スカイ・クロラ The Sky Crawlers

今回も『スカイ・イクリプス』について書いていきます。 ↓(前回の記事) soranodokusho.hatenadiary.jp 大人は「私」の道を選択する 『スカイ・イクリプス』はスカイ・クロラシリーズで登場した人物達の短編小説となっている。各章ごとに主人公は異なる。 【目次】 ジャイロスコープ 主人公：ササクラ ナイン・ライブス 主人公：ティーチャ ワニング・ムーン 主人公：？(私にはいまいち断定できる要素が無かった) スピッツ・ファイア 主人公：とあるパイロット ハート・ドレイン 主人公：カイ アース・ボーン 主人公：マシマ ドール・グローリィ 主人公：ミズキ スカイ・アッシュ 主人公：…

今回はスカイ・クロラシリーズ番外編『スカイ・イクリプス』について書いていきます。 本来は『クレイドゥ・ザ・スカイ』の後は『スカイ・クロラ』シリーズが来るはずですが、私は今回『スカイ・イクリプス』から読んだのでこちらから書きます。 イクリプスは章ごとに主人公は違います。なので今までのように主人公がクサナギやジンロウであるとは限りません。また、各章の冒頭にある詞はポール・ギャリコの『雪のひとひら』から抜粋したものです。これもまた美しい小説です。この小説から抜粋しているのには意図があると思います。なぜなら『雪のひとひら』は女の一生を書いた小説だからです。生まれ、成長し、やがて終わる日がやってくる。帰…

スカイ・クロラシリーズ第4作目(時系列順)。 時系列でいうと『フラッタ・リンツ・ライフ』の次になる『クレイドゥ・ザ・スカイ』について書いていきます。 今回もスカイ・クロラシリーズを一読したことが無い方はわかりにくい記事になっていることをはじめに断っておきます。 soranodokusho.hatenadiary.jp 今回は自分の人生に紐づけて考える要素はあまり無かったので簡単に記録します。 主人公「僕」の行く先 『スカイ・イクリプス』の伏線として、テーマは「主人公「僕」の行く先」ということで書いていく。私は以前にも書いたが、スカイ・クロラシリーズを通して主人公「クサナギスイト」は一人の人格の…

今回はスカイ・クロラシリーズ時系列でいうと三作目になる『フラッタ・リンツ・ライフ』について書いていきます。 シリーズの中でも主人公「僕」が唯一クサナギではない作品です。 主人公はクリタジンロウ。クサナギスイトの部下にあたる人物です。 今回もクロラシリーズを一読したことが無い方はわかりにくい内容になっているかと思います。 フラッタ・リンツ・ライフは物語の世界観、キルドレを取り巻く環境、クサナギスイトの変化も含めていよいよ佳境に入っていくところだといえる作品だと思います。 この作品を読めば全てがわかるというわけではないですが、作品を考える中で良い「味」を出していると思います。 『ナ・バ・テア』の記…

今回も前回に引き続きスカイ・クロラシリーズ『ナ・バ・テア』について記録します。 今回は「大人は不自由か？」というテーマで書いていきます。 前回の記事を読んでいないと全く意味がわからない内容になっているかもしれません。また、スカイ・クロラシリーズを一読していない方も書いてあることがわかりにくいものになっているということをはじめに書いておきます。 大人と子供という観点で何か考えたことがある方は理解できる部分もあるかもしれません。 soranodokusho.hatenadiary.jp soranodokusho.hatenadiary.jp 「生」に目的は必要か クロラシリーズではよく「自由」と…

今回は前回の記事の続きを書きます。 前回に引き続き大人になるとは？というテーマで記録します。 この作品を一読したことがある方でないと全くわからない記事になっているということをここで記しておきます。 ただ、もしかすると「大人になる」ということに関して疑問に思ったことがあったり、考えたことがある方は理解できるかもしれません。 soranodokusho.hatenadiary.jp 汚いものを自覚して生きる大人 『ナ・バ・テア』の主人公はクサナギスイトで間違いない。シリーズによって主人公「僕」は誰を指すのかについて考察がされるほどはっきりしない書き方がされているのもクロラシリーズの特徴。また、前々…

大人は醜いのか？ スカイ・クロラシリーズ『ナ・バ・テア』を読んで。 (あらすじは省略します) シリーズの時系列としては一番最初になる作品。 【シリーズの順番】 『ナ・バ・テア』(主人公：クサナギ) 『ダウン・ツ・ヘヴン』(主人公：クサナギ) 『フラッタ・リンツ・ライフ』(主人公：クリタジンロウ) 『クレィドゥ・ザ・スカイ』(主人公：クサナギ) 『スカイ・クロラ』(主人公：クサナギ＝カンナミ？) 『スカイ・イクリプス』(短編) 『スカイ・クロラ』から読んでしまうと物語のスジが余計に理解できなくなる。(とはいってもつまらないわけではないです)いつもはクロラから読むが、今回は『ナ・バ・テア』から読ん…