病名。体の中と外の"あつさ"によって引き起こされる、様々な体の不調のこと。
専門的に言えば、暑熱環境下にさらされる、あるいは運動などによって体の中でたくさんの熱を作るような条件下にあった者が発症し、体温を維持するための生理的な反応より生じた失調状態から、全身の臓器の機能不全に至るまでの、連続的な病態。このページでは熱中症の種類と症状、原因、治療法、応急処置法、対策法について紹介する。
熱中症は以下のようなものがある。
死亡事故につながるケースもある。一般に「暑い環境で起こるもの」と思われがちだが、スポーツや活動中においては、体内の筋肉から大量の熱を発生することや、脱水などの影響により、寒いとされる環境でも発生しうる。実際、11月などの冬季でも死亡事故が起きている。また、運動開始から比較的短時間(30分程度から)で発症する例もみられる。
熱失神 | 熱痙攣 | 熱疲労 | 熱射病 | |
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意識 | 消失 | 正常 | 正常 | 高度な障害 |
体温 | 正常 | 正常 | 〜39℃ | 40℃以上 |
皮膚 | 正常 | 正常 | 冷たい | 高温 |
発汗 | + | + | + | - |
重症度 | 1度 | 1度 | 2度 | 3度 |
意識障害を伴うような熱中症(?度程度)においては、迅速な医療処置が、生死を左右する。発症から20分以内に体温を下げることができれば、確実に救命できるともいわれている。実際、熱中症になった者を、医療機関へと搬送する場合、下のような二通りの方法が考えられると思われます。
- 熱と日光に長時間さらされないよう注意しましょう。
- 汗をかいたら水分と塩分を補給しましょう。
- 蒸し暑さ、急な暑さは危険度が倍増します。
- スポーツや炎天下での労働では、水分補給が必要です。
- エンジンを止めた車内には、短時間でもとどまらないようにしましょう。
- ちょっとでもおかしいと思ったら、我慢せずにすぐ医療機関へ行きましょう。
かつては高温多湿の作業環境で発症するものを熱射病、日光の直射で発症するものを日射病と言い分けていたが、その発症メカニズムは全く同じものであり、最近では熱中症の用語に統一されつつある。
猛暑