とわの庭

目の見えない少女が主人公。母と2人で家に閉じこもり暮らしていたが、ある日突然母が出て行ってしまう。その後何年か1人で暮らし、やがて保護される。 保護された後は周りの助けにより自立して生きていく。 保護されるまでの前半部分は母とのいびつな関係や育児放棄など心がざわついたり、やり切れない気持ちになりましたが、後半は周囲の人や盲導犬との出会い、そして太陽の光、木々や、草花などの息づかいに支えられて力強く生きる姿に人間の力、自然の力のすごさを感じました。 ただ、盲目の少女がなぜ誰にも発見されずに1人で生きられたのかが不思議です。

夜空には、わたしだけの星座が、生まれ続ける。優しい言葉ですね。 帯からは想像もつかないほど重い話でした。想像を絶するような、しかしそれを捜索だとは簡単に否定できないような現実味のある苦難。人が持つ生きることへのエネルギーはそれはもう強いもので、目が見えなくても、母からネグレクトを受けても、初恋の人に利用されても、決してなくなるものではないんでしょう。どれほど辛いときでも、周りを見渡してみれば一人は手を差し伸べてくれる人がいるものなのかもしれませんね。 本作品で気に入っているところは、何といっても匂いや音の表現が多いところです。僕自身、そういった表現が見たくて本作を手に取ったところはあるので満足…

小川糸氏の「とわの庭」を読みました。 主人公は生まれながらにして盲目で、唯一人愛されていた母親にも捨てられてしまいます。25年間、外界と一切関わること無く生きていた彼女ですが、世を憾まず、己を憾まず、そして母を憾むこともなく自分の人生を取り戻していきます。 モティフ、作因としては暗澹とした物語になりそうですが、盲導犬のジョイと人生を切り拓く主人公はまさに「光そのもの」。読後感は爽然とする佳作でした。 唯一残念なのは、巻末の解説が的を射ていないことでしょうか。無くてもよかったかな。 ランキング参加中読書

最近読んだ本の紹介です。 今月はコロナに罹りダウンしていたので、読み終えた本は２冊だけでした。 その内の１冊です。 とわの庭 作者：小川糸 とわの庭（新潮文庫） 作者:小川糸 新潮社 Amazon とわの庭 （新潮文庫） [ 小川 糸 ]価格: 693 円楽天で詳細を見る この本を読んだきっかけ 書店で見かけて表紙が可愛くて読みたいなと思った作品。文庫が出たばかりで感動作とあったので、同作者の「ライオンのおやつ」も良かったので読んでみることに。 あらすじ 暗い淵のなかに身を沈めて仰ぎ見る、透き通った光。「生きているって、すごいことなんだねぇ」――歌う鳥たち。草木の香り、庭に降りそそぐ陽射し。虹…

☆２か３かなぁ 幼児虐待のお話。 前半はかなりキツイ内容。 でも小川ワールドで主人公が意味不明に超ポジティブ。 視力もなければ一般常識も知識も生きる力もない女性が盲導犬とともに生きていくお話。 犬って偉大よね。 犬欲しくなったわ。

スポンサーリンク // おはようございます。 1冊読み終わったので感想を綴りたいと思います。 今日ご紹介する本はこちら。 小川糸さん著「とわの庭」です！ とわの庭 posted with ヨメレバ 小川 糸 新潮社 2020年10月29日頃 楽天ブックス Amazon Kindle 「とわの庭」の本のあらすじ 「とわの庭」を読んで心に残った言葉 自分の経験 これからしたいこと 「とわの庭」の本のあらすじ 帰って来ない母を＜とわ＞は一人で待ち続ける。 小さな庭の草木や花々、鳥の声。 生命の力に支えられ、光に守られて生き抜く ＜とわ＞の物語。 何があっても、前を向いて生きる 普段、ネットで本を予約…

