日本の民俗信仰の神のひとつ。記紀に登場せず、正体ははっきりしない。 遮光器土偶をこの神としたのは偽書の東日流外三郡誌であるので注意。 フィクションや前述の東日流外三郡誌などの偽書でネタとされ、それらをネタ元とする情報が虚実入り混じって流通して、現代に生きる神話さながらの状況となっており、ネット上の情報に限らず(ネット上の情報はより以上に)、十分に注意が必要である。 六道神士の漫画については荒吐-アラハバキ-を参照。
ここまで古代史について勉強してきて、「蝦夷(えみし)」とな何者なのか分かってきました。 私のような東北人にとって、蝦夷の謎を紐解くのはとても重要です。 私は、蝦夷とは単に東北に住む縄文人のことだと思っていました。 でもどうやら違うようです。 東北にはもともと先住民がいて、そこに蝦夷と呼ばれる者たちがやって来て、同化していったというのが、いまの私の考察です。 蝦夷といえば、『もののけ姫』の主人公アシタカです。 私は以前、『もののけ姫』の考察で、主人公アシタカは出雲族の王家の末裔であると述べました。 kumashine369.hatenablog.com kumashine369.hatenabl…
当ブログでは書ききれなかったまとまりを #アラハバキ解 で書いたのが三年前。その後、少しずつですが進展もあります。今回はその整理と、先日紹介した「ヒメさま」#下照姫 について #蟹守(かにもり、助産) #倭文(しとり・しずり、機織り) 目次 菊水紋に描かれたアラハバキ 助産の蟹守(かにもり)と機織りの倭文(しとり) 倭文の下照姫命 本文 菊水紋に描かれたアラハバキ 当ブログでは書ききれなかったまとまりを #アラハバキ解 で書いたのが三年前。 荒脛巾神社(宮城県)と葛木倭文座天羽雷命神社(奈良県)の祭式の類似性 遠く離れた大和二上山の麓の葛木倭文座天羽雷命神社(かつらぎしとりにいます・あめのはい…
北津軽、今泉 #賽の河原 二回目。優しいまなざしで南の十三湖と岩木山を見つめる #イタコ 装束のお地蔵さま。本堂の祭壇には #オシラサマ(男神木)。安倍安東氏の古い #アラハバキ信仰 のこん跡 目次 イタコ装束のお地蔵さま 祭壇のオシラサマ 安倍・安東氏が信仰したアラハバキ神とオシラサマ信仰を繋ぐ点と線 境内地に並ぶオシラサマ装束のお地蔵さま 本文 www.zero-position.com イタコ装束のお地蔵さま 国道339号線の入口から、丘の上に続く石段を登ってゆくと、今泉・賽の河原の広い境内地に。 左の写真は十三湖の方向、右の写真に本堂を含むいくつかの建物。 今泉・賽の河原 境内地 本堂…
青森市内から車で一時間少し。#十三湖 の北の丘の #相内神明宮(#アラハバキ神社)を再訪。ねじれのある鳥居の笠木、参道の樹の #藁蛇 。境内地は縄文前〜中期 #オセドウ貝塚 #円筒土器 が出土した遺跡としても知られています #長髄彦 目次 相内神明宮(アラハバキ神社) 「笠木にねじりのある樹の鳥居」があらわすもの オセドウ貝塚(縄文前期〜中期) 東日流外三郡誌について 本文 www.zero-position.com 相内神明宮(アラハバキ神社) 一昨年に続き、二回目の参拝。 (41.0502376, 140.3604182)/青森県五所川原市相内露草190/鳥居前に駐車スペースあり 相内神明…
先日大宮氷川神社に行ってきました。目的は摂社の門客人神社。 門客人神社 広い境内から拝殿向かって左の門を出ると、御岳神社とともに門客人神社はあります。こじんまりとしていますが、鉄板葺きの立派な社殿でした。 ご祭神の名は手摩乳命・足摩乳命(テナヅチ・アシナヅチ) 氷川神社に祀られる、素戔嗚命の妻、櫛名田比売クシナダヒメの父母です。 ですがこの門客人神社は元々「荒脛巾あらはばき」神社と呼ばれ、地主神だったのが変わったとのこと。 アラハバキとは? 偽書とされた「東日流外三群誌」の影響で遮光器土偶のイメージが定着しています。ゲームの敵キャラクターなどとしても登場しているよう。 「荒覇吐」 「荒吐」 「…
