時として殺人事件に発展するケースもある、というのが遺産をめぐるトラブルだ。むろん、そこに至るには長年の確執があればこそだろうが、2017年7月に他界した作曲家・平尾昌晃(享年79)のケースはというと…。 妻で個人事務所社長のMさんと、三男で歌手の平尾勇気を含めた3人の息子による骨肉の争いが勃発し、訴訟沙汰にまで発展したのだ。 平尾の死去翌年の2018年秋のことだった。 「よこはま・たそがれ」をはじめ、「瀬戸の花嫁」「カナダからの手紙」など、昭和を代表する数々の名曲を世に送り出したヒットメーカーだけに、著作権印税は年間約1億円とも言われ、10億円の社屋ビルなどを含めた遺産の総額は60億円にもなる…