ニッポン放送あなたとハッピー！2020年11月19日放送分 新潮社の中瀬ゆかりさんが番組内のコーナーで紹介した本と、お話をざっくりまとめて載せていきます。 番組はこちら！radikoでも聴けますよ！ 毎回、話題の本が登場！さぁ、今週はどんな本と出合えるでしょうか？ 早速見て行きましょう。 とわの庭：小川糸 ■著者略歴 1973年生まれ。2008年『食堂かたつむり』でデビュー。2010年に映画化され、2011年にイタリアのバンカレッラ賞、2013年にフランスのウジェニー・ブラジエ賞を受賞━━「 BOOK著者紹介情報」より ■内容 帰って来ない母を待ち、〈とわ〉は一人で生き延びる。光に守られて、前…

目次 はじめに 感想 さいごに はじめに 皆さんこんにちは、卯月ユウトです。 今回取り上げる作品は、藤野千夜さんの『じい散歩』です。この本も、以前の記事で書いた小川糸さんの『とわの庭』と同じく家族が読んだ本の中から拝借して読みました。 感想 夫婦合わせてまもなく180歳。主人公の明石新平は散歩が趣味で、妻は認知症気味。三人の子供は引きこもり（長男）、恋人が男性の自称長女（次男）、金の無心を繰り返す（三男）。なんとも問題の多い明石家ですが、新平は今日も変わらず散歩に出かけます……。 昨今話題になっているジェンダーのこと、引きこもり、認知症の家族の面倒を見ることの難しさなど社会的な内容も多いですが…

目次 はじめに 感想 さいごに はじめに 皆さんこんにちは、卯月ユウトです。 今回は、二宮敦人さんによるノンフィクション作品『最後の秘境 東京藝大 -天才たちのカオスな日常-』の感想を書いていきたいと思います。 感想 この本も先日ブログで書いた小川糸さんの『とわの庭』と同じで、家族の読み終わった中から気になって手に取った一冊です。 uzuki-books.hatenablog.com 私もエンタメの専門学校（音楽、映像、演劇など）に通っていたので、芸術家肌の人たちとの繋がりはあるしなんとなく共感できるのかなと思っていたのですが……共感はできないッ！！！！ 東京藝大に通う方々は、度合いが全く違い…

こんにちは、めめです。 10/4(金) 起床したら鼻水、血痰で見事に風邪確定。どこかで休憩を入れたいという欲求を無視した結果がこれだ。でも休むわけにいかず、朝からバスに乗って外出。ちょっと早めにバス停に着いてよかった。同じ目的の人が多くいたようで、少し遅れれば乗れない、乗れても補助席になった。気になっていた講義を受け、会ってみたい人に声をかけ、でも徐々に体力がもたなくなってきたので早めに退散した。移動中はどちらも爆睡で持ってきた本はほとんど開かなかった。眠れば体調は少々回復するようで、帰りに東京駅をフラフラしてから帰った。欲しかったすみっコぐらしの餃子皿とレンゲが購入出来てよかった。でもそうや…

小川糸の『とわの庭』！ 盲目の少女「とわ」は母親と2人暮らし… １０才の時に１度外に出た事があるだけで、後はずっと家の中で母から言葉を教わり、本を読んでもらい、庭の木々と会話しながら生活していた… ところがある日突然母が家に帰ってこなくなり、「とわ」は生き延びる為に食べ物を探し、時には鉛筆や紙なども食べるような生活を続け、いつしか「とわ」の家はゴミ屋敷になっていく… そんな生活からようやく抜け出した「とわ」は既に２５才になっていた… 外の世界で出会った優しい人達に助けられて、児童養護施設からグループホームに移り、遂に母と過ごした家に戻る事に… ひと夏の恋もし、盲導犬「ジョイ」との出会いで世界が…