はじめに 正月明け、各地で #とんど焼き。#サイノカミ とも云われる神事は #道祖神 の信仰に起源。『境界(際) の路傍に立ち、幸を迎え入れ、災厄を塞ぐ信仰』は日本列島広範に古くから深く根付いています 目次 道祖神とサイノカミ信仰 道祖神とサイノカミ信仰は縄文起源? 本文 道祖神とサイノカミ信仰 先日、タローさん(岡本太郎)は、太陽の塔 でオモテとウラのある 中空の器(うつわ)としての母胎を表現したのでは、と紹介しました。 オモテは明るい太陽の射す この世、ウラは暗い太陽が照らす(暗闇の)あの世。 www.zero-position.com そして、タローさんのゲージツ(芸術)を触媒として、釣…
はじめに 当ブログでは #アラハバキ #ミシャグジ など古い信仰のこん跡を追いかけることもテーマ #須弥山石 #マラ石(明日香) #出雲幸乃神社(京都) 目次 今井野菊さんが踏査したミシャグジのリスト 列島各地に登場する石神。例えば飛鳥 例えば京都 探せばまだまだ出てくるミシャグジ・アラハバキのこん跡 本文 www.zero-position.com 今井野菊さんが踏査したミシャグジのリスト 前回、紹介した今井野菊さんが踏査した、各地のミシャグジ社の数を、都道府県別にカウントしてみました。(文庫「古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究」より) 大元の長野県を中心に、東は関東から、西は京都・奈良・和歌…
はじめに 諏訪信仰の源流 #ミシャグジ信仰。私たちはその第一人者 #今井野菊 さんの粘り強い踏査とリスト化のおかげで、もう一歩進めた古代史考察ができます 目次 今井野菊(いまいのぎく)さん ミシャグジ信仰圏(チカト・テンパク信仰圏を内包) 縄文石棒出土と重なるミシャグジ信仰圏 本文 今井野菊(いまいのぎく)さん 今年の諏訪訪問で、よく参考にさせていただいたのが今井野菊さん(1900〜1982)。 諏訪信仰の源流とも言うべきミシャグジ信仰研究の第一人者。 プロフィール)1900〜1982。長野県茅野市出身。諏訪高等女学校卒業後、教員となる。旧宮川村誌編纂研究会会長として同誌の編纂に奮闘する一方、…
はじめに 津軽 #岩木山 麓 #岩木山神社 を再訪したのは、中門前の狛犬さん(明治二十一年)の基壇に刻まれた #蟹守(かにもり、安産)と #倭文(しとり、子安)の暗示を再確認するため。子孫繁栄の祈りはあらゆる信仰の原点 #アラハバキ 目次 岩木山神社 中門と拝殿 中門前の狛犬さん 大和二上山麓の加守神社(葛木倭文座天羽雷命神社) セットで信仰された蟹守と倭文 蟹守のハバキと倭文のアラ 本文 岩木山神社 中門と拝殿 www.zero-position.com 玉垣の逆さ狛犬を見て、随身が鎮座する朱色の楼門をくぐると、岩木山神社の中門と拝殿の正面に立ちます。 岩木山神社 中門と拝殿 中門前の狛犬さ…
はじめに 先代までに失われた習わし #諏訪大社上社 神事の話を通して、神や精霊がどのようにとらえられていたのかがわかる #神長守矢家 現当主(78代守矢早苗氏)の証言は貴重 #ミシャグジ #アラハバキ との関係も考察 目次 ミシャグジ様のこと(神長官守矢資料館のしおり、より) ミシャグジとアラハバキ(古代妄想) 本文 ※守矢家の現当主は「ミシャグチ様」と呼称していますが、本文ではネット検索性を優先して「ミシャグジ様」として紹介しています ミシャグジ様のこと(神長官守矢資料館のしおり、より) 貴重な内容を読んでいますと、次のような認識(①)、祭式と役割分担(②、③)があったことがうかがえます。 …