最近、日本ぐらいややこしい、面倒くさい国はないと思っていることが幾つかある。 その一つは、“さん”づけだ。 国内だけでビジネスしていたら、そう気にならなかっただろうし、私が、親父の農業を継いでいたら、世界は違ったかもしれない。 色々な巡り合わせで、今のような仕事しているからこそ、余計に“さん”づけ社会が日本に実現するのは、遠い遠い先のように思えてならない。 相手の呼称をどう呼ぶかの話だが、うちの会社では、私を社長と呼ぶ人はいない。 近藤さんだ。 創業時に決めたことだが、いまではあまりにも当たり前になった。 動機は結構シンプルだった。 創業する前の会社で“さん”づけを提案した。 私は、中途入社で…