『巨匠とマルガリータ』ミハイル・ブルガーコフ|新潮社(新潮文庫)|2025.12.12 読了 誰もがおもしろいと思う小説には、いろいろ条件があると思うけれど、一つには作者が楽しそうに書いているということがあると思う。あれも書きたい、これも書きたい、そんな思いが盛りだくさんに詰め込まれた小説というのは読んでいて楽しいものである。 しかし、それをいざ実行しようとすると展開がとっ散らかってしまい、とんだ駄作になってしまうものでもある。読者が置き去りにされてしまうのである。しかし、置き去りにしてなおも彼方へ突っ走ろうとする作品があるとしたら、それは本当に名作なのかもしれない。 そんな作品にこの歳になっ…