:芸術家
ミケランジェロ・メリジ・ダ・カラヴァッジオ (1573年-1610年) バロック美術を代表する芸術家の一人。その特徴とされる写実的把握と劇的明暗対比による彼の宗教画は時に冒涜的と見做され教会に引き取りを拒否されることもあった。 そんな彼の様式は多くの追随者を生みそれらは『カラヴァジェスキ』と呼ばれた。
画像の絵は「聖マタイの召し出し」。
前回の絵です。キリシタンのマントに注目。ビロードの質感が再現できておらず、生肉を着ているようです。ローストビーフに見立てればクリスマス仕様と言うこともできるでしょう。 もう少しビロードに寄せたいのですが、実物を見て描かないと質感を追求するのは難しいですね。 どうでしょうか ローストビーフ→オージービーフ
カラヴァッジオ風 もしくは定岡正二風 キリシタンの襟元のすさまじいやつは「ラッフル(襞襟)」というそうです。16世紀頃、ヨーロッパで流行した、上流階級の装束だそうです。 ラッフルの半径が大きければ大きい程偉いという、わけではないようです。 genjitsutouhisha.hatenablog.com
午前中に東京の美術館を回る 今週は仕事の関係で急遽東京に出張することとなった。ここのところ私用で立て続けに東京に行っていたところなので「またか?」という印象だが、そう都合良くいかないのが世の常というものである。 ただどうせ出張するならそのついでという用件もある。仕事は木曜の午後からなので、水曜の仕事を終えると東京へ移動、自腹で前泊して仕事前に美術館に立ち寄ることにする。 (adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 「カラヴァッジョ展」国立西洋美術館で6/12まで スポットライトを当てたような印象深い明暗表現と、非常に精密な写実によってそ…
今回はカラヴァッジオ後半です 前回はこちら hiro-ame.hatenablog.com 前述した通りカラヴァッジオ天晴な犯罪歴にもかかわらず、超VIPパトロンの枢機卿たちにもみ消してもらったりしてすぐに牢屋を出してもらえてました。(当時のキリスト教の腐敗がよくわかります) そのせいでカラヴァッジオが調子に乗って犯罪を繰り返していたのか。とにかく事件を起こしまくり。 記録が残っているものをいくつかを羅列してみます 1600年:パトロンのデルモンテ枢機卿の客で貴族を棍棒で殴打 1603年:ジョバンニという画家を侮蔑する詩を書いて名誉棄損で訴えられる 1604年5月~10月:違法な武器所持、市警…
バロックはカラヴァッジオから始まったと前回書きました。 バロック芸術とは16~1700年代頃の芸術様式です。特徴については前回を見てみてください。 hiro-ame.hatenablog.com 今回は、バロック絵画を確立したといっても過言ではないカラヴァッジオの作品を見ていきます。 〇『カラヴァッジョの肖像画(1621年頃、オッタヴィオ・レオーニ画)』 from wikimediacommons カラヴァッジオはイタリアのお札になるほど西洋美術において超重要な画家です。 まさにバロック芸術という美術の一つの歴史を作った偉大な画家です。 この人は技術がありとにかく上手い。加えてこれまでの画家と…
「バロック」とはどんな美術様式なのか? バロックは1600〜1700年頃の様式です。 バロックの代表画家といえばカラヴァッジオやルーベンス、レンブラント、フェルメールなどビックネームがいろいろ出てきますが、つまりどんな様式なんでしょう? それより前の様式(1300〜1500年頃)である「ルネサンス」と見比べてみます。 〇ラファエロ・サンティ『システィーナの聖母』(左) 〇ピーテルパウル・ルーベンス『キリスト降架』(右) from wikimediacommons Mr.ルネサンスともいうべきラファエロの作品を見ると 左右対称、調和がとれて安定的、シンプルで静的、三角や円形を基礎とした構図 比べ…