茅乃舎出汁と麺つゆ、冷凍うどんと冷凍海老天。 在庫炸裂のメニューだ。 出汁を摂って、麺つゆを入れる。 海老天はレンジで４５秒、うどんは２分半くらいかける。 合体させて、ネギ（切って保存容器に入れてある） 出来上がりまで１０分かからない。 七味をたっぷり掛けたから、唇がピリピリ😵❗️ でもそれがいいのよね。 トロロ昆布も入れるつもりだったけど、忘れた😓 朝からKindleの無料配信で『小川 系』の『とわの庭』を読んでた。 読み始めると一気読み。 Kindleで無料配信される本は雑誌も含めて週に４、５冊読む。 でも『活字』のリアル本も恋しいなぁ。 近くにBOOK OFF無いのが残念😔

明日、息子家族が帰省します。 お孫ちゃん5歳の七五三前撮りとその後、温泉旅館に一泊します。 旅行だけでも荷物が多いわが家ですが、七五三写真を撮るのでスーツや礼服など持っていかねばなりません。 旅行や七五三に伴い旦那の兄夫婦にはお世話になります。 m(_ _)m わが家は写真屋なんで撮影は兄夫婦にお願いします。 七五三といってもただ立って撮れば良い訳ではありません。💦 姉には着付から、ポーズ付けなど和装ならではの袖のさばき方があるのでお願いしようと思います。 さばき方ってちょっと魚みたいですが・・🐟💧 撮影は兄にお任せしようと思います。 そして今回初めて一泊出来たのは愛犬グゥちゃんを兄夫婦の家で…

考え始めたら、楽しくて止まらなくなった妄想＾－＾ 思い出した若かりし頃のお話、もし朝ドラを作るなら。 「たけのこ」（借）は、「はるうらら」に変更。 ♩音楽はミセスグリーンアップルでぜひお願いします。 （画像は、小川糸さんの「とわの庭」の装丁をお借りしています） ストーリー 田舎から都会に就職したおっちょこちょいの女の子の 涙あり笑いありの成長物語。 キャスト 主人公 はる 奈緒さん 同期 ①小柄で仕事がよく出来て一見クール実は暖かい優しい人 とろちゃん 松本穂香さん 後に、真面目な優しい公務員さんと結婚 ②背が高くおおらかな笑顔が可愛い人 りえちゃん 佐久間由衣さん 後に、毎朝通勤の道ですれ違…

私がこれまで読んだ、あ行の作家の小説の一覧です。 ブログで感想の記事を書いた作品については、作品名からその記事に飛べる仕様となっています。 目次 相沢沙呼 青崎有吾 阿川大樹 秋谷りんこ 芥川龍之介 あさのあつこ 阿部暁子 天沢夏月 綾崎隼 綾辻行人 有沢ゆう希 アンディ・ウィアー 池井戸潤 伊坂幸太郎 一条岬 いぬじゅん 伊吹有喜 岩井俊二 岩木一麻 宇佐見りん 宇山佳佑 ミヒャエル・エンデ 大石静、高橋和昭 大根仁 岡田惠和、国井桂 小川糸 沖田円 乙武洋匡 織守きょうや 相沢沙呼 『小説の神様』（講談社タイガ） 『medium 霊媒探偵城塚翡翠』（講談社文庫） 『invert 城塚翡翠倒…

新潮社の夏の文庫フェアの小冊子「新潮文庫の100冊 2023」で紹介されていた本の一覧。 冊子表紙にはイルカの背に乗るキュンタと「想像力の旅に出よう。」の言葉。

病院の待ち時間は本を読む 私は、定期的に病院に通院しているのですが、予約していても、時間通りに診察の順番が来ない時もあります。その時のために、必ずといっていい程、本を持っていきます。 家には、まだ読んでいない本がたいてい何冊かはスタンバイしています。 その中から出かける前に選んで、バッグの中に忍ばせます。 診察は、早く終わるに越したことはないのですが、待ち時間が長くなるときに時間を持て余すよりは、有意義に時間が使えます。 「とわの庭」を読んで感じたこと 最近読んだ本は、小川 糸さんの「とわの庭」です。自分が周りと比べてなにかが足りなかったり、できることが少なくても、それを受け入れて、自分ができ…