前回までの記事の続きです。 「医者は病気をどう推理するか」(NHKドクターG政策班著、幻冬舎)にもあるように、「8割の患者は病院に来なくても治る、1割の患者は病院に来たから治る、1割の患者は病院に来ても治らない」と昔から医者の間で言われています。研修医の頃、救急外来で遭遇した症例は、だいたいその割合でした。 一方、一般外来だと上の割合は当てはまらないと思います。科によってそれぞれ違うでしょうが、精神科なら「3割の患者は精神科に来なくても治る、1割の患者は精神科に来たから治る、6割の患者は精神科に来ても治らない(うち3割は精神科に来たから悪化)」だと思います。 精神科に来たから悪化とはなんでしょ…