今月も音楽教室の新任講師の研修を行いました。ピアノ講師だけでなく弦・管・声楽の講師も対象というのと、ピアノの演奏法を考える上でも有意義との理由で、バッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ短調 第1楽章(Grave)」の分析と演奏法―をプログラムに入れ、ピアノで弾きながらレクチャーしています。モチーフの発展のさせ方、緩急の設計、楽器の極限なまでの使い方、音楽の崇高さ…といった観点から、自分ならどう演奏するか、しかもそれをピアノでどう表現し得るか、と。 この曲の終盤で7の和音の連鎖になります。7の和音というのはド・ミ・ソ、にシを加えた形で、じっとしてはいられず、はやく普通の三和音に戻ろうとす…