万城目学さんの小説を初めて読みました。神様の一人芝居的な語り口、落語のようなセリフで物語が進んでいくような感じです。自分でボケて自分で突っ込むような感じのセリフや相手の発言や行動を説明するような描写が多いので少し戸惑いながら読み進めました。 神様が人間の願いをかなえるという物語ですが、神様が普通イメージするような神様ではなくいわゆるおっさん風の神様。ずっと愚痴を言っているかふざけているばかりか思いきや、根っこには優しさや愛がいっぱい詰まっていました。いい意味で裏切られるとはこのことでしょう。 お参りに来て神様にお願いをする人間たちの方も身勝手なようで、実はやっぱり優しや思いやりにあふれている。…