漫画家、イラストレーター。
1978年生まれ。多摩美術大学卒。
父は島尾伸三、母は潮田登久子。祖父は島尾敏雄、祖母は島尾ミホ。
自宅に6台のラジオを所有するラジオ好き。
デビュー作「散るぞ悲しき-硫黄島総指揮官・栗林忠道」で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した梯久美子。本作でも読売文学賞他を受賞しており地力のあるところを証明。 プライヴェートの切り売り、実人生のコンテンツ化が芸術だとされていた私小説の時代の不健康感。怖いぐらい大量に残された日記の類も、実人生=芸術だから歴史的価値があるという感覚なのか。 100%の八百長も100%のガチンコもなくヤオとガチのスペクトラムがあるだけ、というようなことをかつて菊地成孔が書いていたことが思い出される。リアルライフに潜む演舞性。 島尾敏雄と島尾ミホが各々の人生をかけて紡ぎ上げたナラティヴを異常なまでに執拗に解体する残酷…