外来診療で、「風邪を引いたわけでもないのに、咳だけが長く続いて止まらない」という患者さんのご相談は非常に多いです。各種検査で器質的な(物理的な)異常が見当たらない場合、私たちは「心身一如(心と体はつながっている)」という東洋医学の基本概念に立ち返ります。 西洋医学の視点では、慢性的なストレスは自律神経のバランスを崩し、気道を過敏にすることが知られています。これは医学的には「気道過敏性亢進」に近い状態と考えられます。 一方、東洋医学(漢方)の視点では、今回の画像にあるように、ストレスによって体内をめぐる「気(エネルギー)」が滞り(気滞)、その行き場を失った気が、肺の正常な機能を妨げて逆流する(気…