愛するご主人の首につけてあげようと思いました。 そこで彼女は、帰り道にはどこで立ち止まろうか、と考えていました。 このようにあどけない思いを胸に、哀れな恋する乙女(おとめ)は、不機嫌そうなオプヌイについて旅を続けたのでした。 この道ではお母さんに会えない 彼らはカルルとカモクの林を通りぬけました。 それから、男はマハナに通じる…