おおいた遺産・龍岩寺(岩窟に浮かぶ仏) 最近、仏教の事が頭を離れない。信仰についてではない、各宗派の分布の実態についてである。我が豊後海部郡・佐伯地方に臨済宗(禅宗)寺院の比率が豊後で最も高いのは何故なんだろうと疑問を持った事に端を発する。ただ密教系(天台宗、真言宗)、浄土宗系、禅宗系(臨済宗、曹洞宗)に関しては、日本全国あるいは大分県、いずれもその寺院数の比率は概ね同じである。参考まで下表・下図に大分県でのその比率を示す。 ただ、仏教は江戸時代の”檀家制度”、”寺請証文”の導入をもって事実上、骨抜きにされ生命を終えたようなものである。寺社は毎年、幕府の宗教統制の為に”宗門人別改帳”の作成義務…