ドグラ・マグラ全部読みました。 読後感はあまり良いものではありません。 確かに三大奇書の一つと言われるだけあって、全く普通の推理小説ではありませんでした。 博士が二人出てきて堅い話をするのかなと思うと、いきなりリズムをつけて呼び込みのような口調で長い話をしたり、活動写真の弁士になってスクリーンに映るものの説明をしたり漢文を説明したりとおよそ普通の小説では考えられないような形態になっています。 内容も主人公が精神病院の一室で目覚めて、自分に記憶がないと気づいたところから始まり、わずか数時間のあいだに聞いたり読んだりすることが中心になっているのですが、その会話や読み物の長いこと。 楊貴妃まで出てき…