はしご酒(Aくんのアトリエ) その百と三十七 「クリティカル フレンド」 クリティカル(critical )という英単語があるんだけど、と、毎度のことながら、随分と唐突に語り出した、Aくん。 「ク、クリティカル、ですか」 「そう、クリティカル。聞いたことないかい」 全くもって初耳である。 「ないです。初めて耳にします」 「このクリティカル、致命的という意味と批判的という意味との豪華二本立てなんだけれど、その後ろにフレンドがくっ付くと、更に、こんな今だからこその大切な意味合いをもち始める」 この今だからこその大切な意味合い、とは。 「クリティカルフレンド、この存在の有無が、その人間の成長に大きく…