職場の車ではいつもFMラジオを流している。NHKだが、時間帯によってはクラシックが流れる。なかなかありがたい業務用車両なのだ。 今日のラジオから流れ出る滑らかな音・・・体がびくんと反応した。シューマンか。ピアノ協奏曲だな。流麗でドラマティック。エレガントで繊細。語彙の少ない自分にこの曲の素晴らしさをうまく表す形容詞は浮かばない。 特に終楽章のピアノとオーケストラがお互いに一つになって紡ぎだす起伏豊かな旋律は、爆発する感情の赴くままにエンディングへ一気に駆け上がっていく。とはいえ感情任せではなくその起伏には伏線が敷かれている、そう、入念に考えられたものと思える。 僕はハンドルを握っているにも関わ…