[マオリ語] kākāpō [学名] Strigops habroptilus
カカポは、フクロウオウム(梟鸚鵡)ともいい、ニュージーランド固有種であるオウムの一種である。
夜行性で、世界で唯一飛べないオウムであるとともに、最も体重が重たいオウムである。また、60年以上生きることもあるとされている。
フクロウオウム亜科(Strigopinae)フクロウオウム属(Strigops)に属する。
絶滅危惧種で、1990年に50羽ほどだった個体数は、ニュージーランド国内で手厚い保護の下に置かれている。しかし、繁殖のスピードが非常に遅いこともあって、2012年現在でも126羽にとどまっており、生息数回復の取り組みが難しい一因となっている。
もともとニュージーランドには陸生の哺乳類が全くいなかったため、陸上生活に適応し、飛ぶ能力を捨てたものであると考えられている。
しかし、9世紀以降、ポリネシア人とヨーロッパ人による移住・植民によってネコやネズミ、イタチなどの捕食者が侵入し、さらにヨーロッパ系移民による牧場開発に伴う環境破壊もあって、生息数は激減した。
1980年の「フクロウオウム保護計画」が始まり、生存する全ての個体は肉食獣のいないチャルキー島とスチュアート島の近くのコッドフィッシュ島へ移されている。