昔、岩波文庫で読んだ。20代後半か30代前半に、何か哲学・思想関連の本を読んでやろうと背伸びして、それでいながら根気はなくてこの薄い本を選んだのだった。当時は「晩年のおじさんの独り言」くらいにしか捉えられなかった。それが完全に間違っているわけじゃないのだが。 夏場にフレデリック・グロ「歩くという哲学」を読んで、また手に取ってみたいと思った。思案しながら散歩するという行為が理解できる年齢に達してきた。もっともジャン=ジャック・ルソーは「思案」と「夢想」を区別しているが。日々散策しているわけでもなく、まだ世事に追われている状態だが、老齢に達して「迫害」とまでは言わないが、国や会社にとっての主たる対…