奴隷として綿花畑で働かされていた黒人女性の逃亡の物語。 地下鉄道 (ハヤカワepi文庫) 作者:ホワイトヘッド,コルソン 早川書房 Amazon 非常に重厚な小説だった。 時代設定がはっきり書かれていただろうか。訳者あとがきによると19世紀前半となっている。奴隷としてアメリカ南部の綿花畑で厳しい労働と残酷な虐待の元で生きる黒人女性はついに農場からの脱走を試みる。そしてその往く様が描かれる。逃走に使われるのは奴隷制に反対する人たちが建造した地下鉄道で、文字通り地下トンネルを走って逃亡者を助けている。 はて、この時代に地下鉄、それも州をまたいで走るような長距離の路線を建造する技術があったのだろうか…