古文独特の世界観を現代人ならではのツッコミを入れながら楽しく学んでいきましょう!! さて、今回の作品は江戸時代前期に朝井了見によって書かれた仮名草子『浮世物語』より『自慢するは下手芸といふ事』(抜粋)です。どうぞお楽しみください! 【このお話のツッコミポイント】 いや、飛んでいるのだが? 『原文(入試用問題文)』 ある者座敷を立てて、絵を描かする。しらさぎの一色を望む。絵描き、 「心得たり」 とて、焼筆(やきふで)をあつる。亭主のいはく、 「いづれも良ささうなれども、このしらさぎの飛びあがりたる、羽づかひがかやうでは飛ばれまい」 といふ。絵描きのいはく、 「いやいやこの飛びやうが第一の出来物ぢ…